茜色の思い出
そう・・・そんな時間が好きだったね
西日さす茜色の教室・・・、ただ、君と僕の影が長く伸びた
窓際の机に座り、静かに外を見ていたね
そこでは遠く、幾重にも重なる声と共に
はしゃぎまわってる人影・・・
窓一面にそんな背景を浮かべては、
こんな時間もいいよねと、君との他愛ない会話・・・
きっとまた明日も同じだと、いつものように、笑いあった・・・
今はもう、遠い日の記憶の欠片・・・
四角い窓に切り取られた光景が、
モノクロの写真のように古ぼけて、遠ざかってく
あの日々の空を焦がした夕日だけは、
今でも鮮やかに焼きついているというのに・・・
あの日の君と僕は、もう・・・
2000.12.30