時の容
零れ落ちていく時の欠片
この手をすり抜けていく、そうして一日が何度も終わる
時はただ、過去から未来へと流れ落ち
その隙間に閉じ込められる様に僕たちは生きる
時は風が凪ぐ街を吹きぬけ
落下する太陽と共に始まりへと変わっていく
風の生まれる場所も、死ぬ場所でさえも、僕らは知らないように
時の始まりも、終わりも・・・
その行方さえ見つめられない
時は降りつもる・・・
真綿の雪の降るように、過去が築かれて、
雪面にある、今という瞬間・・・
僕たちが生きるのはその瞬間を紡ぎあわせた刹那
捨て去られる過去は溶けて消え
過去にふれる事はできない
そして、未来も空の上、まだ手の届かない場所・・・
2001.2.15