堕天の翼
貴女の背の、光の翼に焦がれていた・・・
この深淵から見つめた、
切り取られた空にかすかに煌く白い翼
手を伸ばしても遥か遠く・・・
それでも、縋りつくようにして貴女の翼を殺ぎ落とした
この背に・・・痛みでもって縫いつけて
天へと翔べると祈ってた・・・
深く・・・深く・・・僕は堕ちてゆく・・・
仮初めの翼は血で穢れ・・・
貴女は優しい言葉も失くした骸
唯・・・冷たくなった貴女、抱きしめて
堕ちてゆく・・・赦される事のない罪へ・・・
そう・・・此処にあるのは堕天の翼・・・
2002.4.13