現場技術者のための   
データ解析の基礎知

臨床検査(生化学、ELISA)、環境検査(濃度測定)、治験検査(薬物濃度測定)
食品検査(理化学、残留農薬、合成抗菌剤)などの濃度測定における、平均値の計算から検量線の作成まで


秋山 功  

2018年4月に更新しました。

「データ解析の基礎知識」(現場の濃度分析技術者のためのデータ解析の基礎知識)に

重み付きDeming法

切断した正規分布と打ち切りのある正規分布の平均と標準偏差

制限付き最尤法(REML法)


などを追加しました。

下記のPDFで全文を見ることが出来ます。

ータ解析の基礎知識.pdf

 
不偏標準偏差、最適スケジューリング、誤差伝播の法則、検定、最尤法、モーメント法、重み付き検量線、臨床検査基準値の
意味、計算などです。

(注)プリンターで印刷する場合は、可能ならば両面印刷して下さい

PDFの内容について、感想、意見などメールをお送り下さい。
isao_akiyama@kpd.biglobe.ne.jp
                     
                    訂正日  2018年4月2

重み付き回帰の計算と信頼区間の計算方法については、高橋行雄の高橋セミナーに詳細な説明があります。
第2期医薬安全性研究会 続高橋セミナ
http://www.yukms.com/biostat/takahasi2/rec/003.htm

検量線用ソフト Ver2.2

検量線(重み付き、直線、曲線)の作成、濃度
の計算(逆推定)、検量線の評価用ソフト


ソフトのダウンロード検量線の作成と評価プログラム

セットアップと削除.pdf
使用説明.pdf
「データ解析の基礎知識」pdfの中で記載されている
「検量線の作成と評価」のプログラムをダウンロードでき
るようにしました。
このプログラムの本来の目的は、検量線の重み付けの選
択、回帰式の選択です。

このプログラムは重み付き検量線の作成が簡単に出来、
検量線からの逆推定値も得られますので、日常ルーチン
での濃度の計算も可能です。

エクセルでまとめたデータで検量線を作成し解析すること
ができます。


1996年に作製したソフトですが、今も外部精度管理のデー
タ解析、新規分析の立ち上げ時の検討などに使用されてい
るようです。







ダウンロードしたら、「セットアップ」、「使用説明」を必ず読
んで、セットアップして下さい。

1次回帰から3次回帰、その重み付けについては、多くの
分析機器(日立、島津、agilentなど)での重み付き検量線
の回帰式との比較を行い、計算結果は確認しました。










意見、バグ、計算間違いなどはご連絡下さい。


                    

「データ解析の基礎知識.pdf」の主な内容

濃度測定技術者として統計学の多くの市販の本からは見えにくい、データを扱う上での基本的で大切なこと、
興味を引くこと、楽しいこと、不思議なこと、そして実際の分析の現場で疑問に感じることについて、最も
単純な数値例や図などで説明しています。

目次

第T部 基本的な事柄 1

第1章 基本的な計算と用語,記号の確認 2
1.1 基本的な計算 2
1.2 用語 6
1.3 なるべく修正項CTは使用しない 6
1.4 記号と関数 7
1.5 計算不能について 10

第2章 平均値の計算方法を考える 12
2.1 重み付き平均 12
2.2 平均値と最小2乗法 14
2.3 平均を積分で表す 17
2.4 幾何平均 20

第3章 シンプソンのパラドックス 22

第4章 ベイズの定理‐間違え易い確率の計算‐ 26

第5章 標準偏差はn−1で割っても不偏推定量にならない 30
5.1 不偏推定量 31
5.2 不偏分散 31
5.3 不偏標準偏差を計算する 34
5.4 シミュレーションによる標準偏差の計算の比較 36

第6章 相関係数rとRの2乗とは何か 38
6.1 相関係数の2乗とは 38
6.2 相関係数の検定 41

第7章 小標本のランダム化の注意点 46

第8章 正規分布について 47
8.1 正規分布 47
8.2 中心極限定理 50
8.3 ランダムなものを数式として扱えるようにする正規分布の重要性 51

第9章 検査スケジュールの最適化 56

第U部 統計処理 63

第10章 誤差伝播の法則−不確かさの計算− 64
10.1 測定値が和,差,積,商の場合を考える 64
10.2 シミュレーションでの計算方法の確認 70
10.3 誤差の伝播則 73
10.4 実際の計算例 75

第11章 RERとPP図で誤差を解析する 78
11.1 RIAのRERとPP図 78
11.2 通常の濃度測定でのPP図の利用 79
11.3 検出限界を求める 80

第12章 有意差検定の解釈の誤りと検定に必要なデータ数 82
12.1 検定方法 83
12.2 数値例(データ数の違い) 84
12.3 有意水準Α(片側検定と両側検定) 86
12.4 第1種の過誤,第2種の過誤 87
12.5 有意差D 89
12.6 検出力 90
12.7 検出力の計算例 92
12.7.1 有意差とデータ数 94
12.7.2 有意差dからのデータ数(局外母数の問題とデータ数) 94
12.8 検定結果について 96
12.9 検定は繰り返してはいけない(多重性の問題) 96

第13章 最尤法について 98
13.1 尤度関数とは何か 98
13.2 エクセルで最尤法を理解する 103
13.3 AICとは何か 104
13.4 AICによる回帰モデルの選択例 105


第14章 母関数の魅了 107
14.1 母関数 107
14.2 統計学のN次のモーメントとは 110
14.3 モーメント母関数 112

第15章 測定精度の推定方法(併行,日間精度) 117
15.1 不適切な計算例 117
15.2 枝別れ分散分析からの計算例 118
15.3 制限付き最尤法(REML法)での計算 120

第16章 検量線の重み付きと回帰式の選択方法 123
16.1 回帰式について 123
16.2 最小2乗法と最尤法について 126
16.3 M次回帰式の求め方 130
16.4 エクセルのソルバーで重み付き最小2乗法の原理を理解する 133
16.5 回帰式の選択方法 134
16.6 重み付けの選択方法 135
16.6.1 等分散性 135
16.6.2 残差プロットと等分散性 136
16.7 濃度の計算方法 140
16.8 分散分析表,回帰係数の誤差 142

第17章 測定値の比較検討(重み付きDeming法) 147
17.1 実データでの線形関係式の必要性 147
17.2 回帰式と線形関係式 148
17.3 線形関係式(重み付きDEMING回帰) 150
17.4  BLAND-ALTMAN プロット(偏差プロット) 153

第18章 正規分布に変換する方法−臨床基準値の算出− 156
18.1 修正ベキ変換(ボックス・コックス変換) 156
18.2 ジョンソン分布 159
18.3 正規性の確認 160

第19章 切断した正規分布と打ち切りのある正規分布の平均と標準偏差 163
19.1 切断した正規分布(TRUNCATED NORMAL DISTRIBUTION) 164
19.2 打ち切りのある正規分布(CENSORED NORMAL DISTRIBUTION) 166

第20章 その他の統計学の利用について 172
20.1 直交配列実験など(分散分析的手法) 172
20.2 スペクトル解析 174
20.3 多変量解析MULTIVARIATE ANALYSIS 175

付録1 本の紹介 ii
付録2 無料パソコンソフトの利用 iii
GNUPLOT III
MAXIMA IV
R V
付録3 プログラム(検出力の計算) vii