ゆっくりと緞帳が降ろされた。
ステージの上手裏で、リュミエールは緊張で軽い疲労を覚えて座っていた。
「お疲れサン☆素敵だったよー。」
オリヴィエは超満足げにリュミエールの肩をポンポンとたたいた。
「あ・・・オリヴィエ。お疲れ様でした。とても、昨日決めて今日の演奏とは思えませんよ。」
「ふふふ。ありがと☆ミあんたの指揮者姿が麗しかったから、集中できたのさ。」
「・・・オリヴィエ。その様な事を言うなんて、まるでオスカーみたいですね。」
オスカー・・・その単語を聴いて、突然オリヴィエは演奏をやり遂げた充実感など忘れて、一気に「リターンマッチモード」に切り替わった。
「ねーぇ、リュミエール。あんた、オスカーとは歳も近いんでしょ?どうして私達みたいに仲良くしてないのかな?」
「え?・・・」
当惑顔のリュミエール。
これは、なにか、ある。
オリヴィエの女の第6勘がそう、告げている。
「ふーん。ま、いっか。それより、みんなあっちで待ってるよん。さ、いこいこ。」
オリヴィエはリュミエールの背中を押しながら、また新たな自分のプランに失笑をこらえきれないでいた。
リュミエール達が戻ると、女王陛下はふたりにそれぞれ労いの言葉をかけた。
to be continue…
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