《共通の祖先は、別々の場所を目指した》


地図(前ページ)で分かるとおり、氷河期にはインドシナ半島とそれに続くスマトラ島は陸続きであった(スンダ大陸と言われた)。ドードーやオオハシバトを含むプロトタイプのハトと他の鳥との分離は、4260万年前と言われているので、インド大陸がぶつかる前にユーラシア大陸から移動拡散していたと思われる。

 アンダマン・ニコバル諸島はいつ頃出来たのか。この島はヒマラヤ造山帯の一部であるといわれる。プレートテクトニクスの地図ではユーラシアプレートの端にある。空想するにインド大陸が衝突した時点では、スンダ大陸の端を構成する山脈であった。そして氷河時代の終了後、海面上昇によって島となったらしい。どちらにしても島の成立年代は3000万年頃ではないかと考えられる。

ドードー科とハト科(オオハシバト、カンムリハト、ニコバルハトを含む)との分離が2560万年前頃とD.N.A.鑑定の報告がある。
  アンダマン・ニコバル諸島にいたドードーとニコバルハトの共通の祖先は、モーリシャスに渡ったグループとニコバル島で固有の進化を遂げたグループに分かれたのである。
 最近の研究から分かったのは、ニューギニアで進化した祖先は『カンムリバト』となり、『ドードー』と『ニコバルハト』の姉妹種と位置づけられる。

ドードーの移動
 アンダマン・ニコバル諸島に渡ったのがいつか分からない。もしかしたら『カンムリバト』が戻る形で渡ったのかも知れない。スマトラ島とニコバル諸島の間はわずか200キロほどしかなく、いつでも移動できたからである。ニコバル諸島の『ニコバルハト』はドードーの一番近い祖先である。しかし、モーリシャス島までの距離を考えると、この島から渡ると考えることは無理がありそうだ。

 マスカリン諸島は大陸移動により、海底火山が噴火して出来たことはハッキリしている。溶岩が堆積して海面に出たのが800万年であるという。ドードーの祖先も同じ故郷を持つとすれば、島が出来て長い時間が過ぎ、植物が繁茂して森が出来るまで数100万年かかり、原生林ができあがった頃に飛来したと考えられる。研究によれば、近い大陸アフリカやマダガスカル島らの飛来はないという。やはりスマトラ島あたりからではないか、研究が進めばより近いドードーの祖先が発見されるかも知れない。

ドードーの祖先は、500万年前頃島にやってきたのだろう。まだ、ニコバルハトのように小さく、飛翔する鳥であったが、島に捕食者もなくゆっくり時間をかけて飛べないドードーになったのである。島で数100万年を人に見つかることなく過ごしたのである。

(注)日本の記録でも戦前に毎日新聞社がイギリスに向かう船上(皇太子のイギリス訪問)から伝書鳩を放した。原稿を括り付けた鳩は、400キロの距離を飛び無事本社に帰り着いたという。


2004年12月26日に起きたスマトラ島沖大地震
 
ドードーの一番近い祖先であるニコバル鳩の生息域にも大打撃を与えたはずである。巣が低湿地帯にあるため津波の直撃を受けたと思われる。人的被害が膨大なため鳩のことなど調査などできる状態ではない。アメリカ合衆国地震調査所の発表によれば、マグニチュード9.3というとてつもない大きな地震であった。プレートの動く大地震は日本の東海沖地震でも想定されており、その地震が小さいことを祈るばかりである。
  残念なことに、2011年03月11日、マグニチュード9.2の巨大地震が東北太平洋沖で発生し甚大な被害をもたらした。心から亡くなられた人達のご冥福をお祈りします。


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