望んだ死の容


少しだけ、動きを止めてみる、呼吸も止めて、意識も・・・

そうやって死の感覚に近づいていく

そうしてると、穏やかで・・・死ぬ事がとても簡単に思えて・・・

このまま息を止め続けたらそのまま消えられるかな・・・、

生き残る事に何の悔いも見つけられないから・・・

人は生きる事の希望を諭すけど、希望だけがあるわけじゃない

生きる事に伴う痛みや苦しみ、それを甘んじて受け、なおも生きろという

死ぬ事に伴う痛みと生きる事に伴う痛み、

どちらが重いかなんて知り得ようもない

なんで、人は生きようと、生かそうとするの・・・?

死ぬ事がいけない事だってどうして言えるの?

ここで時を止めてしまえば、

死んだ僕が、『生きていれば・・・』と悔いる事もない

後悔するかなんてわからないし、死んだ後なら後悔もない

生きる事も死ぬ事も決めるのは自分自身ならば

誰かに生きていてほしいと思う事さえ、あなたのわがまま

だから、これも僕のわがまま

ね?

救われたと思うように、笑顔で死んでみせるから・・・

2000.2.25

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