公立保育園三園民営化を白紙に戻し、

子育て支援の拡充を要望する陳情書

平成19226

八千代市議会

議長 横山 博美 様

陳情者    八千代市保育園父母会連絡会会長

昨年、6月議会にて、公立保育園の三園民営化が決まりました。説明を丁寧に行うようにとされた陳情は採択されましたが、その後も、三園の民営化には生かされず、大変残念なことに、高津西保育園の民営化は、順調に進んでいません。

新しい園の体制が、全く明らかにされていません。

 引継ぎ保育が、まだ、安心できる水準に至っていない、保護者と法人との懇談が成立しない、職員の契約も、職員によっては、正規職員として採用と言われ、担任であっても、1年契約となっているなど、定着率を高める努力も見えません。

 こどもにとって、何より、親代わりをしてくれる日中の家族である保育士さんが、入れ替わるという事実は、これまで築いた人間関係=保育を壊すことになります。

 今、保育園は卒園の準備が始まっています。卒園式で歌う歌を年中のクラスも練習をしています。お友達を思うだけで涙出る優しいこどもたちに育ったのも、丁寧な保育を心がけてくれた保育園の先生たちのお陰です。

 その子ども達が、民営化による大きな変化に対応できず、怪我や事故、心に傷をうことにはならないでしょうか。

 また、民営化の理由とされ、在宅支援のために、公立保育園の職員を生み出すことができると説明を受けましたが、今年度退職者は、定年退職1名、自己都合退職を入れると20名を超えるそうです。

 来年以降は、定年退職者が約10数人はいるそうです。これでは、公立保育園はどうなってしまうのでしょうか。5年後、10年後の存続も危ぶまれます。理由とされた虐待児対応もできると言われた職員すら確保できないとなれば、その理由も成り立ちません。

 むしろ、育児不安を抱える母親が、歩いて通える距離に保育園があり、さまざまな年齢の子どもたちと関われたり、一時保育を受けることができたり、保育園に預けやすい状況が整うことの方が有効なのではないでしょうか?

@   民営化ガイドラインを、市と保護者と法人と、三者の約束事とし、改めて、時間をかけ、検討しなおすこと。

A   保育ガイドラインを保護者参画で作ること。

B   よりよい民営化ができないと判断する基準を示すこと。(選考やり直しの判断の時期。たとえば、抜本的な見直しを必要とする条件について、市が受理した父母会連絡会の提言書では、移管後一年間で、職員3名が退職した場合となっています。)

C   法人と保護者との協議の場を十分に持つこと。

D   引継ぎ保育を一年以上行うこと。

E   移管された園を市の責任で、八千代市の保育水準を満たしているか、第三者の目でチェックできるシステムとしての協議体を、移管前に作り、引継ぎ保育から対応できるような体制を早急に作ってください。

F   公立保育園の職員の正規採用計画を示してください。

 少なくとも、上記の7点を行うことができずに、民営化ありきで、進んでしまった今回の三園民営化は、あまりに早急すぎました。

 保護者も、法人も、「民営化」に対応しきれていないという、現在の状況をもって、保育園の三園民営化は、白紙に戻し、もう一度、保護者も参画させた形で、公開で議論を尽くした上で、どの子も大切にされていると実感できるような子育て支援のあり方を検討してください。

 現在、八千代市は、12月23日を持って、説明責任が果たされず、子どもや親に大きな心の傷を与える民営化をとめて欲しいと、提訴されています。

 そこまで、親が追い詰められているという状況をご理解いただければと思います。

 八千代市内の私立、公立を問わず、保育園の質を下げないように、行政と懇談を重ねてきた保育園連絡会としては、もはや、今回の民営化の進行状況は、納得がいきません。

 子どもの毎日の幸せが、笑顔を呼び、八千代の街にあふれれば、大人たちも、安心して暮らすことができます。

 どうか、今回の三園民営化は、今一度、見直しをしていただけますよう、切にお願い申しあげます。

陳情項目

保育園三園民営化の計画を白紙に戻し、子どもの実態、地域バランス、保育職員の配置計画、子ども園、幼稚園などとの関係性を総合的に判断した子育て支援のあり方を保護者参画で、検討し直してください。

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