Marionette


望まないのに・・・いつからか僕らはこの世界にいて

その意思とは無関係に生きる事を運命られた・・・生かされてきた・・・

この身体は唯の傀儡・・・

大きな流れの中で僅かにその手を震わせてたとしても

この水面に、波紋は浮かびはしない



だから・・・傀儡は願った・・・

そう、誰もが願った・・・自由になりたいと・・・

それでも・・・様々な意図に縛られて、

この世界で踊ってみせる事しか出来ず

作り笑い・・・?そしてその泣き顔・・・随分上手くなったよね・・・



君にも・・・僕にも見えない・・・

けれど、それは確かに僕らの身体を縛りつけ・・・

その意図に曳かれる力のままに僕らは踊ってみせた・・・

余興に飽きるまで・・・僕らは時に弄ばれて・・・

生命を削って・・・疲れたとしても自由には眠れない



自由を願った傀儡・・・

見えない糸までも切り裂いて・・・支配からは解放されたの・・・

だけどね・・・、その身だけでは動けないのが傀儡・・・

そこにはなかった自由な世界・・・

それでも流したのは・・・偽りの涙・・・

哀しみを演じた・・・最期の傀儡



今頃は焼かれ・・・灰になる君へ・・・

君は糸を切れなかった・・・

糸を切るという自由さえ赦されなかった・・・

唯・・・君は棄てられただけなのだから・・・

君は唯・・・飽きられて・・・、

要らなくなって棄てられただけなんだ・・・



あぁ・・・、今そうして・・・

笑って彼の糸を切ったのはあなた・・・

ハサミを持って・・・次に切る糸を楽しそうに選んでいるの・・・

2001.10.27

Back