輝く季節へ
(KID)


<ストーリー>

幼い頃に家族を失い、心に深い傷を残す高校2年生の主人公、折原浩平。
現在は叔母の家に世話になりながら、明るく高校に通っているものの、
幼い頃の記憶に残る「約束」のことで、しばしば思い悩んでいた。
そんな彼も、高校生活を送る中で、様々な女の子と出会い、やがて恋に落ちていく。
…だが、そんな平凡だが幸せな日々は、長くは続かなかった。
幼い日の「約束」のために…。


「To Heart」と双璧をなす(らしい)ビジュアルノベルの傑作。
元はパソコンの18禁ゲーム…なのですが、PS版しかやったことのない私には、
この内容のどこにHシーンが入り込む余地があったのだろうかと疑問に思います。

 

それはそれとして、シナリオの素晴らしさは一級品です。
涙腺のゆるい人にとっては反則とさえ言えるほど泣けます
ややクセのあるキャラCGを敬遠してしまう人もいるでしょうが、それを差し引いても充分に優れたシナリオです。
シナリオの流れは、前半でギャグも交えた日常生活を描き、中盤で女の子と恋人同士になってめでたしめでたし…かと思えば、
後半にそんな日常が少しずつ壊れていく…というパターンで進んでいきます。
この「日常」と「非日常」の描き方が非常に斬新で楽しめます。

 

ただ、このタイプのサウンドノベルで、どうしても気になってしまう点がひとつあります。
それはどの選択肢が正解なのか分かりづらいことです。
推理もののゲームと違って、今まで得た情報や状況からは判断しづらい事が多いので、
結果として選択肢つぶしの作業を繰り返すだけという状態になりやすいのです。
中にはそれが楽しいと言う人もいるのでしょうが…私はどうも、そういうのあまり好きではありません。

 

…とは言っても、オススメの作品であることは間違いないでしょう。
ギャルゲーに対する偏見を捨てて、試しにプレイしてみる価値はあると思います。

おまけ:ベストシナリオTOP3


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