宇宙衛星株式会社 (1999年度東京工業大学天文研究部プラネタリウム番組)


時は2032年、人類はついに究極のプラネタリウムを手に入れた。
宇宙に浮かぶプラネタリウム衛星、
ここから送られる映像は、宇宙の真実を映し出す。
舞台はこのシステムを開発した宇宙衛星株式会社のプラネタリウム。
課長、博士、解説員に加え、課長令嬢が繰り広げるロマンサスペンス(たぶん)。
闘争の果てに課長令嬢が見たものは…?

前例にないスピーディーな展開、はたして君は真実に追いつけるのか?
構想2年、製作3週間!3200円の低予算(現時点)でこのクオリティー。
上映12時間前完成予定(現段階では)
脚本の鬼才、阿部佳宗、そして隠れ監督、関口尊文が放つ渾身の一作。
番組に関する苦情、お問い合わせは宇宙衛星株式会社プラネタリウム課まで。
ちなみにこの番組はフィクションであり、実在の組織、団体とは一切関連がありません。


というふれこみでやってみたところ、
裕子「お父さん、今の電話何?」
課長「た、ただの苦情電話だよ」
ともかくよくわからない。
これがミステリィたるゆえんでしょう。

とりあえず科学的な話題を取り上げてみました。
しかしその結果、科学的考証に苦労することとなりました。
やはり理想と現実の間は天の川より深くて長い。

しかしもっと書きなおせば最高の作品になるはずです。
それでは「宇宙衛星株式会社」をお楽しみ下さい。

宇宙衛星株式会社


1.プロローグ(16時から17時)
ナレーション「時は2032年。核融合炉の縮小に成功した人類は宇宙開拓時代に突入した。いまや宇宙開発事業も民営化。ここ第三東京都には多くの宇宙開発企業がしのぎを削っている。そして宇宙衛星株式会社もそのひとつ。人工衛星の製作、打ち上げ、修理を請け負う会社である。さて今回の物語の舞台はこの会社の片隅にあるプラネタリウム。一見何の変哲もないプラネタリウムである。しかしプラネタリウム衛星から送られる映像を受信することにより宇宙の生の姿をを映し出すことができるのである。まさに人類が到達した究極のプラネタリウムのひとつといえよう。ただし宇宙からの生中継は昼の間は行われない。夜の時間帯のみ限定されていたのである」
2.記憶も消えちゃいけない前振り(17時から18時)
長谷川「本日は宇宙衛星株式会社プラネタリウムにおこしいただきまことにありがとうございます。まずは方角の確認から。こちらが北、反対が南、東、西となっております。いきなりですが、ここに飛んでいるのが人工衛星です。別に人工衛星が光っているわけじゃありません。太陽の光を受けて反射しているんですね。さてこれをデータと照合してみると、(キーボードを打つ音)あれ?これは…!」
(なんかの破壊音)
(プラネタリウムが消える)
(ガヤガヤするFadeout)
(夕方に戻る)
  
3.課長令嬢とプラネタリアート(18時から20時)
裕子「あの〜すいません。ここってプラネタリウム課ですか」
長谷川「そうですけど」
裕子「お父さんは、いえ高木課長はいらっしゃいますか」
長谷川「ああ課長のお嬢さんですね。課長、お嬢さんがおみえです」
課長「ああ裕子かい。よくきたね。いや〜きょうはすまなかった。ちょっとしたトラブルで上映を中止してしまって」
裕子「別にかまわないよ。機械の故障じゃ仕方がないし」
森嶋「課長、機械の修理は完了しました。これから動作チェックを行いますけど、お嬢さんも一緒にごらんになります?」
裕子「えっ、いいんですか?」
森嶋「もちろん。お客さんもいないことだしあなただけの貸切よ」
課長「うん、それはいい。ぜひ見ていきなさい。ところでまだ紹介がすんでなかったね。こちらがプラネタリウムの整備を担当する森嶋博士」
森嶋「よろしく」
課長「あちらがプラネタリウム解説員の長谷川君」
長谷川「どうも」
課長「これが私の娘の裕子だ」
裕子「よろしくお願いします」
課長「じゃあ森嶋博士、プラネの動作チェックの方は頼んだよ」
森嶋「はい。それじゃいきましょうか」
裕子「はい」
(歩く音…森嶋博士 ハイヒール  裕子 普通の靴 Fadeout)
  
