僕≠僕 V


鏡に重ねる姿が合わない

僕を映す鏡・・・そこにいるのは僕じゃない

現実がとても遠いところにあるような気がしてた

そして僕は・・・それを唯眺めているだけだった

この指の感覚も、体温も、鼓動さえも・・・

重なる事なく揺らめいて

これは・・・誰・・・?

そうして僕は何処に・・・?

いつも誰かに問い続けた日々・・・

そこにいるのは表情さえ凍った鏡の君(僕)



君がいない・・・僕がいない・・・

そうして、ここにいるのは誰?

『僕』を演じているのモノは何だ・・・

この感覚・・・ふ、る、え、る

鏡に映る実像と、心に映した虚像が重ならない度

息苦しくて・・・

見つからないのなら・・・君に全てを・・・

見つからないのなら・・・終わりまで僕は眠り続けて・・・

希望も絶望も要らない、唯・・・零でいい

赦される限り零で・・・それさえ赦されなくなる時に終わればいい

僕と・・・本当の君が重ならないというのなら、

僕≠僕だと、鏡の君が告げるのなら、

そう・・・、終わりまで時を止めて・・・


2005.10.11

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