『NSXを雨ざらしにするわけには…』

さて、『購入大作戦』で書いた通り,、無謀にもNSXを購入してしまった僕を待ち構えていたのは、「NSXをどこで保管するのか!?」という大問題でした。購入を決めた当時、僕はラーメンで有名なJR中央線沿いの街の、ワンルームマンションに住んでいました。部屋は家賃6.5万円の安部屋だったんですが、駐車場を借りようとすると安くても3〜4万円は下りません。となると、毎月10万以上の固定費がかかった上でNSXのローンと、維持費と、車両保険の来年分の貯金と、ガソリン代と、それからそれから諸々いれて一番最後に仕方なく食費と公共料金を節約しまくって加えたとして……マイナスです。とってもとってもマイナスなんです〜〜。(ToT) ああ〜貧乏が憎い〜。(TへT)

しかたない、こうなったら……でもNSXの購入をやめるという選択肢はハナっからありません。いかにして生活費を削るか…、とはいっても削るにも限度があります。結局、いくらやっても収支計算をプラスにすることはできず、最終手段で究極の節約法をつかうことにしました。実家にもどるんです。(^^ゞ これならそこそこ家に入れたとしても、部屋代・駐車場代がゼロで固定費の10万がまるまる残りますので、それが車にまわせます。「よし!これならやってけそうだ。親にはまた世話かけるかもしれないけど、まあそこは充分親孝行させていただくことにして目をつぶってもらおう。(^^ゞ 通勤時間が2倍になるくらいNSXのためなら軽い軽い。」(^^; (まあ、他にも理由はあったんですけどね。)

ということで、とっとと部屋を引き払って、実家に引っ越しました。もうすぐ来るべきNSXは、今までシルビアを置いていた実家の駐車場に入れ替わりで置くことにしました。(シルビアには月に1〜2度しか乗らなくなっていたため実家に置きっぱなしで、乗るときだけ電車にのっていくという生活だったんです。)

駐車場代¥0。しかし、屋根がありません。かろうじて門らしきものは付いているため道路との区切れはありますが、まさかNSXを雨ざらしで保管するわけにはいきません。いや、別にそれでも構わないんでしょうが、一大決心して購入するNSXが雨ざらしになってボディーにたての縞模様ができてる様子なんか見たら、僕自身が精神的に耐えられそうにありません。で、僕の精神安定剤の意味も含めてボディーカバーを買うことにしました。さらに、カバーを掛ける事で、派手な真っ赤っ赤な色で巨大な唐辛子みたいな車をご近所の目から遠ざけるねらいもありました。なにしろ僕の両親は「この不況の時期にこんな派手な車買ってぇ!世間体がわるいったらありゃしない。」とのたまわったので、なるべく目立たないようにしたかったんです。(^^ゞ

ボディーカバーを買うことは決めたのですが、シルビアのときはじめのうちに使っていたボディーカバーははっきり言って安物で、ボディーの角やルーフの部分に細かい擦り傷がついてしまい早々に使うのをやめてしまったという苦い経験がありました。そのため「そこそこの出費は覚悟の上でしっかりしたものが欲しい。」と考えていた時に友人のHTさんが使っているボディーカバーのことを思い出しました。彼はRX−7(FC−3S)に乗っており、あの丸っこいセブンでもぴったりに作ってくれるボディーカバー専門店があるといっていたのです。さっそくNSX購入の報告もかねてそのボディーカバー専門店のことを聞くべく電話をかけました。

店の名前は「アルカディア」。横浜にある通販の店で、どんな車でもぴったりに作ってくれる受注生産専門のお店だということでした。後付けのウイングやスポイラーがある場合は、車を持ちこめば採寸して専用のものを作ってくれるそうです。(普通の車なら型紙があるので大丈夫だそうです。)かなりの強風でもびくともしないくらいしっかりフィットして、布地も何種類か選べるそうです。電話番号を聞き、翌日電話をしました。NSXなら型紙があり、納期は10日程度とのこと。折り返し、布地サンプル付きのカタログを送ってくれるとのことでした。数日してカタログが届きました。カタログといっても普通の封筒に入るような簡単なものでしたが、小さなサンプル布地がついており、素材は最高級のゴアテックスを筆頭に4種類ぐらい、色も4種類ぐらいから選べて、裏地もありなし等予算や用途に応じて選べるようになっていました。当然ゴアテックスの裏地ありが一番良くって12〜13万円ぐらいしていましたが、そこまでは予算的に出せません。しかし、その次のクラスのものになると裏地付きで5〜6万とかなりリーズナブルです。結局、この2番目のものの色はシルバーで購入しました。 

そして迎えた納車日。納車といっても自分でとりに行ってしまった僕は、意外にもまっすぐ家に帰ってきてしまいました。スイッチ類の操作が全然分らなかったんです。(^^ゞとりあえず取説を読もうと思い、オモステと格闘しながら車庫入れして家に入ると、母からいきなり「恥ずかしいから早く隠しちゃいなさい。」と冷たいお言葉。(^^; で、早速 真新しいボディーカバーの登場となりました。ルーフの上に乗せ、ボディーに擦らないように細心の注意をはらって広げていきます。ドアミラー部分から掛けて、全体へ被せると…かなり下のほうまでカバーするゆったりとした寸法になっていました。で、その一番下のところに1周紐が通してあって、それを絞って縛ることによって固定する構造になっていました。う〜む、相当なフィット感です。ボディー全体がぴったりフィットしてますし、ボディー下部1周を内側に入りこむ形で紐で絞っているので風や砂が入りこむ余地も少なそうです。「ん〜完璧っ!」ボディーカバーとしてはベストだと思います。実際、後日の夏場の台風にもびくともしませんでした。

しかし、「ボディーカバー」なりの苦労もあります。はじめのうちはきれいなので何ともないのですが、日にちが経つとカバー自体が汚れたり、雨が地面で弾いた砂がカバーの下部についたりします。そして、再度カバーを掛ける時にこの砂がボディーに落ちて、それに気づかずにカバーを被せてしまうとカバーとボディーの間に入った砂がヤスリと化してしまうのです。これへの対処法は、「1.まず、とりあえずカバーを掛けてしまう。2.次に固定せず、毛ハタキを用意する。3.ボディーカバーを頭から被り、カバーの下側に潜り込んでボディー全体に毛ハタキを掛ける。」これを欠かさず行っています。(しかし、知らない人にはかなり怪しい行動に見えるでしょうね。(^^;) それから、太陽電池充電式のレーダーがいつも電池切れになってしまうんです。これはどうしようもないんで、いつも走り出してしばらくの間シガーライターから充電しています。 

そして、いくらアルカディアでも「ボディーカバー」ですので、とても少ないとはいえ擦り傷がつくのは避けられません。ボディーと布地が接しているのですから、まったくゼロというのは無理な話です。やはり、屋根付きガレージじゃないと…と思っていたところ、遊びにいったマグさん宅で「ジャバラガレージ」を発見しました!!画期的です。屋根付きガレージなど建てられない、まさに僕向け!見た目は中の見えない小さなビニールハウスって感じなんですが、路面に固定したレールを使って、アーチ状の骨組を動かして車全体をカバーする構造になってました。これなら擦り傷などまったく付きません。価格的には12〜13万程度だそうです。設置も、マグさんが「日当5000円でやりますよ。」といってくれてます。(^^; 欲しい〜〜!!これを買って、それでもってボディーを磨いて、ピカピカのまま維持したい〜〜!!今年の目標は決まりですっ!!

【つづく】

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