パーフェクト・ガール・フレンド
あの時、僕は通り過ぎて行く君に、声を掛けられなかったんだな。
君は白いワンピースを着ていたんだよ。とてもよく似合っていたさ。
きっと、自分でも白が似合うって知っているんじゃあないかな。
でも、僕は何も言えなかった。
それなのに僕の考えている事なんかお見通しみたいなんだな。
「あなたはまるでイルカの様な人ね」って言われたんだからさ。
まったく叶わないよ。
パーフェクト・ガール・フレンド
前に言ってたろ、「MC Sisterは女の子の教科書だ、と思って読んでた」って。
少女時代よ、私にも少女の頃があったんだから、なんて言うけど、
君は今でも、シスターを読んでるじゃないか。まだまだ、少女って事だね。
お姉さんぶるだったら、小山田君の顔真似するのも、良くないよ。
りんごでもハンバーガーでも齧りながら歩くのも良くないし、スカートで手を拭くのも止めなよね。
別にいいんだけどさ。
バレエもピアノも出来なくていいから、赤ちゃんを手品で泣かせるのも止めてよ。
ハイソックスもお姉さんは履かないよ。履くかな。
でもでも、僕をいじめるのは良くないし、いつでも夏目漱石ばっかり読んでるのも良くない。

あとは、それから、まあ、いいけど。
パーフェクト・ガール・フレンド
僕の事、どう思ってるのかなあ。

*どうやらガールフレンドは映画に夢中みたいだ。*