ロテル・ド・比叡 |
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先日、土日を利用して京都府の比叡山の「ロテル・ド・比叡」に夫婦で宿 泊しました。ここは5月にオープンしたてのフランスのリゾートをイメー ジしたホテルで、私たちは とっても楽しみにしていました。
まず、びっくりしたのがフロントでのチェックインでした。フロントは、宿泊の人しかはいれないように柵がしてあって、私たちの前に女性が2人手続きをしていました。その対応をしていたフロントマンはなんと、待っている私たちを置いてその客さまを案内して行ってしまいました。フロントは空。声もかけてもらえませんでした。私たちはただただびっくり。で、結局彼は「行ってしまった」ので、フロントのベルを鳴らすと奥から女性がでてきて対応してくれました。スタッフがいないのではないのなら奥に彼が声をかけるべきでは?と思いましたが、せっかく楽しみに来たのだから、それに対応してくれた女性は普通でしたのでとにかく「忘れる」ことにしました。
ホテルの中はさすがにフランスの有名デザイナーがタッチしただけあって廊下も広く、静かでいい感じでした。ただ、チェックインが始まっているのに廊下などの掃除が行われていました。掃除機でぶーーんと。宿泊した部屋はスイートで広く、調度品もヨーロッパサイズでゆったりしていてホテルの「やりたいこと」と私たちの「こんな感じ」は期待どおり一致してよかったです。お風呂にジャグジーになる装置がついていて「笑いがでる」くらい勢いがよく楽しかったです。
夕食は予約した時間にレストランに行きましたが、おっそろしいことにコースの1品目が出てくるまで座ってから30分かかりました。隣のバンケットルームで「宴会」(パーティではありません)があったようで、人手がたりなかったのか・・・。これも「怒らない」とがまんし、というか空腹で怒れなかったというか・・・。メイン料理が来るころにはそこそこリズムよくお料理は来ました。味もおフランスのシェフがこられているようですが、なんだかいまいち。好みもあるでしょうから一概には言えませんが・・・。
とにかく気持ちのいい時間を過ごしたくて行きましたが「がまん」もしないといけないへんなホテルでした。帰りの車のなかで二人で確認した気持ちは「もう、行かない」。近場で「リゾート気分」を期待していましたが残念でした。
残念だったことをホテルに言うべきなのでしょうが、こちらに送ってしまいました。なんだか本人のいないところで愚痴っているようで。。。投稿されている方はみなさんちゃんとホテルにおっしゃってますよね・・・。
(M・Hさん)
■作者コメント
このホテルのオープンについては本誌でも以前にお伝えしましたが、それまであった比叡山国際観光ホテルをつぶして新築した京阪電鉄グループのホテルです。ルイ・ヴィトンのショップデザインでも知られるクリスチャン・デュバル氏らフランス人デザイナーと日本人建築家らが共同でデザイン・建設したもので、建物内外のデザイン、庭園、客室の調度品にいたるまで「フランス郊外の別荘」をイメージしたというコンセプトは確かに素晴らしいのですが、なんとも中身はお粗末なようです。
オープンして間もないため、「初期不良」的な部分もあるのでしょうが、「客ががまんする」ようでは話になりません。どちらかといえばレストランがメインの施設であり、「泊まること」にあまり過度の期待を持たない方がいいようで…
■関連サイト
ロテル・ド・比叡
http://www.hotel-hiei.co.jp/
*このページの内容はメールマガジン No.056(1999.07.26発行) に掲載したものに加筆・修正したものです。