「ライカ」のレンズ

エルンスト・ライツ社は130年以上のレンズ製造の歴史がある。


鏡胴部
アルミニウムと真鍮の組み合わせで出来ている。真鍮は精度は良いが重い。
しかしアルミニウムは軽いが、製造時の加工、仕上げ面が凸凹であり、動きを軽くするためには
各面の隙間を広げる必要がある、そして大きな隙間には大量のグリスを入れなければならない。
これは、急激な温度変化についてゆけずグリスが変化しやすい。また鏡胴自体についてもガタが出る。
ライツのレンズは全てアルミニウムと真鍮の組み合わせにより隙間を少なくし(1/100mm)、
1組みごとをラッピングして動きを調整している。


焦点距離
ライツのレンズは全て表示どうりではない。∞ Feet∞ m、 19→50mmは
実は51・9mm、表示の右の文字が実際の焦点距離を表している、19ならば
50mmでは51・960mmレンズでは61・9mmである。
ガラス1枚1枚は、同じ研磨をしても実際には焦点距離が何ミクロンは違い、
これらを組み合わせ、出来るだけ表示の数値に近いレンズを組み立てるのです。
表示どうりのレンズだけを製品にする事は不可能ではないが、コストが数倍高く
なり、かえってユーザーが迷惑する、又、表示どうりのレンズでなくとも影響はない。

光学ガラス
光束がガラスに入ると波長が遅くなり方向が変わる、又、同じ角度で光束が
入っても波長によって方向が違う。方向が変わることを屈折率(Ne バリユー)
波長によって方向が違う事を分散率という。
空気のNe バリユー    1・0
水             1・5
光学ガラス         1・5〜1・9
高い屈折率のレンズほど高性能であるが顕微鏡のレンズなどは、倍率が高い
ので高い屈折率のガラスは使用しない。

               レンズについて

1950年代にレンズは急速に進歩しはじめた、これはガラスにトリウムを使い
はじめた為である、ライツはガラスに稀土を使ったレンズを開発した(ランタン
クラウンガラス)これはズミクロン2/50の最初に使用された。1924年最初
のエルマーが発売されたが、しかしライツのガラスは使われていないNe1・5。
1957年 エルマーF2.8/50mm、 Ne1.7に近い。

           レンズについて

                   レンズについて

                   レンズについて

                      レンズについて

   Ne 1.6のガラスは1kg ¥18.000位である、F1.0/50に使用したガラスはNe1.91
   であるが、これは1kg ¥160.000ほどかかる、又、比重が1.91は他のガラスの
   3倍重い、容積は1/3でありガラスの原価は、普通のガラスの25倍になる
         これがライツのレンズが重く、そして高価な原因である。

          

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