南の世界拾い読み 第3回
このコーナーは、南の国々(発展途上国)のメディアやNGO/NPOで流されている情報を独断で選んで、そのサマリーをコメントをつけて紹介していきます。情報の詳細を知りたい場合は、併記のホームページにアクセスしてくださいね。(本田真智子 常務理事)
 

1. Latin American Troops Paying Price of Occupation
http://www.ipsnews.net/interna.asp?idnews=23436
 メキシコシティ(メキシコ)
 ホンジュラスとドミニカ共和国の兵士の一部が、イラクからの撤退を表明したが、まだ多くのラテン・アメリカの国の兵士はイラクに派兵されている。米国はイラクに13万人以上の兵士を派遣しているが、そのうち22%はヒスパニック系であるが、それは軍に入隊することで、米国の市民権や大学の奨学金があられるからである(米国内の裕福ではない若者や、アジアの若者も同じ理由から、米国軍に入って行っている)。占領に賛成する人も、反対する人もいるが、ラテン・アメリカの国々はその若者の命で、イラク占領の代償を支払っている。
 コメント リアルな戦争の只中にいなければ、他人事なので奇麗事も、勇ましいことも何でもいえるのだろう。人間は欲得で動くことも多いので、危険であったって、汚いことだってすることもある。しかし、なんとかならないものだろうか、イラク。いや、解決方法は案外シンプルであり、多くの人が既に解決案方法に気付いているのだ。では、なぜその方法をとらないのか、そこが一番の問題なのだろう。
(IPS " INTER PRESS SERVICE NEWS AGENCY" より)
  

2. Rwanda Deploys Troops Along Border With Burundi, DRC
http://allafrica.com/stories/200404260328.html
 キガリ(ルワンダ 中部アフリカ)
 ルワンダがDRC(コンゴ共和国)とブルンディの国境地帯に逃げ込んだ、フツ族反政府運動者からの攻撃に備えて、両国との国境地帯に軍隊を配備した。そのことが、DRCに警戒感をもたらしている。
 コメント 10年前、1994年にルワンダで起きた内戦によって約100万人が死亡したことを覚えている人は多いだろう。10年経ち、日本や世界中のNGOが現地の人たちと共に、民族融和、平和構築の活動を行っている。しかし、世界からルワンダは、他のアフリカの国々と同じように忘れ去られ、何が起こっているのか関心を寄せる人たちが減っている。10年たち平和構築の活動は続いているが、平和になったわけではない。みんなが明日を確信して、安心して夢を見ることができるようになるためには、世界の関心が必要なのではないだろうか。
(all Africa.comより)
  

3.Democracy spreads across Africa
http://www.csmonitor.com/2004/0427/p01s01-woaf.html
 ジョハネスバーグ(南アフリカ)
 南アフリカが民主主義10周年を祝った。この10年間、サブ・サハラ・アフリカ(サハラ砂漠以南アフリカ)の多くの国では、選挙が行われ、民主主義が進んだが、9.11以降、アフリカ大陸にテロリストがいるとされて、民主主義よりも軍事化のプレッシャーが、アフリカにかかってきている。
 コメント 明るいニュースを探したが、結局最後も先行き暗いニュースの紹介になった。先進国はアメリカに民主主義を要求するが、それも自分の国の都合であり、本当にアフリカに生きる人たちのことを考えたものじゃないのだなということが分かる。
(The Christian Science Monitorより)
  
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