『NSXファーストインプレッション』

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そして、待望の納車日
(「納車」といっても、待ってられずに取りに行っちゃいましたが。(^^ゞ)

 

 ついに!ついに我が手に入るときがやってきました。天気のいい土曜日のお昼頃、ピカピカに磨かれた僕のNSXは春の日差しに暖められて煌きながら佇んでいました。引渡しの時にスイッチ類と書類の説明を受けましたが、もう完全に上の空。

「早く乗りたい!早く!早く!」

  お預けを食らっている状態の僕に気づいたUMさんは、説明を早めに切り上げてくれました。さあ、いよいよシートに滑り込み、キーを捻ります。

「ヒュヒュヒュッガアォォォン!」

   ん〜いい感じ〜。このいかにも機械っぽいノイズがいいですね〜。

1速に入れ、ゆっくりとクラッチをつないで発進をしま…「ガクン!!」………さっそくの“初エンスト”をやらかしてしまいました。(^^ゞだってだって、クラッチのミートポイントがとっても手前にあるんですもん!これは、慣れるまでゼロ発進は要注意ですね。気を取り直して、UMさんに見送られながら発進しました。

   走り出してすぐ感じたのは、すごく分厚い低速トルクがある事です。街中でもとっても乗りやすくって、極端な話、3速に入っていれば止まらない限りシフトチェンジが必要ないんじゃないかと思うぐらいです。さらに、低速トルクがあるってことは、どんどんシフトアップして低回転で走れれば燃費が良くなるんじゃないか?と思い、さっそく試してみます。結果、50Km/h前後出ていれば5速に入れていても周りの流れについていくことができるじゃないですか!!

「すげ〜!!こりゃあ燃費が楽しみになってきたぞ〜。」

  NSXを買うにあたり、燃費に付いてははっきりいって諦めていました。シルビアの2Lターボで7Km/L前後、RX−7などは4Km/L位と言うじゃないですか、NSXのNA・3L・280馬力のモンスターエンジンがたとえ5Km/L以下だったとしても全く驚かなかったでしょう。しかし、後日、燃費を計った結果は…『7〜10Km/L』!?   うそじゃないですよ!ほんとです。ちゃんと満タン計測を何度もやって出した値です。さすがにサーキットでは3Km/L程度ですが…。

 さらに、シフトチェンジが気持ちいい〜のなんの!!短いストロークでカチカチッっと入ります。本当に手首を返すだけって言う感じです。しかし、ニュートラル位置の左右方向のストロークも短いので、これにはシフトミスしないように注意が必要です。…と、思っていたんですが、走り出して意識せずにシフトし出すととってもスムーズで、シフトミスなんか皆無です。こういうのも計算し尽くされてるんですかね?

 でも、やっぱりノンパワだとハンドルは重いですね。クラッチの重さもかなりのもんです。でもまあこういうのはダイレクト感があるということにしておきましょう。天気が良いことだしウインドウを開けて外の空気でも入れましょうか。

「ん?」

  歩行者と目が合いました。

「アレ?」

  今度は対向車のドライバーと目が合いました。

「もしかしてこれって、見られてるってこと??」

  すごい注目度です。ここは東京とはいえ田舎のほうの東京都なので確かにNSXはめったに走ってません。それにしてもこんなに注目を浴びるなんて…。運良く持ってきていたサングラスをかけて、取り敢えずは目線が合わないようにしました。

 しばらくしてコンビニの前に通りかかったとき

「あーーーっ!!」

  と歓声が上がりました。びっくりして声の方を見ると、たむろしてる女子高生達がこっちを指差してるじゃないですか。

「ちょっと恥ずかしいけど、注目されるのもいいな〜へへへ。」

  と、ニヤケながら通り過ぎかけたとき、また声が聞こえました。

 

「あーフェラーリだーー」

ちが〜〜う!!(ToT)

 

 

 

 さて、翌日の日曜日、自分ではテストコースと呼んでいる某峠道に朝から走りに行きました。観光道路なんですが、夜間通行止めが切れてからの朝の1時間ぐらいだけは通行量が少なく快適に流すことができます。 さっそく2速でフルスロットルをかけます。

「グオォォォォォォガァァァァァァッァ」

  すげ〜〜!!これがVTECなんだ〜!!5000回転付近から上は明らかに加速感が別物ですし、音も迫力が全然違います。はっきりいって峠道でこの加速は怖い!!でも、ブレーキがすごくいいので最初からかなりのペースで走っています。

 コーナリングは、初めのうちのおっかなびっくりの時はいまいちでしたが、慣れてきて少しブレーキを残してやるととたんに鋭く向きを変えてくれます。さらに旋回性能がものすごいです。シルビアだったら絶対リアが流れ出すっていう早めのタイミングでアクセルを開けはじめても、何事も無くラインをトレースしてしかも加速していきます。コーナリング中の細かいアクセルワークにも敏感に反応してくれます。(ターボ車では味わえない感覚なんじゃないでしょうか?)

 ノンパワのステアリングも路面からのインフォメーションを的確に伝えてくれ、こちらの反応を誘ってくれているかのようです。それに、シフトダウンするときの音がすごくいぃ〜い!『べスモ』でガンさんが乗ってたときと同じ音です。(あたりまえですね。でも、この音がすごく好きで憧れていたんです。)

「買って良かった〜〜!!(T~T)」

 

 

 とりあえず満足するまで走った後、黒木さんに購入報告をするためにホンダベルノ「OG」店に向かいました。

「黒木さんおひさしぶりです」

「ああ!NSXを検討してた方ですよね。今日はどうされたんですか?」

「すいません、中古で買っちゃいました。」

「えええ!ほんとですか〜?見せてくださいよ〜。」

 ベルノにいるとはいえ、NSXを見るのはめったに無いそうです。じっくり見てもらった後、今後のメンテナンスをお願いしました。

 これ以後、現在に至るまでメンテナンスはすべて黒木さんを通してお願いしています。中古とはいえ、まるでVIP待遇で応対してくれます。NSXって、たとえ中古でも購入後の心配は無いんですね。さすがHONDA。さすが国産車。外車スポーツカーだったら、買った後どうしたらいいか分らずに途方にくれてしまったかもしれませんね。

『NSX購入大作戦』は以上でおしまいです。メカに関しては勉強不足の僕ですから、多分に人任せになってしまいました。しかしそれだけに、UMさん黒木さんをはじめとして本当に良い方にめぐり合えたと思っています。

お世話になった皆さん本当にほんとうにありがとうございました。<(_ _)>

 

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