4.森嶋博士の恋愛無重力(20時から21時)
(歩く音 Fadein)
裕子「ところで森嶋博士、ここのプラネタリウムって夜しかやってないんですよね。昼間もやればもっとお客さんも呼べるのに」
森嶋「そうゆうわけにもいかないのよ」
裕子「どうしてですか」
森嶋「企業秘密ってこと」
裕子「ええ〜」
森嶋「まあまあ、秘密は秘密なのよ」
(近未来っぽいドアの開く音)
(歩く音)
(ドアの閉じる音)
(森嶋博士の歩く音)
(電源を入れる音)
さくら  1号「メインシステム、テストモードを起動します」
森嶋「これで宇宙の生中継を行っているわけね。それじゃあ星の説明をはじめましょうか。だいたい今、夜の8時くらいの星空。夏の星座ももうそろそろおわり。ほら今、南西に出ているこの星がこと座のべガ」
裕子「べガって七夕でいう織姫星ですよね」
森嶋「そうね、そして天の川をはさんでべガと反対側にあるのがわし座のアルタイル。彦星のことね」
裕子「べガ、アルタイル、それに白鳥座のデネブを結んだ三角形が夏の大三角ですよね」
森嶋「そのとおり。でも星の名前は有名だけど、どれがどの星だかわかんなくなっちゃうのよね。まず直角三角形の直角の部分がべガ(こと座ON)(スイッチの音)。星が十字に並んでいるのが白鳥座のデネブ(白鳥座ON)(スイッチの音)。直角三角形の先っぽにあるのがわし座のアルタイル(わし座ON)(スイッチの音)。ところで白鳥座のこの辺にブラックホールがあるのよ」
裕子「そんなこといわれても見えませんよ」
森嶋「そうね。ブラックホールは光でさえ飲みこんでしまうのだから。」
裕子「じゃあなんでそこにあるってわかるんですか」
森嶋「それはそこに吸い込まれていく物体の動きから推測することができるの。そこに惹き込まれていく事はわかるから、そこにあるっていえる。恋愛と同じってこと」
 (全星座絵OFF)
長谷川「まちたまえ。そこから先は僕の領域だよ」
森嶋「あら、長谷川君」
  
5.長谷川解説員のお約束ストーリィ(21時から23時)
長谷川「どんな恋愛の上にも、どんなストーリィの上にも星空は存在する。お嬢さん、この星空のプロデューサー長谷川が手がけるプラネタリウム番組に出演してみませんか?」
裕子「えっ、私がですか?」
長谷川「そうです。お嬢さん。あなたはこのプラネタリウムに降り立った天使…(音が遠くなる)」
(以下の小声のセリフが長谷川のセリフと重なる)
裕子 (小声)「あの〜、長谷川さんっていつもこんなかんじなんですか?」
森嶋 (小声)「そうなのよ。あなた気をつけたほうがいいわ」
裕子 (小声)「でもなんか素敵」
森嶋 (小声)「えっ!?」
裕子「ところで今手がけてる番組ってどんなお話なんですか」
長谷川「(せきばらい)今回はホラーものなんだ。台本はここにあるから、ためしにやってみよう。お嬢さんは天文研科学特捜部部長、僕はその後輩の役だ。えーと(ページをめくる音)、呪いの望遠鏡の謎っていう場面から。それじゃあ行くよ」
  
