サイレン物語  第2部

 


<<練習の虫の日々>>

サイレン物語第2部です。さて鬼の様に毎日練習する日が続きました。メンバーの個人練習(特にドラムの場合には宅練はできないし)、バンドでの練習、コーラスだけの練習など、様々な練習が行われて練習所が無人の日は数えるほどしかなかった様です。SIREN!は(Moon Dancerもそうでしたが)基本的に3声コーラスが多用されるのですが、別に私は音痴ではないですが、Drummerが歌っている姿は余り好きではなかったし、声質も余り良くないので歌いませんでした。その後、沢村君とのバンドではコーラス取りました。今でもカラオケ歌うのは余り好みません。ホントです。

 

<<練習から生まれたもの>>

その様に練習に明け暮れる中で、「タマゴサンド」は「Party Life」になり、SIREN!当時の18番である「Down to the Ground」が生まれ、そして沢村君の名曲「Candle Love」が生まれました。これらの曲の殆どは Moon Dancerに引継がれ、その後一部は(Yellow Dog)VowWowのレパートリーにも加えられました。その頃の代女君のポリシーとしては、バラードにこそ力強いDrummingが必要である、というものなので「Candle Love」のDrummingには特に野蛮系のオカズフレーズを多用したつもりです。例えば宮殿とか、Redとか、King Crimson系のタイコをイメージしてました。コーラスだけの練習でも4人集まって半分雑談しながら練習したり、それを録音してあるものなど、今聞いても面白いです。皆さんご存知の様に Deep Purple+Queen+Yesという方向性だったので時々は気晴らしにコピー曲も練習しました。

 

<<練習中の息抜き>>

息抜きにやったコピー曲とは、やはり Queen、D.Purpleが多かったのですが、例えば「Highway Star」なんかも演りました。そして以前HPにアップした「ロッキングリフに明日はない」なんていうのも演りました。これってクリスマスパーティの時に演ったような気がするけれど、記憶が定かではありません。通常のステージセットには入ってなかったです。厚見センセがJon Lord気取りで D.Purpleの曲を弾いているところって、想像できるでしょう?そしてYESの曲もやってみようよと、誰からともなく決まって Roundaboutが選ばれました。その頃YESと言えばRick Wakemanが加入した第2期の黄金時代でした(でも僕の好きなWilliam Bruford先生は退団して Alan Whiteになってました。Alan Whiteは直前はPlastic Ono Bandにいたので、YESにきたのは意外でした)。

 

<<Roundabout>>

Roundaboutはやってみると案外出来が良くて、ステージではオリジナル以外は演らないつもりだった僕たちですが、1曲くらいはお客さんの知ってる曲を演った方がウケるだろうということで、やがてステージセットに加えられました。10月9日のオデッセイでは演ってませんが、密かに練習を続け、10月29日の屋根裏ではラストに演ってます。Roundaboutは結構何回も練習して、厚見センセのエレピをバックにコーラスだけ練習したり、バンドで本番風に練習したり、練習を録音してみんなで聞いてみたりしました。その中に呪われたRoundaboutが潜んでいたのですが、これはSIREN!の永遠のナゾとしておきましょう。知りたい?聞きたい?やめた方がいいです。聞いた人は好女君やJUN君みたいに人間性が破壊されてしまいます。因みにサイレンは英語で書くときには SIREN!と、全部大文字+ビックリマーク付が正解です。屋根裏の出演者予定表なんかもちゃんとSIREN!になってました。

 

<<初ステージ@オデッセイ>>

今は渋谷屋根裏もオデッセイもなくなってしまいましたが、SIREN!の初ステージが決まりました。実際の本当の初ステージは10月1日、BIGBOXでのコンテストですが、その時は幾つかの他のバンドと共にステージに立ち、Down to the Ground1曲だけでしたから実質的な初ステージはオデッセイと言えます。オデッセイの経営者のおじさん、すごくいい感じのやさしい人だったなぁ。今どうしてるんでしょ。BIGBOXの方は当然の様に勝ち抜きました。評論家のおじさんはバランスのとれた、アレンジの良いバンドと評していました。勝ち抜いて自信を付けつつ臨んだ初ステージでしたが、今聞いてみても超初々しい感じがして顔が赤くなってしまいます。MCはいつも専らケムタこと下田君が務めましたが、毎回曲順を覚えていないのが特徴でした。でも沢村君は内気だし、私にはマイクが与えられてませんし、そして厚見センセは当時重い○語病に冒されていて、人前で言葉を発するのが禁じられていました。

<<厚見センセの○語病>>

厚見センセの○語病とは会話中にどうしても§♂♀とか∀塔フとかÅΣ♪とか一般に禁じられている単語を吐いてしまうという病気で、それがマイクを使った衆前でも止められないというのが問題でした。実は呪われたRoundaboutもイントロ部分でこの○語病が突然発病したものです。【今日電話で厚見センセと話した時に「僕は厚見玲衣のイメージをブチ壊すような事はHPに書かないから安心して。○○園事件とか絶対に書かないし、沢村君の成田事件とかも書かないよ」と言ったのですが、別にいいんじゃない?と事の重大さをちっとも認識していない、天真爛漫というか、このヒト大丈夫なんだろか状態のセンセでした。サイレン物語を執筆するにあたって私、死んでも書けない話がドンドン頭の中に蘇ってしまって困ってます。どうしても聞きたい人は個人的にお話する機会があったら珈琲(出来ればメキシカンストレート)奢ってくれればバラシます】○語病は別名Y語病とも書き表せます。

 

<<オデッセイのライブ>>

オデッセイでの演目は次の通り。

1.SIREN!(のテーマ) 1'33"

2.Yellow Dog(のちのMask of Flesh/VOWWOW Beat of Metal Motion) 3'50"

3.〜March Straight to Tomorrow 5'00"

4.薔薇心中(のちの薔薇心中/MOON DANCER) 4'15"

5.I will go 4'05"

6.Candle Love(のちの哀しみのキャンドル/MOON DANCER) 5'31"

7.Moon River(メンバー紹介) 2'36"

8.Party Life 4'43"

9.Fallen Angel(のちの夢見る子供たち/MOON DANCER) 4'05"

10.Down to the Ground(のちのFLY UP!今/MOON DANCER) 5'43"

 

<<オデッセイのライブ(続き)>>

この当時は厚見センセはまだレズリー持ってませんでした。今聞きながら書いてますが、オルガンの生音で頑張ってます。この時はJUN君がカセットデンスケを持ってきて録音してくれたので綺麗な音質で録れてますが、その分ちょっと全体に音が軽いようです。でもプレイ自体は適度に緊張感があって、僕は気に入ってます。バンドとしての音の塊(カタマリ)感はさすがに初期だけあって今ヒトツかなぁ。僕はSIREN!参加の直前にBeck、Bogart & Appiceのコピーバンドをやってて、Appice御大は裏の皮のないタムを使っていたのでそれに合せて裏なしタム使ってました。非常にSIREN!の音楽性とミスマッチで気に障る感じです。デンデン太鼓の音です。イヤだなぁ。Candle Loveは練習の日々の合間に沢村選手が作曲し、自宅ダビングでデモテープを作ってきて配ったもので、オリジナルはGuitar Orchestrationバリバリでした。ステージではGuitaristが一人なのでそれが表現できず残念そうでした。

 

 


つづく