死者は語るか


批評家よ・・・心理学者よ・・・こうして高圧的な言葉で書き殴れば、

それさえも、専門用語、学術用語で説明してみせるのであろう・・・?

人の心を蹂躙して・・・それで生きる者よ・・・

さぁ・・・この心もそうして、御前達の糧にすればいい・・・

報道者は唯それを煽り・・・、問題として取り上げては、

世間の注目を集めればいい・・・

それが・・・御前達の糧となるのだから・・・

そうして・・・何人もの心を・・・生命を・・・

その中に無断で踏み込んでは

都合のいいように勝手に解釈して・・・、

残酷な程に定義付けて来たのだろう・・・?

死者は何も語らない・・・か

御前達にとってはいい餌だな・・・

『お悔やみ申し上げます』なんて言葉でお終い・・・

次々と脚本を読み進めるだけだ・・・

御前達は何もしない・・・

唯、痛覚もないからと、死者の傷を広げるだけだ・・・

そして・・・関係のない事と、フレームの外では笑っているのさ・・・

何事もなかったように、御前達は御前達の生活に戻る

唯・・・それだけの事・・・

そして・・・忘れてゆく・・・



さぁ・・・この心もそうして蹂躙していけばいい・・・

どうせ唯の造りもの

御前達の餌にすればいいではないか

話題が尽きなくて楽であろう・・・?

この餌は旨いか・・・?

さぁ・・・どんな言葉で片付けてくれる・・・?

精神異常・・・?

社会背景・・・?

家庭環境・・・?

御前達はそれらをどうする事もできないで・・・唯、餌を貪る・・・

その事に何を言っても無駄・・・

結局は言い訳なのだから・・・

そこには、唯、事実があるだけだ・・・

それに解釈などは必要ない・・・

身勝手な、責任のもてない言葉を吐き棄てて・・・

心にもない言葉で取り繕う・・・?

悲劇という世界で・・・唯の残酷・・・

そう・・・言い包めて終わるのでしょう・・・?

確かに・・・それはその通りだ

この世界は悲劇で・・・生きる事は残酷な事だ・・・

ふ・・・唯の皮肉でしかない

いや、それにさえ成り得ていないか

どんな言葉を遺そうと

死者は何も語らない・・・

それだけは唯一の真実かもな

2002.1.13

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