ナレーション「長谷川プロデュース ロマンサスペンスホラー 逆襲のアンドロメダ 」
後輩「センパイ!こんな夜中に呼び出していったい何の用ですか」
部長「これが今回の謎、呪いの望遠鏡よ!またしても天文研科学特捜部、略してTKT(なぜかエコー)の出番というわけ」
後輩「どうしていつも変な略し方をするんです?天文研科学特捜部ででいいじゃないですか。ところでその望遠鏡にはどんな呪いがかけられているんですか」
部長「この望遠鏡でアンドロメダ大星雲を見たものは1週間以内に他の人にアンドロメダ大星雲を見せないと心臓マヒで死ぬのよ。でもねほとんどの人は何もしなくても助かっちゃうの。死ぬのは天文が好きだった人だけ」
後輩「一体どうゆうことなんですか?」
部長「わからないわ。そこで私も試してみたの。この望遠鏡でアンドロメダ大星雲を見てから今日でちょうど1週間」
後輩「なんでそんな危険なことをするんです。部長がいなくなったら僕は…」
部長「それであなたが保険ってわけ。私がヤバくなったら、その望遠鏡でアンドロメダ大星雲をのぞいてほしいの。いまから場所を教えるからね」
後輩「センパイ…」
部長「いまちょうど真上にあるのがカシオペア座ね」
後輩「それでここをこうしてこうしてこう延ばしてここの長さを5倍したところに北極星があるんですよね」
部長「それなら話は早い。カシオペア座の一番西側の星と北極星を結んで延ばしていくと、ちょっと明るい星にぶつかるわね。この星から東の方にアルファベットのAの字に星が並んでるのがアンドロメダ座(アンドロメダ座on)。そしてこの星座のわきにあるのがアンドロメダ大星雲。これで場所はわかったわね」
後輩「はい。それにしても何も起こらないですね」
部長「そうね」
後輩「天文好きの人がアンドロメダの恨みをかうようなことか…もしかして」
部長「アンドロメダねえ、略してドロ…」
後輩「だめだ、センパイ!」
(抱きつくなりなんなりする音)
部長「ちょ、ちょっと何するの?だめよこんなところで」
後輩「センパイ、謎が解けました。その言葉が呪いなんです。天文好きの人達はアンドロメダのことをドロメちゃんって略すんです。アンドロメダがドロメちゃんですよ。これじゃアンドロメダの恨みも買いますよね」
部長「なるほど、そうゆうこと。今回は危ないところだったわ。ありがとう」
後輩「い、いや、その」
部長「ねえ、さっきの続きはやらないの?ちょっと期待しちゃった」
後輩「センパイ…俺、センパイのことが…」
  
(せきばらいの音)
課長「お取り込み中のところすまないねないね」
長谷川「お父さん!」
課長「え〜い、君に父親呼ばわりされる筋合いはない!」
裕子「まあまあ、お父さん落ち着いて」
課長「裕子、今日はもう遅いから帰ろう。機械のほうも大丈夫なようだし。長谷川君あとでじっくり話を聞かせてもらうよ」
裕子「ちょっとまって、わたしプラネタリウムってどうやって動かすか見てみたいの。こんな機会めったにないし」
課長「裕子がそう言うならしかたがないなぁ。長谷川君頼むよ」
  
