週間報告(01年08月)

8月1日(水)
 さて、今週もひきつづき「北海道編Part3」です。ちなみに、ここまでちょっと説明不足だったかもしれませんので、補足しておきますと…。今回の旅行は一人旅です。時々マグさんが出てきますが、一緒に旅をしているわけではありません。事前に旅行の計画を相談したので、どこら辺にいるかのスケジュールを熟知しているため、東京からi-modeメール&電話攻撃で追加情報を教えてくれてるんです。とっっても助かるんですが…、マグさん…東京は今ごろ仕事中のような気が(^_^;;;  

ということで、続きです。

 

 ふぅ〜、おなかが一杯になったので午後も引き続き富良野めぐりと行きましょう。麓郷へ向かって出発です。麓郷は「北の国から」の撮影現場で、ドラマの中で五郎さんが歴代の家を構えたところです。麓郷の森というところに火事で燃えてしまったはずの「丸太小屋」とその後に移り住んだ廃屋が保存されていました。
 その麓郷の森からちょっと離れたところに五郎さんの石の家(温泉付き)もありました。こちらは現在進行形でドラマで使用中とのことで、近くまではいけませんでした。残念でしたが、でも、仕方ないですね。中まで入れたほかの家は、心無い落書きで一杯でしたから。

【右上】門で閉ざされたロケ地に向かう小道【左上】その門に立てられた説明【下】小道の先にある五郎さんの石の家(温泉つき)


 そういえば、先週の週報を書き上げてから、TVニュースで「北の国からは次回作で終了」との報道がありました。なんでも、ずっと関わってきたスタッフが退職などで揃わなくなってきたのが理由だそうです。20年間ずっと同じメンバーでやってたんですねぇ。俳優もそうだし。考えてみたらすごいことですよね。
 ちなみに、北海道滞在中の宿で聞いた話だと、次回作は老人介護問題がとりあげられるとかいう噂があるそうです。北の国からの主人公は純になってますが、根本的には五郎さんの生き様の物語だと思うので、僕的には最終回の次回作で五郎さんが亡くなって終了なんではないかと思います。(←勝手な予想で根拠無し)

麓郷から布礼別を経て中富良野へ。その途中、羊ケ丘付近にて。

中富良野へ移動して有名な<ファーム富田>に行きました。絵葉書などに良く使われる色違いの花が縞模様になっている図がここです。確かにきれいなところなんですが、完全に観光地化されてしまっていて、人がいっぱい。ツアーバスのひとたちやカップルが多くて、男一人で歩くにはちょっと場違いだったかもしれません。カメラぶら下げていてたこともあってか、ちょっと歩くとすぐに「写真とっていただけませんか?」頼まれてまうので、ぐるっと見て、早々に引き上げました(^_^;;。

にぎわうファーム富田
ラベンダー。ちょっとまだ早いのかも?

今日の宿はファーム富田のひと山裏手にある<旅人宿>「いもやらだいこん」というところです。<旅人宿>とか<とほ宿>と呼ばれるこの種の宿は北海道内各地に数多く点在していて、大体が一泊2食(夕・朝)付き5000円くらいで泊まれます。激安ですが、基本的に男女別4〜6人くらいの相部屋になります。ユースみたいなもんなんですが、各宿でそれぞれの宿主が特色をだしており、このいもやらだいこんは、以前廃校になった小学校を改造して宿にしています。今夜は僕のほかに男性6名、女性2名が泊まるみたいです。今回の旅は、この<旅人宿>を中心に使ってみることにしました。一人旅なので「一人部屋のホテルをとって夜も独り」って言うのはちょっと寂しいかと思ったのと、それと何より安いですからね。(^_^ゞ

 荷物を降ろして一息ついていると、宿のオーナーさんから声を掛けられました。「車を車検に出すんだけど、帰り乗っけてくれない?」このオーナーさんはスーパーセブンに乗っており、希望者にはその愛車をレンタカーとして貸してくれるんだそうです。富良野、美瑛をスーパーセブンで走る…いいですねぇ。でも、車検じゃダメか。ということで、中富良野まで一緒にいくことになりました。オーナーさん駆るスーパーセブンの後をYAS号でついていきますが…、オーナーさん飛ばすなぁ(^_^;;。途中、ファーム富田がある丘を越えるところがちょうどいいワインディングになっているんですが、するどいコーナリング連発で、ついて行くのが大変でした。やっぱり<軽さ>っていうのは凄い武器ですね。

