慰霊の森にて・・・

 

昔、民間機と自衛隊の飛行機が空中衝突した森に「慰霊の塔」が建っています

あたりは公園として整備され、いつしか悲しい話も忘れ去られようとしています。。。

ある夏の夜、彼らは昔の話を聞き面白半分に、なかば肝試しのつもりで慰霊の森に入っていった

細い曲がりくねった道を車で上り、しばらくして道が開けた。。。

そこは「慰霊の塔」が建つ広い公園だった

街灯もなくひっそりと静まり返った公園は、夜には訪れる人もなく車のヘッドライトの光に

大きな蛾が集まり始める その先には大きな石の塔だけが建っていた

やはり 何かいけないことをしているのだと感じたのかどうか、周りの雰囲気がそうさせたのか

彼らはだれとなく引き返すことを思った、、、、車をユーターンさせきた道を戻ろうとした時 

バンバンバンバンバンバンバンバンバン!!

いきなり何かが、たくさんの何かが、車を叩き出した 何も見えはしない しかし

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン!!

確かに車は何かに叩かれているのだ

彼らはその何かから逃れるように、急いで車を走らせ取り付かれたように来た道を戻った

音は もうしなかった、、、、、

得たいの知れない恐怖に包まれながら人恋しさに一軒のガソリンスタンドに入っていった、、、

スタンドの従業員は、車を見るなり 血の気の引いた顔でこう言った、、

「君たち、行ったんだね、、、、、」

彼らは車を降りて自分たちが乗っていた車のボディを見た、、、、、、

全員の顔から一気に血の気が引いていった

そこに置かれてある車のありとあらゆるところに、、、血の手形がびっしりと付いていたのだった、、、、、

 

投稿者:ぷーさん(2001/5/29)