6.暴かれる真相(23時から1時)
さくら  1号「プラネタリウム通常モードに移行します」
長谷川「これで普通に星空を投影するプラネタリウムになったわけです。まずこのボタンを押すとプラネタリウムが回ります」
裕子「このボタン?(スイッチ音)(プラネタリウム回る)あっ本当だ」
長谷川「これを押すと流星が流れる」(スイッチ音)
(単発流星投影機ON)
裕子「ふーん。あれっ、この『特殊効果』ってゆうボタンは何だろう?」
(ボタン押す音)
(破壊音 2章のときと同じ音、プラネタリウム消える)
裕子「あれ、あれ、あれ」
(ボタンを適当に押す音)
(夕焼け投影機とかON)
森嶋「もう、裕子ちゃん」
(キーボードを叩く音)
森嶋「これでいいわ」
(プラネタリウムもとに戻る)
長谷川「お嬢さん!」
裕子「すいません…でも今の音、今日、プラネタリウムで起こった事故と同じ音…」
(プルルルル…)
課長「おや電話のようだ。裕子、ちょっとごめんよ」
(電話に出る)
課長「わたしだ、んんっ?(反響)」
森嶋「スピーカーに電話がつながってるわ!そんなとこまでいじったの?」
秋月派遣社員「高木課長、捕獲作戦完了しました。引き続き監視のほうお願いします(反響)」
(電話を置く)
裕子「お父さん…今の電話何?捕獲作戦っていったい何をやってるの?」
課長「ああ、何でもないよ。ただの、間違い電話だ」
裕子「ごまかさないで、今日のプラネタリウムの故障だって全部嘘だったのね」
長谷川「何を言い出すんだ裕子ちゃん」
裕子「だって故障したのなら2回とも同じ音がするわけないじゃない。いったい何を隠しているの」
森嶋「何も隠してなんかいないわ」
裕子「あのとき見つけた人工衛星をどうしたの?あれを捕獲して何をやったの?」
課長「裕子…我々は人工衛星を守ってるんだよ」
  
7.ゴミと宇宙の間に(1時から4時半)
長谷川「君は宇宙のゴミ問題っていうのを知っているかな?」
裕子「人工衛星を打ち上げたときのロケットとか、使い終わった人工衛星が宇宙にたまり始めているという問題ですよね」
長谷川「そう、宇宙のゴミはすごいスピードで地球の周りを飛んでいる。もしこれが人工衛星にあたれば人工衛星は破壊されてしまう」
森嶋「そして衝突したときの破片がまたゴミとして宇宙をさまよい、更なる衝突を生み出すのよ」
課長「このゴミの衝突を防ぐために10年前、極秘の組織が設立された。それがわれわれ…」
課長・長谷川・森嶋サテライトセイバーズ!(むろんエコー)(なんかかっこいい音)」
長谷川「我々は常にプラネタリウム衛星を使って人工衛星の監視とゴミの発見に努めている」
森嶋「もしゴミを発見したら宇宙ステーションのセイバーズ本部に連絡。そして昼はゴミを回収、もしくはレーザー光線を当てることによりゴミの進路を変化させるのよ」
課長「そして夜の間はプラネタリウムを上映しつつ、衛星を移動させる」
長谷川「今日捕獲した人工衛星が1999年に現役を退いたひまわり5号。いわゆる気象衛星ってやつだ。先日ゴミとの衝突で静止軌道から弾き飛ばされて行方不明になっていたんだ。そして今日それを偶然発見した。それで上映を中止して捕獲作業を行ったわけなんだ」
裕子「でもそんなにこそこそ作業する必要なんてないじゃないですか」
森嶋「そこなのよ。うちの会社は人工衛星を作ってるわけだから、宇宙が危険だと思われるとお客が減っちゃうわけ。だから今のところおおっぴらにできないのよ」
課長「裕子、このことはくれぐれも内密にな」
裕子「わかったわ、お父さん」
  
8.しし座流星群と人工衛星(4時半から6時)
課長「そういえば今年はしし座流星群が大出現するね。前回が1999年だったから実に33年ぶりだ」
裕子「しし座流星群が大出現するとどんな感じになるの?」
課長「大出現の様子はたしかシュミレーションが出来たはずだが。長谷川君、ちょっと動かしてくれないか」
長谷川「はい、いま東の空にしし座が出てます。ここですよ、お嬢さん。このなかのししの大鎌ってゆう部分から星が流れ出すように見えるんです。こんな感じにね」(指を鳴らす)
(流星雨投影機ON)
裕子「わあ…」
森嶋「裕子ちゃん、流れ星の正体って知ってる?」
裕子「えっ、いいえ」
森嶋「たった2〜3mmの砂粒なのよ。これが地球の大気との摩擦により燃えて光って見える。これが流れ星ってわけ」
裕子「そうなんだ」
課長「ただ、しし座流星群の流れ星は特にスピードは早い。だからもし人工衛星に当たればピストルの弾ぐらいの威力がでる。そこで人工衛星は衝撃に弱い部分を守るため向きを変えたり、回路がショートしないように出力を弱めたりするんだ。」
裕子「ふーん」
課長「地球の大気は流れ星から人間を守ってくれる。でも宇宙に出た人工衛星は人間自身の力で守らなきゃならないんだ」
(流星雨投影機OFF)
  
