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「運が悪い」って? (神戸ベイシェラトンでのできごと)

神戸のホテルといえば神戸ベイシェラトンをおすすめされる方が多いでしょう。確かに、施設は新しく、客室の設備などでは神戸でトップといえます。しかしながら、私はこのホテルにいい印象はありません。以下、私がプライベートでこのホテルを利用した時のこと。

……夕方、ホテルに着くと、フロントでは先客がチェックインの最中で、スタッフはその一人しか居なく、仕方なく私はやや後方で順番を待った。(プライベートであったので、私はGパンにポロシャツという格好だった。) そこへ次の客が到着。ビジネス客らしく、背広姿だった。タイミングよく別のスタッフが裏から現れ、「お待たせしました」と、あろうことか私ではなく、そのビジネスマンのチェックインを始めたのだ。先から居るスタッフもそれを見て見ぬフリ。Gパンの客は後回しということなのか!?

さらに、部屋に入り、トイレに立つと、女性用のゴミ袋に前日の客が残したと思われる女性の処理物が入ったまま……。清掃係がたまたまチェックを忘れたのだろうが、これから一晩をその部屋で過ごす者にとっては気分のいいものではない。すぐフロントへ連絡。私は「部屋を代えてほしい」というニュアンスを言外に含めたつもりだったが、フロント氏は「申し訳ありません」の一言で終わり。その日、満室には程遠い状況であることを知っていた私は、わざわざ言葉にしなくとも新しい部屋に代えてくれるだろう、そんなこと当たり前以前の話、と思っていたが、さすがにこの対応にはあきれた……

ここまで読まれた皆さんはどう思われたでしょう? 「ふだんはそんなことをするホテルではないはず。あなたはたまたま運が悪かった」と仰る方もいらっしゃるでしょう。年に10回も20回も利用する常連客ならそれで済むかもしれませんが、ホテルを利用するのは常連客ばかりではありません。多くの人にとって、1軒のホテルを利用するのは長い一生の中で1度か2度くらいのはず。であるならば、ホテルにとっては“多くの客の中の一人”であっても、当人にとってはその1回の利用が「すべて」なのです。「運が悪かった」で済まされる問題ではありません。その「すべて」に対してキチンとした答えを出せなかったホテルは“ダメホテル”と思われても仕方がないのではないでしょうか。

私は決してこのホテルを非難中傷するつもりはありません。もしこれをお読みの方の中に神戸ベイシェラトンやJTBの関係の方がいらっしゃれば(このホテルはJTBの所有)申し訳ない話です。確かに、多くの人にとってはいいホテルなのでしょう。評判も概して良いです。日常茶飯事的にこのようなことが起こっているとも思えません。が、一般の客にとってホテルに対する評価・印象はこういった部分から形成されていくのではないでしょうか。

 

*このページの内容はメールマガジン No.010(1998.12.08発行) に掲載したものを加筆・修正したものです。

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