TRUTH T 〜君の声〜


『何のために・・・?』

これで何度目だろう?

『何のために生きている・・・?』

何度も繰り返した言葉・・・

答えの見つからない言葉・・・

『人はいつかは死んでしまうものだし・・・

老いてゆき・・・そして死ぬだけなのになんで生きるの?』

なんで?なんで?なんで?

『生きる事は苦しくて・・・』

それだけじゃないだろう?

『哀しみの中で震えるしかない』

でも・・・笑顔にもなれたさ

『死ぬ事が怖いから生きているんだ』

痛い事が嫌だから・・・?

それとも・・・自分がどうなるのかわからないから・・・?

『ある日、突然消えてしまうなんて・・・』

君はまだ消えていない

『時間がないんだよ・・・』

まだ明日はくるだろう?

『価値観が崩壊してゆくんだ・・・』

大切なものは君だけのもの・・・

君の大切なものは・・・まだそこにあるのかい?

『大切なもの・・・?僕に・・・大切なもの・・・

消えてしまったの?・・・それとも・・・』

消えたのなら・・・また捜せばいい

失くしたのなら・・・また見つければいい

君が気づいていないだけさ・・・

そう・・・君が護るべき輝きに・・・

だけど・・・答えは君が見つけるんだ・・・

『でも・・・わからなくなるんだ・・・』

何を迷うんだ?

『何が正しいのか・・・そして・・・』

そして・・・?

『そう・・・自分自身の存在さえも・・・

今ここにいる僕に自信が持てないんだ・・・

目覚めたら僕がすべて消えているような気がする・・・』

君がここにいる事・・・

決めるのは君自身なんだ

誰かに認めてもらう事が君が存在する事じゃない

『わかってるよ・・・それくらい・・・』

いや・・・わかっていないから迷うんだ

その瞳で・・・ここにいる君を早く見つけるんだ

『僕は・・・』

早く見つけるんだ・・・君の存在を・・・

生命の真理を・・・

・・・

『真理』を見つける事は

僕が世界を・・・そして・・・僕を見つける事

僕の瞳が見つめる・・・世界や僕に煌く光を見つける事

輝いて見えるものを失くさない

この想いを失くさない

存在・・・生命・・・世界・・・僕・・・

全てのものに『真理』という輝きを・・・

1997.7.21

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