南の世界拾い読み 第2回
このコーナーは、南の国々(発展途上国)のメディアやNGO/NPOで流されている情報を独断で選んで、そのサマリーをコメントをつけて紹介していきます。情報の詳細を知りたい場合は、併記のホームページにアクセスしてくださいね。(本田真智子 常務理事)
 

1. Africa Action Decries US Efforts to Block Low-Cost Generic AIDS Drugs at Botswana Meeting
Calls on us to put Saving Lives before its Drug Company ties
http://www.africaaction.org/newsroom/release.php?op=read&documentid=472&type=2
 ワシントンDC(米国)
 アフリカアクションが、アフリカやカリブ海諸国のHIV/AIDに苦しむ人々を救うために、米国に対して製薬メーカーの側に立ち、ジェネリック薬の品質や安全性に対して疑問を呈し、普及を妨げることに対して非難している。
 コメント 「グローバリゼーションとNGO2 ジェネリック薬って知ってますか?」でもあるように、世界では4200万人以上の人がHIV/AIDと共に生きている。また、多くのHIV/AID感染者がアフリカやアジアなどの南の地域で暮らしており、貧しさ故に先進国の患者が入手できる薬にもアクセスできないという現状を変えるひとつの手段として、ジェネリック薬がある。ジェネリック薬へのアクセスは人権であるということで、NGOはキャンペーンを行っている。
 ところで、日本でも膨らむ一方の医療費を押さえる1つの手段として、ジェネリック薬が注目されている。私たちにとっても病院や薬局でジェネリック薬か先発薬を選択できる日が遠からず訪れるだろう。
(AFRICA ACTION'S より)
  

2. Water Woes Could Philippine Campaign, Poor Bear Burden
http://www.ipsnews.net/interna.asp?idnews=23042
 マニラ(フィリピン)
 大統領選挙を控えたフィリピンのスラムに住む人たちが、貧弱な水道設備のために、コレラの流行を抑えることができずにいたり、長い時間給水のために並ばなければならいない現状の中、アロヨ大統領は民間の水道会社の救済を行った。しかし、その費用は人々の水道料金に上乗せされることになるだろう。貧しく困難な生活を強いられる人たちは、自分たちが満足に使えもしない水道設備のための出費を強いられるのだ。
 コメント 一昨年のWSSDにおいて、「水は権利、売り物ではない」というスローガンを掲げた市民活動団体の人たちがいた。また、昨年は京都で水フォーラムが行われ、水が民間企業の売買対象になることを危惧する声があがった。水は人が生存するためには、必要不可欠なものである。これを、民営化することで、人の生存を利益の多寡によって左右することは許されないと考える。
(IPS " INTER PRESS SERVICE NEWS AGENCY" より)
  

3.Small Rice Paddies Produce Big Results
http://www.ipsnews.net/interna.asp?idnews=22907%20
 ハバナ(キューバ)
 キューバでは現在、小さな水田での米作が成功している。過去、5年間に毎年10%以上、米の生産量が上がっている。これまで、社会主義経済の下、高いエネルギーをつぎ込んだ大規模な稲作を行ってきたために米作が成功していたが、90年代に入って米生産量は交代した。そのため、米作方法を変えて、小規模の水田での生産にした。その結果、投入する労働力に比べて生産があがった。
 コメント ちょっと明るいニュースも選びたいなと思って、キューバの記事を紹介しました。キューバの奇跡という触れ込みで、日本でも生協関係者を中心とした視察が盛んで、TVや書籍でも取り上げられている。人間てどんな状況になっても、すばらしいアイディアを出して、サバイバルしていくんだよなぁって言うのが、キューバの食糧生産の事例に触れるたびに思う。キューバの未来は人類にとってアイディアあふれる事例になるのではないかと期待している。
(IPS " INTER PRESS SERVICE NEWS AGENCY" より)
  
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