『雨の高速臨死体験!?』

4月後半の某日曜日、初めての高速道路ドライブに出かけました。目的地は東北道宇都宮ICそばの「日光サーキット」。仲間が参加する走行会の見学がてら、NSXのおひろめに行くためです。参加するように誘われたんですが、まさかNSXを買ってほんの2〜3週間でサーキットに持ち込むなんて…そんな、もしいきなり事故って廃車にでもなろうものなら、車無しで5年間ローンだけを払いつづけないといけないんですから、いきなりそんな無謀なことできません。もうちょっと段階を踏んで秋頃になったら復帰する予定です。まあそれは置いといて、サーキットまでの高速道路の話です。いつも走行会に行く時には朝の3時に家を出てるのですが、今回は顔見せなので8時ごろゆっくりと出発しました。天候は、「雨」。初めての雨だったんで、「汚れちゃうな〜、途中で晴れたら洗車したいな〜(^^)」などとお気楽に出発したんですが、このあとにあんな恐ろしい目にあうなんて全く想像もつきませんでした。

大泉で外環に乗って、浦和から東北道に入ります。雨とは言え日曜の午前中なので下り路線はかなりの交通量です。でもまあ流れているので問題ないでしょう。とりあえず一番流れてる追越車線に入っておきますか。

「ん?」前から何か迫ってくるものがあります。「おお、ビッグウェイブぅ〜!?」対抗車線のトラックの跳ね上げる水が大波となって前から迫ってきます。当然なすすべもなくその波に突っ込むわけですが、NSXは車高が低いのでまるでチューブの中に入ったサーファーのようにすっぽりと頭から水をかぶってしまいました。「バッッシャァァー!!」うおおおお〜!!全方位視界ゼロだ〜〜!!なんにも見えね〜!!

数秒間の空走の後視界が回復しました。とりあえず何事もなくて助かりましたが、「こりゃぁス○パ○レインXは必需品だな!」と痛感しました。とりあえずコーティングしてしまえば、ウインドウの傾斜は強いのできっと良く弾いてくれるでしょう。

そんなわけで車線を中央に戻しました。しばらくすると横風が吹いてきました。かなり強くて断続的に車が煽られるような挙動がステアリングから伝わってきます。しばらくすると、リアが煽られて直線なのに車の向きが半車線ぐらい右に変わってしまいました!!「うわあああああ!!」必死で修正し車を元に戻しました。「なんだったんだ、今の強風は?こんな時期に台風なんか来てるわけないし…。」窓をちょっと開けて手を出してみますが、横風なんか全然吹いてません。路側帯に建ってる吹流しもだら〜んと真下にさがっています。風は吹いてなかったんです!!

じゃあ、いままでの挙動は??……ハイドロだ!!そう、教習所で習ったタイヤが水の膜にのって操作不能状態になる「ハイドロプレーニング現象」です。でも、周りの車は何事もなくびゅんびゅん飛ばしてますし速度も「よわKm/h」しか出てませんでした。そうです、NSXは雨に弱いのです。NSXはMRのため前が軽く、フロントタイヤがハイドロになりやすいのです。まずフロントがハイドロを起こして制御不能になっている状態で、接地しているリアタイヤが路面の轍をひろって車の向きを不規則に左右に向けてしまうのです。対処法は…フロントが確実に接地するスピードまで落とすしかありません。スピードと落とし、ファミリーカーにびゅんびゅん抜かれながら宇都宮までの残りの道のりをなんとか走りきりました。

後になって、NSXオーナーの方々から話を聞くとタイヤの影響も大きいそうです。ハイドロを起こしたときの僕のタイヤは、車を買ったときのままのY社(仮名)製。これは雨に弱いと評判のタイヤだったそうです。しかも残り溝は3分山でした。つまり起こるべくして起きたハイドロだったのです。これを知って、すぐにタイヤ交換に走りました。新しいタイヤはBS−RE711。シルビアの時に71シリーズは歴代はいており扱いなれていたこと、排水性に定評があったこと、価格的に安かったことが購入の理由でした。

変えてみてのインプレッションは、ロードノイズが減ったこと、直進安定性が良くなったような気がすること、雨の高速でもとりあえず回りの車に(やっとの思いで)ついていけるようになったといったところでしょうか……。

まあ、NSXに限らずスーパースポーツカーは雨に弱いものらしいです。だから、ファミリーカーや4駆のみなさん、雨の日はNSXを見かけてもあおらないでくださいね。遅く見えても、実は必死で走ってるんですから(^^;

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