 夕食の後、ベッドに横になったらそのまま寝てしまいました(不覚)。夕食後には温泉ツアーと飲み会が宿で企画されていたので、楽しみにしていたんですが、起きたら23時。すでに両方終わってました。はぁ〜、フェリーで一杯寝たんだけどなぁ〜。やっぱり早朝から約12時間連続であちこち回っていたのがいけなかったのかなぁ。今から起きててもしょうがないし、風呂入って寝よっと。

 さて翌朝8時半。出発しようと外に出ると…雨が降ってます!今日は美瑛を回る予定なのにぃ〜。まあ、仕方ない。とりあえずは雨でも問題ない屋内から攻めて行きましょう。ということで、拓真館に行ってみました。<拓真館>というのは美瑛の風景を愛した写真家 故 前田信三さんのフォトギャラリーです。朝いちということで、まだ人が少なくてゆっくりみることができました。作品は、自然の姿を切り取ったとってもきれいな写真ばかりでした。でも、秋とか冬の写真が多いんですね。夏よりも秋冬の方がきれいなのかなぁ?でもなぁ、NSXで冬に来たら、あっという間に遭難しちゃいそうだもんなぁ(^_^;;。

美瑛の丘。セブンスターの木付近。
同じく美瑛の丘。親子の木付近から丘を望む。

 本日いちばんのお目当て、美瑛の丘に到着。ここは最高です!イメージの中にもっていた北海道の風景そのままで、幾重にも重なるパッチワークの丘が延々続き、遠くには山々が…見えるはずなんですが、天候が悪いので山は見えませんでした。でも、まる一日いてもいい位に素敵な場所でした。ここで大活躍したのが、冒頭にご紹介した<なまら蝦夷>。るるぶとかのガイド誌には載っていない詳細な見所案内があり、ひざの上に開きっぱなしで見てました。さすがは地元旅人宿オーナーが書いているだけあって、ツアー客は行かないようなところまで紹介されていて、とても頼りになりました。でも、晴れてればなぁ。こればっかりはどうしようもないですね。

 お昼ちょっと前に美瑛の丘を後にして、旭川を目指します。旭川のお目当ては2つですが、まずは腹ごしらえ。第一の目的地<旭川 山頭火>です。ラーメン屋<山頭火>は東京の恵比寿にもありますが、本店は旭川です。一番人気の<とろ肉ラーメン>は数量限定で、あっという間に売切れてしまうため、恵比寿でもやっているんですが、<幻>とまで形容されているラーメンだそうです。今回、それを食べたいがために美瑛の丘を早めに切り上げて(まあ雨だったのもありますが)やってきたので、なんとしても間に合ってほしいものですが…。残ってましたぁ\(^o^)/。とろけそうな焼豚…、焼豚っていうのは適当じゃないかもしれません。そのくらいよく煮込まれ(?)ていて名前のとおりトロトロでした。スープも恵比寿で食べた塩ラーメンとはちょっとイメージが違っていて、なんというかミルク感が強くて濃厚な味でした。まぁぁんぞくぅ〜!!美味かったです。(^o^)

 

 腹ごしらえを終えて、第二の目的地は旭川のスグ隣町<鷹栖>にあるHonda プルービングセンターです。ここはNSXが開発時に鍛えられたコース。昨年はNSX生誕10周年記念ツアーも企画された地です。残念ながら僕は参加できませんでしたが、参加したKakepiさんのレポートを読んだことが今回の旅の発端のひとつということもあり、どうしても訪れておきたい場所でした。もちろん、中に入れるわけではなく、門の前までいっただけですが、北海道まで来たからには、自分としては絶対に欠かせない地でした。(とっても親切に道を教えてくれた旭川のベルノのメカさん、ありがとうございました<(_ _)>)

ワダチが川のオロロン街道。前のトラックが跳ね上げる水しぶきは、ゆうに2mに達しているでしょう。

 さあ、ここからは本日の宿泊予定地、稚内の手前のサロベツ原野までオロロン街道をひたすら北上するつもりなんですが…、いきなり天候悪化。土砂降りです(-_-;)。大雨になると、北海道の道はNSXにとっては大変な苦行になります。深いワダチが川のようになり、ちょっとペースを上げれば市街地スピードでもすぐにハイドロに突入してしまうんです。慎重に安全なペースで走ったため、オロロン街道に入る日本海側の留萌に到着したのは既に16時になりそうな頃。海岸沿いのオロロン街道に入っても雨は続き、道は川状態。でも、宿には18時に入らないと夕食が食べれないかもしれません。ワダチの川を避けつつ必死でペースアップ。なんとか夕食前に本日の宿泊地の旅人宿<あしたの城>に到着しました。しんどかったぁ。