9.エンディング(6時から7時)
課長「さてプラネタリウムの中はではもう明け方だ。それじゃあみんな帰るとしよう」
裕子「お父さん…人工衛星を守ってるなんて見直しちゃった」
課長「ははは、そうか?」
長谷川「裕子ちゃん、ぜひとも今度の作品に出演してくれないかい?」
課長「長谷川君、君に娘はやれん」
裕子「お父さん!」
課長「冗談だよ、冗談。好きにやりなさい」
裕子「うん、私、長谷川さんのつくる番組に出演してみる」
森嶋「あ〜あ、裕子ちゃんがいなかったら私が長谷川君の相手になってあげるのに。私と裕子ちゃんだったらどっちを選ぶの?」
長谷川「森嶋博士、いじめないでくださいよ」
森嶋「まあ今回は裕子ちゃんに譲ってあげるわ。でも次は女子高生の役を期待してるわよ」
全員「ははははは」(Fadeout)
  
CAST
高木裕子堀越歩
高木課長松村秀敏
長谷川解説員乾浩敏
森嶋博士中尾綾子
ナレーション坂本圭
さくら1号???
秋月派遣社員津久井啓雄

あとがき

さて評判のほうはどうだったかというと…
まったくの不評でした。
ともかく何もわからない、というのが一般的な評価です。
やっぱりスライドが間に合わなかったのが敗因でしょう。
論理的展開に固執しすぎたのも分かりにくくなった原因です。
演出の複雑化により制御との同期が取れず、
効果を半減させてしまった感じがします。

この番組については賛否両論分かれました。
プラネタリウムなのだからもっと星を見せるべきだとか、
プラネでやるべき内容ではないといった意見が出ました。
たしかに保守的な見地から言えば当然の意見でしょう。
でもせっかく番組を作るんだから他とは違ったことをしたい、
お客さんが予想もしない新しいプラネタリウムの形を模索したいというのが正直なところです。

今回、僕が描きたかったのは星よりもプラネタリウム自体の未来についてです。
そのために星の説明を削った結果、批判を受けることになったわけですが。
ともかく技術、番組、精神の3つから未来の世界を切りこんでみたかったのです。
しかしたいていの部分は冗長すぎるということでカットされ、中途半端な感じになってしまいました。

さてここからは台本のネタ話です。

構想は2年くらい前からありました(本当)。
きっかけは4年前。「Quark」という科学雑誌(現在休刊中)の記事でした。
衛星設計コンテストでアイデア賞を受賞したのが「プラネタリウム衛星」だったのです。
これを使えば番組になるんじゃないかと考え始めたのが2年前。
そして1年前、設定はどうしようかと思っていたら「課長」と「博士」と呼称される部員がいたのでとりあえず採用。
こうしてプラネタリウム課が誕生する。当初、プラネ課は悪の組織と戦うことになっていた。
課長「くっ、まったく歯が立たない」
博士「課長!手前のレバーを倒すんです!」
課長「これか?おおっ!」
博士「トランスフォーメーション!」
しかし半年前、この頃からミステリィにはまりだす。
その矢先に部室で本棚を見ていると、
「宇宙のゴミ問題」…これしかない!とゆうわけでミステリィに路線変更。
脚本を書いていて最もうれしかった一瞬でしょう。
こうしてサテライトセイバーズが誕生することになったのである。

キャラクターの名前については特に深い意味はありません。
友人、怪しげな雑誌、卒業アルバム、ほろ苦い恋の思い出、etc
まあ気にしないで下さい。

キャラクターに関してはそれなりに参考にしたものがあります。
裕子ちゃんは西之園萌絵(森博嗣のミステリィ小説)を参考にしてあります。
当初はもっと名探偵としての見せ場があったのですが…

木課長は漠然と渋めのオヤジを描いたつもりです。
夜中のパパはセイバーズ。いわゆる5時から男ですね。

森嶋博士は赤木リツコ(むろんエヴァ)でしょう。
ただし、やさしいお姉さまとして。

長谷川解説員はいわゆる3枚目。
まさかサングラスをかけた星のお兄さん?

