ヴァネッサにかかわった人たちの彼女に関するコメントを集めてみました。口をそろえたように、彼女の持つ“オーラ”や“輝き”を感じたと語っているのが印象的です。ホント、彼女ってアンフェールだよ! |
●ジャン-クロード・ブリソー(映画「白い婚礼」の監督) 私は彼女にロリータ的イメージを持っていたが実際に彼女に会ってみると私の懸念していた事は吹き飛んでしまった。彼女は実に真剣に物事を考え、しっかりした考えを持つ人間だった。 撮影中、何度も衝突があったが彼女は役を理解し、のめり込み役柄を気に入ってくれた。 ●セルジュ・ゲンズブール(セカンド・アルバムの殆どを作詩) この子はバルドーと共通点があるね。他の女たちはこういう女を見ると、心の中で呟くんだよ、「この女は私の男を横取りしそうだわ」とね。こういう女は滅多にいるもんじゃない。彼女は誘惑のオーラを放っていて、この輝きはスターにしかないものだよ…。何度も言っているけれど、あれはパラディ(天国)ではなくて、アンフェール(地獄)だよ! ●レニー・クラヴィッツ(サード・アルバムのプロデューサー) あの映画(白い婚礼)の彼女はすばらしい。それでそのすばらしさをレコードでも捉えたいと思った。それに彼女が気に入ったし。彼女はすてきだと思った、彼女には輝きがあるって感じたんだ。それに向こうももっと音楽について学んで、ミュージシャンとしての自分を高めていきたいと言っていたから。まず、俺は彼女に100枚くらいCDを買ってきた。それで言ったんだ。これを聴いてみろ、話をするのはそれからだって。 彼女の元で働くなんて、よせよってみんなは言ったけど…そんなのクソくらえだ!!俺はただやりたいことをやる。いい経験になったし、違った分野のことをやれるチャンスだったんだ。 ミュージシャンと彼女のことを呼ばないけど彼女は自分の中に音楽を有しているシンガーとは思うよ。 (ヴァネッサとの噂は)大ウソだよ。フランスのプレスが騒ぐから…ヴァネッサと俺の間に何があろうとなかろうと。 俺達本当に頭にきてさ、俺が大マジだと思ってた奴もいたみたいだけど、そんなことあるもんか。 俺が女と一緒に仕事をすると、それがマドンナだろうと誰だろうと、必ずそいつとヤッてるってことになるんだ。仕事で組むのはまずファックするため、それから音楽をやるって思ってんだな。でも彼女はいい友人以外の何でもない。俺たちいろいろ苦労してアルバムを作ったんだ。 ヴェルヴェッツのカヴァーを演ることは俺が彼女をどこまでプロデューサーとして活かせるかという挑戦のようなものだった。俺は彼女にあの雰囲気をつかませようと数週間一緒にブラブラしたりしたんだ。 ●エレン・ヴァン・アンワース(写真家) 私は写真を撮る時、いつも相手に自由に動き回ってもらうことにしているの。そんな私の方法を彼女はとっても気に入ってくれてるみたい。ポーズをつけたりしたら、彼女の魅力はたちまち消えてしまうでしょうね。でも、彼女って、実はとっても内気でおとなしい子なの。ただし意志が強くてガッツもあるわね。それでいてファインダーを覗くと、官能的で驚くわ。複雑な魅力を持っているの。 ●パトリス・ルコント(映画「ハーフ・ア・チャンス」の監督) ヴァネッサとはいつかそのうち仕事できたらいいなとは思っていました。とても興味を惹かれる存在だった。じつは"La fille sur le pont"という映画の構想が先にあって、それで彼女を使いたいと思っていたのです。でも「ハーフ・ア・チャンス」の方を先に手掛けることになりました。 彼女には何か不思議な吸引力のようなものが感じられる…。じつは1週間ほど前、"La fille sur le pont"の為にスクリーンテストをしたんです。役に相応しい化粧や髪型なんかを決めるためにね。彼女はセリフもなく、何を演じるでもなくただカメラの前に座っていた。でもカメラが回り始めた瞬間、その回りには特別なオーラが漂いはじめたのです。まるでその場の空気や光までが突然変容してしまったのかのように。その映像はとても印象的で、ほとんど演出されたものといってもいいぐらいです。あたかもカメラが本当の彼女の姿を露にするかのように。でも彼女は魅力的なだけではありません。女優として天賦の才能に恵まれている。とても誠実で敏感で、頭脳的というよりは直感で動くタイプです。彼女は自分が感じたままに行動します。自分に厳しく、努力をしているにも拘わらずそれを表には出しません。だから端から見ると、さもそれが彼女にとっては簡単のように見えるのですが。素顔は陽気で飾り気がなくて、よく言われがちな気紛れなどまったくありません。気紛れな人というのは、とても厄介なものですが…。 (彼女の印象は)わたしには彼女のロリータ的イメージはちょっと理に適っていないようにおもえます。確かに彼女の外見がそれを想起させるのはわかりますし、とても若くして有名になってしまったということもあるでしょう。いずれにしても、そういうイメージがこびりついてしまったのは困ったことですね。ともかく、ロリータというものが連想される、ある種毒のある危険な側面というのは、彼女とはまったくかけ離れたものです。全然ちがいますよ! でも、おそらく一般大衆が彼女に抱くイメージも少しずつ変わってきてると思います。 彼女自身は今は苦しんではいないと思いますが、思うに大衆がスターに対して抱くイメージが、往々にしてその人自身の姿とは違ったものであるというのは、とても面倒な問題です。とりわけそうしたイメージというのはネガティブなものだし、最近まで彼女のことを好きではないという人が少なからずいたことも確かですしね。でもそれは、これまでやってきた作品がたまたまその手のものだったからということに過ぎない。もし彼女がデビュー当時、同年齢の俳優たちと一緒に仕事をしていたら、こうしたロリータ的なイメージは付いていなかっただろうと思います。彼女がやってきた映画というのは、そこには今回の映画も入っているわけで、わたしにも責任があるわけですが(笑)、いつも自分よりずっと年上の役者たちと共演しています。そこに一番原因があるのでしょう。彼女自身は同年代の役者たちとも共演したがっているのですけれど。たとえば恋愛映画で同じ年頃の男性に惚れるような…。でもこれまでそうした役に出会う機会がなかったのだと思います。 |