 旅人宿=格安宿ということで、建物には全く期待していなかったんですが、この<あしたの城>はとっても綺麗です。しかも、サロベツ原野のど真ん中に位置しているので、まわりは野原と丘が続き、となりにある牧場では牛がのんびりと草を食んでいます。フローリングで統一された屋内の2階の廊下にある窓からは、拓真館で見たような風景が絵のように広がっていました。案内されたのは最上階3階の空へ向かった窓のある部屋でした。晴れていればこの窓から綺麗な星空が見えることでしょう。そうそう、晴れていれば、歩いて10分ほどの砂浜に行って、利尻島に沈む夕日を見るツアーも企画してくれるということです。同じ部屋になったお二人の方とも話が弾み、この宿の名物だという牛乳鍋を食べて楽しい夜を過ごせました。<旅人宿>っていいなぁと実感した夜でした。

8月8日(水)
 さて、今週も引き続き北海道編Part4です。そろそろ北海道編に飽きてきた方もいらっしゃるかと思いますが、まだまだ続きます<(_ _)>。そうですねぇ、Part5か6ぐらいまでで収まればいいなぁと思ってます。(^_^ゞ

 3日目の朝になりました。また雨です(-_-;)。聞いたところではこちら(稚内付近)は、ここ1週間くらい雨続きなんだそうです。ライダーやチャリダー(自転車の人)は動くに動けず、この宿に連泊している人も何人かいました。まあ、ただの雨ならいいんでしょうが、ここは日本最北端寸前の地ですので、7月とはいえ雨が降ると気温は10度前後。風にあたるので、体感気温はもっと低いでしょう。そんな状態でのツーリングはとっても苦痛なんだそうです。最低気温27度の熱帯夜の東京から来た僕には、けっこうびっくりな話でした。

 そうそう、びっくりといえばスーパーカブ(←商用バイク、50cc)で日本1周旅行に挑戦している人がいました。さすがに一気に一周ではなくって、比較的長く取れる休みを使って何回かに分けて挑戦しているそうですが、それでも凄いですねぇ。聞いてみると「スピードが遅いのも、遅いなりに別の景色が見えて、遅いなりに色んな人に出会えて面白いものですよ」だそうです。う〜む、旅の達人って感じ。ちなみに、この人は今日も連泊決定で、5連泊めだそうです。

 さぁて僕は車なので、雨にも負けず出発しましょう。(本当はチラっと「雨が止むのをまってから出掛けた方が、綺麗な景色が見えていいかも?」と思いましたが、貧乏性でとにかくいっぱい周りたいのと、まだ<東京時間>が抜けないために「雨が止むまで何日も待つ」という行為が耐えられそうになかったのでやめました(^ ^ゞ。)今日のお目当ては、日本最北端の地 宗谷岬です。

 宿を出て、左右に牧場を見ながら北上。兜沼、抜海経由で、まずは宗谷岬の隣の野寒布岬に到着です。ところが、着くなり強烈な横風!(雨混じり)。まっすぐ立っていられないくらいです。数枚写真を撮って、早々に引き上げることにしました…。っと、そうそう、マグさんおすすめのウニ丼のお店があるんだった。お昼にはちょっと早いけど、食べてってみよっと(^ ^)
 え〜っと、何にしようかなぁ?実はウニって嫌いじゃないけど、あんまり大量に食べたいって類のモノじゃないんだよなぁ。ということで、イクラ、カニ、ウニ等々の五色丼を注文したんですが、店番のおばあちゃんが「悪いこと言わないから、ウニ丼にしときなさい」って強行に勧めるので、勢いに負けてウニ丼にしちゃいました。お勧めだからどんなかと思いましたが、でもまあ、やっぱりウニはウニですね。旨いのは甘いとか聞きますが、う〜む、そういう感じではなかったなぁ。
 まあ、それは置いとくとして、この店の壁や天井には、短冊のような横長の紙が一面に張られています。読んでみると、どうやら訪れた人が感想とかを一言書き込んでいるみたいです。そのなかには…『SC鷹栖探検隊』 おお!これってKakepiさんHPのレポートにあったやつだ!しっかりアルミステッカーも貼ってあるし。そっかぁ、ここだったんだぁ〜!このお店は「樺太食堂」という名前で野寒布岬にあります。ウニ好きの人にはこたえられないお店かもしれません。機会があったら<話のネタ>にでも寄ってみてくださいね。