1999年の33年後、2032年という設定は今度のしし座流星群の大出現を見越したものです。
つまりこの脚本を書いた1999年に大出現するはずという希望的観測を元に成り立っています。
核融合炉の縮小はガンダム、第三東京都というのはエヴァです。

愛の貴公子、長谷川登場の場面の特色はなんといっても音声を重ねるところでしょう。
裕子ちゃんと博士の会話の裏で恥ずかしいセリフをしゃべっています。
これは東大のプラネでやってたのを取り入れてみました。

センパイと後輩編は流行りのホラーものを書いてみようということでやってみたところ
やっぱりお約束の展開になってしまいました。
「センパイ」はカタカナだっ(青年の主張)
どうも「かってに改蔵」の影響を受けているらしい。

そしてこの場面の音響は涙なくしては語れません。
問題は抱きつく音なのです。
とりあえず寝袋に抱きついてみる。自分で自分に抱きついてみるetc…
いろいろ思考錯誤した挙句、
「自分が抱きついたこともないのに表現できるわけがない」
という悲劇的な結論に達しました。
とりあえず自分自身に抱きつく音を採用したわけですが監督が言うには
「これってボディーブローじゃん」

というわけでその後の展開は血みどろの争いとなります。
後輩「だめだ、センパイ!」
(ボディーブロー)
………
部長「ねえ、さっきの続きはやらないの?ちょっと期待しちゃった」
(15HIT、後輩を滅殺)

サテライトセイバーズというのはおそらくNASDAの下部組織だったのでしょう。
それが宇宙開発事業の民営化により民間団体へ移行したというのが定説です。

そしてエンディング、こんな落ちでいいのか?
結局なにも思いつかないまま、そのまま録音。
やっぱりダメダメだあぁぁと思ってたら、BGMの救いの手が。

正直言って今回のBGMはヤバいです。
とあるサウンドノベルスなどから持ってきました。
結構いい雰囲気を出してると思うんですけどねぇ。
K「このBGMなかなか良いじゃない」
あべ&監督「それだけは絶対ダメだ!」
もともとどんなシーンに使われていたBGMだったのでしょう?
しかしBGMとは偉大です。
サテライトセイバーズがわけのわからんことを言ってるけどカッコ良く思えてきたり、
落ちのいまいちなエンディングを無理やり押し流してみたり…

というわけで最後になりましたが多大なご協力とご迷惑をおかけした
天文研の皆さん、特に声優の皆さん、Staffの皆さん、
そして関口監督、本当にありがとうございました。

音響大全集

キーボードを打つ音(効果音CD)
プラネの破壊音らしきもの(パソコンで製作)
ガヤガヤする音(効果音CD なんかドイツ語でガヤガヤしているらしい)
歩く音(パソコンで製作 靴とハイヒールの絡み)
ドアの開く音(Zガンダムのアーガマ)
ドアの閉まる音(開く音を反転)
電源を入れる音(部室のパソコンの電源を入れる音)
「メインシステム、テストモード起動します」(アーマードコアのテストモード)
スイッチの音(ガンダム、ガンダムマークU、リックディアスのスイッチ音)
せきばらい(実際にやる)
抱きつく音(自分で自分に抱きつく音…)
「システム、通常モードに移行します」(アーマードコアの作戦終了)
電話のなる音(効果音CD、なぜか黒電話)
電話のとる音(効果音CD)
電話の置く音(効果音CD)
サテライトセイバーズのかっこいい音(トップをねらえの効果音)