年々売り上げを伸ばし、直営105店舗をチェーン展開する定食専門店「ごはん処」。
2003年3月の時点での売上高は106億円、経常利益は5億円と発表されている。
家庭的な和定食を中心とした店舗展開を計るが、若い人々を中心に客の絶える
ことがない。古びたビルの小さな階段を下りると、また上がると、そこには明るい
インテリアの大戸屋の空間が広がる。
2003年5月まで、禁煙に対する取り組みは様々であった。「新宿靖国通り店」では
店内にタバコの刺激臭が漂い、タバコ副流煙の有害物質を吸い込みながら食事して
いた。神楽坂店では喫煙席が禁煙席数の3倍近く設けていた。他に喫煙席数が
禁煙席数を上回る店に、「高田馬場さかえ通り店」、「大久保店」、「代々木駅前店」、
「渋谷宮益坂店」などが名前連ねていた。喫煙学生の街と言われる「代々木駅前店」
には禁煙席数の2倍以上の喫煙席があったが、こうした喫煙者重視とも思える店舗
を含め、2003年6月、全店での全席禁煙化宣言を行い、すべての喫煙席を廃止した。
品川グランパサージュ店など開業当初から全席禁煙席の設定をしていた店もいくつか
見られたが、飲食店内での喫煙行為を排除し、顧客と従業員との健康保全を第一義的
に考えた経営方針は高く評価される。全席禁煙要望を店に伝えていた若い女性にも
大人気、値段も手頃な家庭料理店であり、今後の更なる躍進が期待される。ぜひ
利用してみたい店である。
★ 「2004 東京都心レストラン カフェ禁煙席ガイド」より転写
2003年9月現在の状況をもとにコメントしている。
|
2005年5月現在・禁煙席・喫煙席席数表示
|
禁煙席数 |
喫煙席数 |
| 目白店 |
禁煙席・60・ |
・0・ |
| 神楽坂店 |
禁煙席・52・ |
・30→0 |
| 高田馬場駅前店 |
禁煙席・55・ |
・24→0 |
| 高田馬場さかえ通り店 |
禁煙席・55・ |
・35→0 |
| 大久保店 |
禁煙席・47・ |
・25→0 |
| 西武新宿駅前店 |
禁煙席・30・ |
・0・ |
| 新宿靖国通り店 |
禁煙席・46・ |
・20→0 |
| 新宿西口スバルビル店 |
禁煙席・78・ |
・34→0 |
| 西新宿1丁目店 |
禁煙席・63・ |
・12→0 |
| 新宿西口大ガード店 |
禁煙席・52・ |
・24→0 |
| 代々木駅前店 |
禁煙席・26・ |
・37→0 |
| 原宿竹下通り店 |
禁煙席・33・ |
・10→0 |
| 渋谷センター街店 |
禁煙席・36
(3F) |
・28→0→・28・
(2F) |
| 渋谷公園通り店 |
禁煙席・54・ |
・54→0 |
| 渋谷宮益坂店 |
禁煙席・36
(2F) |
・22→0→・22・
(2F) |
| 青山学院大学前店 |
禁煙席・32・ |
・0・ |
| 恵比寿西口駅前店 |
禁煙席・11・ |
・0・ |
| 品川グランパサージュ店 |
禁煙席・32・ |
・0・ |
(注) 喫煙席数・30→0=2003年3月の調査→2005年3月の調査時の席数
矢印のないものは席数に変化がないことを意味する
★ 大戸屋は2003年6月に全席終日禁煙を宣言した。全席禁煙席としたことにより、
新宿靖国通り店等でみられた著しい健康障害は皆無となった。健康増進法の施行に
合わせ、「タバコ副流煙の恐怖」の本に示されたタバコ有害煙の顧客、従業員への
健康被害防止を意図した決定だった。しかし、残念なことに、2005年5月の調査で
渋谷の2店舗で喫煙出来ることが分かった。同じ渋谷地域では、ケンタッキー・フライド・
チキン「渋谷公園通り店」が、渋谷の喫煙する若者に迎合して一旦全席禁煙席とした
設定を撤回し、平日は不完全分煙の店に戻しており、渋谷の街ではタバコの有害性を
意識していない若年層の喫煙要求が高いと思える。
経営者が 受動喫煙防止よりも喫煙客に迎合し、収益の回復を意図した後戻り現象と
いえよう。ほとんどの店舗で、なお全席禁煙規制を守っているが、いち早く禁煙設定を
行い、その後放棄した「リンガーハット」のようにならねばよいのだが、収益のために
健康的な環境を犠牲にするのかどうかは、経営者の考え方次第である。
2005年5月、加筆
「禁煙席ネット」主宰、宮本順伯
大戸屋は全席禁煙
2012年3月現在、大戸屋は全国、全席禁煙です。但し、フランチャイズ店舗については、
店主に決定権があるので、分煙、喫煙の場合があり、健康被害に遭わないように
ご注意ください。
2012年3月、加筆 「禁煙席ネット」主宰、宮本順伯
|
著者提言
受動喫煙防止条例 全面禁煙 レストラン バー 飲食店 禁煙席 ホテル 公共空間 喫煙規制
Restaurant hotel smoking ban tobacco control
COPYRIGHT(C)2010 JUNHAKU MIYAMOTO,M.D. ALL RIGHTS RESERVED.