退廃 U
音の奪われた部屋・・・
横たわる身体は呼吸さえ忘れる
このまま・・・すべてをとめて・・・
眠りたいと祈った
虚ろな瞳に映ったのは光の輪
この部屋を照らした・・・偽物の光
唯・・・手を伸ばしてみたかったんだ
光にふれられないと・・・
そう知っていても・・・
祈るようにして、唯・・・
呼吸を忘れ・・・横たわった身体が伸ばす手は
偽物にもふれられず・・・
力さえなくして床に跳ねた
息苦しさに、時々呼吸を取り戻しながら
それでも眠りたいと祈り
色も容も失くしてゆく・・・
2001.12.24