風の旋律 III
舞い散るは色を失う木の葉
少しだけ冷たくなる風に吹かれ、微かに彩を残す並木道を揺らす
ゆらゆらと命奪われるように木の葉を散らせ
唯・・・死にゆく季節に、美しさに心動かす
ゆらゆら・・・ゆらゆら・・・唯、静かに・・・
ゆらゆら・・・ゆら・・・唯、冷たく・・・
いつの時も、風が告げるのは死に続ける季節と、代わりに生まれ続ける季節
暖かい風の中で舞う季節もあった
それでも時が過ぎれば・・・凍える季節に息を吐く、身をよじる・・・
ゆらゆら・・・ゆらゆら・・・木の葉は舞い落ちる
ゆらゆら・・・ゆら・・・誰も目を留めないまま、死んでゆく
ゆらゆら・・・ゆらゆら・・・
ゆら・・・
2005.10.11
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このタイトルの第一作目が処女作であったりするシリーズですが
ここまで『春』をイメージしたものばかりだったので、逆に『秋』をイメージしてみました。
風の旋律とは言いつつも、ここまでは風を視覚化するのにメインに木をとらえていました。
故に、夏と冬は木の変化に風に関する特徴がなくいましたが
巡る季節、という意味ではいつかは四季を詩ってみたいものです。