1.まず愛・地球博に〜ソフト面の充実に関心 5年ぶりに日本に行ってきました。幸いに最初の訪問は愛知万博「愛・地球博」でした。 7 月の名古屋はものすごく蒸し暑かったですが、観光客の足を止められないようです。家族連れの人たちや、外国人の姿が至るところに現れていました。会場全体は何と言っても大きいものです。人々がガイドの指示に従って、混乱なく列を作って、会場まわりをしていました。ガイドの笑顔や、中国語での説明などとても好印象でした。今度の博覧会のテーマは「環境」で、それは人類共通の大事な課題ですね。みんなで力を合わせて美しい世界を作らなければならないとこの縮小された「小世界」にいながら、ふと思いました。
名古屋にいる日本人の友人が「今の名古屋は東京に次いで日本で二番目に活気のある都市だ」と胸を張って話しました。確かに万博のお陰で、名古屋を始め日本の中部地区に来てくれる外国人観光客が増えたでしょう。英語だけではなく、中国語と韓国語で書かれている案内や道順などは随分多くなりました。こういうソフトの面での工夫によって、外国人に優しい観光環境を提供して、日本の優れた製品やアニメだけではなく、等身大の日本や日本文化、日本人の心を知ってもらえるでしょう。
先端技術を誇る日韓館と違って、中国館は古典楽器の生演奏や、古代の偉大なる文明を披露しています。もっと新しいものがあればいいなと思っていました。博覧会協会の責任者の話によると、次回の万博会の主催者が上海から来て、経験などを勉強しているそうです。それはなかなかいいことだと思っています。ハードの面だけではなく、ソフトの面(教養や、心のゆとり、笑顔)の勉強も忘れてほしくないですね。
中部国際空港で降りたときに、通路で掲げられた「鵜飼」の看板が目に入りました。それは岐阜県の観光名物だから、ぜひ見逃すまいと心が躍りました。長良川に浮かんでいる漁船に乗ったら、美しいお弁当が並べられていました。
紺色の服を身にして、マイクに向けて英語でご挨拶してくれた漁夫に驚きました。その隣に男の子が立っていました。親子でしょうと聞いたら、はい、そうです。この子が将来漁夫になるという返事が来ました。とても素朴な親子でした。千年以上の歴史がある「鵜飼」はここ岐阜で上手く継承されていて、男の子にだけ伝承する点は中国と似ています。好き嫌いは別として、この家で生まれた以上漁夫になるしかないのはさだめでしょうか。日が暮れて、漁火がつけられました。それは提灯の明かりや花火と一緒に辺りを明るくしました。突然お祭りの気分になりました。ビールを飲みながら、涼しい川風に吹かれて、鵜飼を楽しむのがなんと幸せだったでしょう。 |