提案されているチェック項目は下記の13項目。
□1.「協働のルールづくり」を行う場及びプロセスが適正であったか
手引きはどのような方法で作成されたか(市民・県民との協働作業か)
□2.県民・市民活動との協働に関する基本方針はあるか
□3.協働を生み育てる形になっているかどうか(協働の原則があるか)
当事者間の関係
@対等の原則、A自主性尊重の原則、B相互理解の原則、
C目的共有の原則、D公開の原則
協働の成果
E自立化の原則
(参考)自立化の原則→協働の成果のひとつとして「市民活動が自立化する方向になっているか」
□4.NPO支援の明確な方針があるか
行政がNPOを支援する場合、その程度及び条件
□5.NPOの多様性を理解しているか
□6.行政とNPOとの協働関係に関する認識の記述があるか。
□7.NPOを特別の枠に囲ってNPOだけのルールとなっていないか
(例)事業の透明性(本来、行政、企業も事業の透明性は同じ)
□8.市民が社会の運営に参加し、課題の解決や理想の実現に取り込む形式になっているか
□9.協働が課題の解決や理想の実現に取り込むために事業や活動を通じて継続的に参加する形式になっているか。
□10.協働は専門が求められる市民参加型となっているか
□11.協働のあり方はどのような形となっているか
@支援・育成重視型
A協働・分権重視型
B行革推進型
□12.協働に関する懸念・問題点を把握し検討しているか
@相乗効果のある協働となっているか
A基本原則のある協働となっているか
B1対1の協働でなく多対多の協働になっているか
C原則だけの協働でなくプロセスを明示した協働となっているか
D深い協働となっているか(市民・県民の参画より早く、より広くなっているか)
E戦略を明示した協働になっているか(中長期的な方針があるか)
F協働の担い手として双方(NPO、行政)が適切であるという根拠(基準)を明示しているか
□13.その他
これらの項目は先に述べた協働評価の視点が反映された質の高いものになっている。
ただし、協働の質をどのように評価し、それを次の協働の取り組みに反映していくかについての考え方、プロセス、方法が明示されているか、また市民、NPOと行政とで協働の質を確保し、よりよいものにしていくためのしくみを共有できるものとなっているか、のチェック項目をいれる必要があるのではないかと思う。
また、市民、NPOが、素案に対してこうしたチェック項目をもとにきちんと議論、検討して行政に意見を述べることはもちろん大切であり、パブリックコメントも必要である。しかし、出された意見や提案がどのように協働のルールづくりに反映されるのか、反映されないのか、また、どのように反映するか否かを決めるのは誰なのか、市民、NPOからの意見が生かされてこそのパブリックコメントであり、公開検討会である。
市民、NPOの意見がどのように活かされるかがきちんと協議され、合意されていないと、えてしてパブリックコメントや公開検討会は形式的なもの、アリバイ的なものになりがちだからである。
行政と市民、NPOが素案について平場で検討しあうオープンな場が必要なことはいうまでもないが、意見や提案の反映の仕方、市民の活かされ方についての検討が事前に必要である。また、そうした検討の場が行政、市民、NPO等ととも中立の協働コーディネーターによって運営されることが必要だと思う。 |