ドラの一日

   PM 7:00

   「飯まだか〜!!」

   お腹を空かせた犬のドラが飯の催促をしている..。
   


  

 「てめ〜らだけで、うめ〜メシ食って、
  あったかいコタツでミカン食って、屁〜コイで、
  布団で気持ちよさそうに寝てんじゃね〜!!
  オレもあったかいメシ食いて〜し、
  コタ ツに潜り込んで電波少年観て〜プレステやりて〜よ。」


 「なのに、拓朗の奴、いつもパソコンと
  にらめっこばかりしてオレの相手してくれね〜!!
  この機械人間めぇ〜!!
  散歩も近頃10分程度だし、おれにも自由をくれよ!!」

 「道ばたで糞ぐらいゆっくりさせてくれよ。
  あれがオレにとっての生き甲斐なんだ。
  なのにオレがケツをヒクヒクするのを見計らって
  無理矢理引っ張って連れていこうとする。
  便秘になったらどうすんだ!!袋もって歩けってんだ!!」

 「オレもうグレてやる。
  いや、もう犬やめてやる!!グルルル〜!!!!」

 「ドラ、エサの時間だぞ〜!!」
 その声を聞いて
 「くぅん くぅん..。」
 いきなり、ドラは甘えだした。
 「じらすな馬鹿野郎..。」そういいつつもドラは嬉しそうだ。

 「今日もドッグフードだぜ。全くグルメじゃね〜。
  いい加減食べ飽きたぜ!!」
 そう文句を言いつつも綺麗に食した。

 しばらくして..。
 「ブロロロ..!!」
 拓朗のCITYのエンジン音だ。
 待ってましたかの如く、
 「ワンワンワン!!」とドラの散歩の催促が始まった。
   
 「拓朗、こら散歩に連れてけ!!待てってんだ、コラ〜!!!
 またインターネットにハマる気か!!」
 必死の催促虚しく、拓朗は遠い遠方に消えていった..。

 「もう、オレのことはどうでもいいんだ..。」
 そう諦めていたその時....


   ドラ「お〜橋本家のムツゴロー!!」
   「ドラ、散歩に行くぞぉ〜!!」
   「わんわんっ!!」

   ドラは喜んで、拓朗に連れられて散歩へと出掛けていった。

   (OWARI)

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