残酷な朝
血に染まる夜を超えても・・・
何も変わらないように朝はまた訪れる
強く冷たい風が吹き込んで・・・
雨上がりの空は・・・唯暗く・・・朱に染まる時を待つ
この時に許される・・・その儀式も終わりが近い
静寂が隠した、心の声は・・・
行き場さえなくして、虚空を漂っては堕ちてゆく・・・
やがて眩むほどの光を受けて、
静寂は掻き消され・・・変わらない日々が始まる・・・
街はいつもと変わらない陽に照らされて
眠りからさめた・・・残酷な朝・・・
もう・・・眠る事も赦されない
唯・・・眩暈の中・・・
もう朝など来なければいいと・・・
怯えてふるえた冷たい夜
儚く消える千の夜と・・・
・・・残酷な・・・一片の朝・・・
2001.11.18