致死


哀しいのに、痛いのに、笑顔になれる

・・・どこか強張った歪んだ微笑み

麻痺した意識に流されて、崩れ落ちて、目眩だと知る

夜の部屋中に響く哀しい詩に意識をのせて

少しずつ破綻させてゆく心

いつしか、狂気にふれて、加速した崩壊

壊してくれてありがとうと・・・笑顔で言える、きっと



時を重ねるほど、生きる事が苦しくなる

乗り越えても待つ新しい苦しみ

少しずつ強く、鮮明になる死のイメージ

おかしく、おかしくなって・・・

死へと踏み出す事は堕ちてゆく事

その痛みからは逃れられず、踏み出せば帰る事もない

だけど・・・だから、この痛みが嬉しくなる

・・・この死をありがとう、言える、きっと



生きる理由がなくても、死ぬ理由があるわけじゃない

生きたいと思わなくても、死にたいと思うわけじゃない

なのに!!

死にたくないと・・・そう言える強い感情が欠けている

そう、今日もまた死なないでいたのだから

きっと僕は死にたくないんだ

そんな不確定要素に支えられ、今日も生きてみた、明日も、これからも

だけどそれは突然崩れる、僕は死ねる

そこにあった答は昔から同じ色して僕が掴むのを待っていた

死んでしまっても良かったのと・・・

そして、死んじゃいけない・・・当たり前だったルールが壊されてゆく

2000.4.20

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