南の世界拾い読み 第1回
このコーナーは、南の国々(発展途上国)のメディアやNGO/NPOで流されている情報を独断で選んで、そのサマリーをコメントをつけて紹介していきます。情報の詳細を知りたい場合は、併記のホームページにアクセスしてくださいね。(本田真智子 常務理事)
 
1. Community Radio Gets a New Lease on Life
http://www.ipsnews.net/interna.asp?idnews=22321
 モンロビア(西アフリカ リベリア)
 前リベリア大統領チャールズ・テーラーがナイジェリアに亡命してから、彼が様々な情報を隠していたことが分かった。テーラー前大統領が大統領についてから、彼は民間のラジオ放送を禁じ、政府に都合のいい情報だけを流してきていたのだ。彼の亡命後、各地で多くの人々が草の根ラジオ局を開設し、情報発信を行っていおり、その動きに対して国際的なNGOも支援している。
 コメント 権力を握ろうとする際、または握った際に情報をいかにコントロールするかが重要課題になる。市民には何も知らせない、または都合にいい話しか聞かせない、そう、第2次世界大戦の際に同じ事が日本でも行われた。それは、反面情報公開が市民にとって政権監視のために大切なものであるという証左だ。
  

2. The Forgotten EX-Farm Workers
http://www.ipsnews.net/interna.asp?idnews=22319
 ハラレ(南部アフリカ ジンバブウェ)
 ジンバブウェには植民地であったローデシア時代に、白人経営者による大農場で働いていた、モザンビークやザンビアなど近隣の国出身の人々がいる。その人々が、独立を闘ったが満足な土地を得られなかった元戦士(war veterans)による白人経営の大土地農場襲撃と白人経営者の海外への脱出によって、住む家も耕す土地もなく、苦境に立たされている。
 コメント ジンバブウェの土地問題解決は一筋縄ではいかない。現在も、よく雨が降る地域はやはり大農場のものになっている。雨のよく降らない小さな土地しかもたない人々は、サバイバルに必死だ。土地問題は内戦や多民族の排斥につながりやすい。不安定な地域には、軍隊ではなく、経済制裁でも勿論なく、平和裏に解決できる能力を持ったネゴシエーターやコーディネーターの派遣が必要だ。
  

3."Hello ,I'm Israeli-Palestinian"
http://www.ipsnews.net/interna.asp?idnews=22318%20
 エルサレム(中東 イスラエル)
 パレスチナとイスラエルの紛争を解決するためには、それぞれ独立国家を作るのではなく、イスラエルの中にパレスチナ州を作り、法のもとで1人1票の平等で対等な関係をつくることだ、という主張があるが、一方それは難しいと考える人もいる。それは、パレスチナ人のほうが出生率が高いからだ。
 コメント サイードもパレスチナとイスラエルの分離独立ではなく、1つの国として、国民として平等な扱いをするようにすればいいと主張していた。この地域の問題を早く解決しなければ、イスラエルはますます難しい状況に陥っていく。
  
※3件ともIPS(インタープレスサービス)より
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