 野寒布岬を出て最北端宗谷岬を目指します。地図上ではすぐ隣なんですが、ひじょ〜に遠く感じました。そりゃぁそうですね。地図では縮尺の関係で近く見えますが、実際走ると50Kmくらいあります。交通量も結構多くて、1時間くらいかけて宗谷岬に着きました。
 ここでまず気がついたのは、デジカメがおかしくなった事。電源入れても起動しません。どうやらフラッシュメモリが壊れてしまったようです。野寒布岬で使ったときに横殴りの雨にあたったのがいけなかったのかもしれません。いろいろ試しましたが、復帰は果たせず、昨夜からの写真がすべて飛んでしまいまいした。ということで、ここまでの写真がないわけです。昨夜の宿の窓からの綺麗な景色や、荒れ狂う野寒布岬の海やウニ丼などすべて消えてしまいました(TT)。幸い、予備のフラッシュメモリがあるので今後については致命傷になりませんでしたが…、あ〜ぁぁ、32Mのカードがぁぁ。

風速12M、気温10℃の証拠写真。ちなみに時刻は正午ごろです。
日本最北端の碑。風雨のため近づけませんでした。

 気を取り直して宗谷岬の観光を…、できません(-_-;)野寒布岬より凄い雨と風。道路上にある電光掲示板には風速12mの表示が!しかも弱まることなく続けて吹いてます。さらには時刻が正午だというのに気温は10℃しかありません。むちゃくちゃ寒くて、すでにYAS号はヒーターをいれてました。虎の子のフラシュメモリをまたダメにするわけにもいかないし、結局車から一歩も出れずに宗谷岬を後にしました。(それでも、観光バスでやってきた団体のおばちゃん軍団は、風に飛ばされそうになりながらも、まさに命がけで記念写真を撮ってました。(^_^;;)

 さて午後は、稚内からサロマ湖(網走の手前)まで、オホーツクラインのR238を一気に下る予定なんですが、そのまえにガソリン入れなきゃダメみたいです。野寒布岬の時点ですでにかなり減っていたんですが「宗谷岬はすぐのハズだし、まだいいや」と思っていたので、いまはもう警告灯が点き始めました。「う〜む、仕方ないから、○光でいれるかぁ」

 仕方ないからというのは、別に○光が嫌いなわけではありません。実は「給油はすべて<ホクレン>を使う!」ことに決めていたので、2回目にして早くも挫折してしまったから仕方なくなんです。ホクレンというのは北海道の地場のGSで、農協系列のスタンドだと思います。北海道のいたるところに出店していて、目印の黄色い看板を見ると、ほっとするほどです。なにしろ北海道って街をちょっと外れると、ほんとうになぁんにも無くって、ちょっと走って街があってたとしても、廃墟みたいにさびれててすごく寂しかったりするので、北海道くまなく同じ店があるっていうのは、とっても嬉しいんです。

 それと、マグさんからの極秘任務を受けていたからでもあります。それは…「ホクレンの旗をゲットせよ!」という指令でした(←Kakeさんのキティー捜索隊みたい(^_^;;)。ホクレンの旗??なにそれ?「洗車大歓迎!」とか書いてあるノボリでもゲットするの?と思いましたが、もちろんそんなわけは無く、ホクレンが7月の期間限定で給油した人に小さな旗をくれるんだそうです。主にライダー向けだそうで、北海道のミツバチ君達は(バイクの後ろに大きな荷物を載せて旅するライダーをこう呼ぶそうです)、その大きな荷物にこのホクレンの旗をつけて北海道を走るんだそうです。マグさんは毎年これを貰って集めているそうで、今年は7月に北海道へ行けないマグさんから、この旗の調達の依頼を受けたというわけです。

 最初にスタンドに寄ったのは初日の富良野でした。麓郷の森に行く途中、ホクレンを見つけたので、まだ残量には少し余裕がありましたが試しに寄ってみました。「旗をもらえるって聞いたんですけど……。」と聞いてみましたが、返事は残念ながら「無い」でした。
【スタンドの方】「いつもならもう始まってるんですけど、今年はまだ送られてこないんですよ。すみませんねぇ。あ、そうだ、去年のならありますけど、お持ちになりますか?」 欲しーー!\(^o^)/(自分が)

ホクレンの旗。2000年バージョン。大きさの対比にチョロQを置いてみました。

らっきぃー♪昨年分ゲット!マグさん用の今年分は、ちょくちょくホクレンに寄ってればそのうち貰えるでしょう。こうして、にわかホクレンマニアになったYASでした。(^_^ゞ

 

ちなみに燃費は

1回目(東京都下の自宅〜大洗、苫小牧〜富良野)
   470km/51.5L ⇒ 9.1km/L

2回目(富良野〜美瑛〜旭川〜留萌〜宗谷岬)
   546km/58.0L ⇒ 9.4km/L

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