桜と雪


梅の花が風に散り、甘い香りが包むように

残雪が光にとけて、街の色が移ろうように

季節は巡る、冬が終わる、春が目覚める

まだ冷たさの癒えないこの街では、強い風に足を止めるけど

少しずつ・・・春は、少しずつ・・・春は、

色の消えた街を彩りはじめる

白く、冷たい空は青く澄み、風も、優しい色にかわる

弥生の時に、未だ雨にならない雪は

まだ遠い春を感じさせるけど、

桜はもうすぐ・・・、あの並木道の桜ももうすぐ・・・

雪のように散りゆく桜に・・・、

桜のように降りつもる雪に・・・、生命の色は、少しずつ暖かくなる

何もかもが優しい春に・・・

心は・・・、想いはとけて・・・

2000.4.3

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