追憶


世界がとてもひろかった頃

僕はとても幼くて

優しい瞳がいつも包んでくれていた

思い出すのは見つめる笑顔

名前も知らなかった、穏やかで優しい曲

今でもそのピアノが切なくて

気がつけばあの日を思い出す



ささやかだけど、大切な出会いを積み重ね

僕は今日まで生きてきました

思い出せば、幸せだったんだと僕にもわかる

優しさを教えてくれたのも

誠実さを教えてくれたのも、いつも君でした

望んで得られるわけじゃないから

心にこの思い出がある事を僕は幸せだと感じています



幼い日の微かな揺らめき

そして、いつも君と笑いあってた

大声で泣いた日もある、時に苦しい日々もあった

そんな日々さえ今は懐かしく

記憶を辿る度、優しい気持ちを教えてくれるよ

そしてまた、追憶の中に輝く時代が綴られていく

2000.4.23

Back