「Kanon」登場人物紹介
もはや「何を今さら」って感じですが、登場人物紹介です。
相変わらず遠慮まるでなしのネタバレ全開。
しかし、ホント今さらって内容ですね…。
<相沢祐一(主人公)>
名前は変更可能。
親戚の水瀬家に居候している高校生。
7年ぶりに帰って来たこの街で、忘れかけていた数々の思い出に触れることになるのですが…。
普通の高校生…と言いたいところですが、どうもウケを狙わずにはいられない性格らしく、
所々で妙な言動が目立ちます。
特にあゆとのやりとりはほとんどドツキ漫才。
ちなみに、周囲の人が言うには、私はコイツに性格がそっくりだそうです。
喜んでいいのかなぁ…ソレって…(-_-)
<月宮あゆ(つきみやあゆ)>
おそらくは本作のメインヒロイン。
羽リュックとたい焼きとうぐぅ。終わり。
…てなわけにもいきませんか。
たい焼きを食い逃げして主人公と激突するという、お約束のようで全然そうでもない出会いをかましてくれます。
見た目の幼さと子供っぽい性格からか、主人公にしょっちゅうイジワルされてうぐぅする(笑)かわいそうな女の子。
でも、確かにからかいがいのありそうな性格ですから、それもしょうがないかもしれません。
俺も絶対イジワルすると思うし。
何にせよ、ありがちと言われればそれまでですが、あゆシナリオは泣けます。
たい焼きを食い逃げした少女が、よもやあれほど感動的なストーリーの主人公だったとは思いませんでした。
もっとも、私は「セピア色の画面」と「オルゴール調のBGM」があれば即泣ける単純極まりない性格ですから、
あまりアテにしない方がいいかもしれませんが。
結局、長い植物状態から目覚める前に主人公の前に現れたあゆと、あゆが起こした「奇跡」の正体とは、
一体何だったんでしょうね。
あちこちのサイトでいろんな解釈がされてますが、私は別に謎のままでいいと思います。
ファンタジーにいちいち説明を求めるような無粋なマネはしたくないですし。
とにもかくにも、すべての奇跡はあゆがいなければ起こらないわけで、やっぱり彼女が「Kanon」の主人公です。
<水瀬名雪(みなせ なゆき)>
主人公のいとこで、極度の寝ボケかつ猫アレルギーの猫好き。
なかなかおいしい性格したキャラです。
おそらくギャルゲー史上初であろう「立ちながら寝顔」を披露した、希有な女の子でもあります。
しかもこれが、かな〜りイイ感じ。語尾に「だおー」つける辺りなんか最高。だおー来訪者。
ついでに猫柄の半纏姿も、かな〜りイイ感じ(死)。
で、名雪のシナリオは、一言で言うなら「拒絶」がテーマです。
7年前、あゆを失った悲しみから名雪の思いを拒絶した主人公。
そして今度は、母親が瀕死の重傷を負った悲しみから主人公を含むすべてを拒絶した名雪。
このシナリオは、それぞれが反対の立場でお互いを癒したり癒されたりすることで絆を深めるという手法をとっています。
う〜ん…ただ、私はあまりこのシナリオに思い入れないんですよね…。
どっちかって言うと前半部の普段のやりとりの方が印象深いんです。
「ねこ〜ねこ〜」とか「なると、なると…」とか「けろぴー」とか「くー」とか…。
やっぱ名雪の天然ボケは外せません、絶対に(意味不明)。
<美坂栞(みさか しおり)>
あゆと主人公の感動の再会シーンが街路樹への体当たりだったため(笑)、知り合うことになった女の子。
アイスクリームが大好きで、雪の積もった学校の中庭でも平然とアイス食ってます。
雪国育ちの私にもマネできません、こんなこと(笑)。
ヒロイン中、唯一、主人公との過去の接点を持っていませんが、それを補って余りある内容のシナリオのため、
そんなことを気にする人はあまりいないでしょう。
だって不治の病シナリオですよ?
これってある意味反則だと思います。
そりゃ確かに、演出や構成は見事ですし、泣ける内容のシナリオではありますけど…。
人の命を何の躊躇もなく「不治の病」って形でネタにされたら、
そりゃあんた泣けて当然でしょうって感じがどうしてもするんですよね。
繰り返し明言しておきますが、内容はすごくいいと思うんです。
栞と香里の姉妹の絆を取り戻す話とか、最後の一週間をできるだけ普通に過ごそうとする主人公と栞の姿とか、
「奇跡」が起こって生還した栞と主人公の再会シーンとか…。
でも、どうしても他のシナリオに比べると「命」をあまりにもストレートに「武器」として使っている感じがしてしまって…。
う〜ん、なんてワガママな俺。
<川澄舞(かわすみ まい)>
剣を片手に、夜の校舎でひとり「魔物」と戦う寡黙な少女。
不思議な「力」を身につけていて、かつてその能力を見世物扱いされて傷ついた過去があります。
とにかく無口無表情で、何を考えているのかさっぱりわかりませんが、
たまに大ボケかましてくれるので、けっこう面白いです。
今や舞の名台詞と化している「はちみつくまさん」「ぽんぽこたぬきさん」は、初めて見た時大笑いさせてもらいました。
なぜか正反対の性格の倉田佐祐理という親友がいて、彼女のためなら多少のムチャを平然とやってしまいます。
それにしても、このシナリオが一番理解するのに時間がかかりました。
…て言うか未だによくわかりません。
10年前に主人公と出会い親しくなり、別れるのが嫌で言った嘘が「力」となり、これが彼女の中の「現実」になってしまった。
そして、その呪縛の中で、自ら生み出した「魔物」と戦い続け、ずっと主人公との思い出の場所を守り続けてきた。
そして、主人公が10年前の出会いに気付くことで、その呪縛から開放される…といった内容だと思うのですが、
どうにもこうにも理解しづらくて困ります。
が、私としては、エンディングで舞と佐祐理の卒業式ツーショットCGを見られたことでとりあえず満足(←バカ)。
これからも3人で仲良くいられればいいと思います、ホント。
もしこのシナリオが主人公と舞と佐祐理のドロドロ三角関係のお話だったら、
私は速攻でこのシナリオやめてました。
ゲームの中でまでそういうの見るのはまっぴらです(←なんかあったのかオイ)。
<沢渡真琴(さわたり まこと)>
いきなり道端で主人公に襲い掛かってきたあげく空腹で倒れ、水瀬家にやっかいになる記憶喪失の少女。
ワガママな上、主人公にわけのわからないイタズラばかりするため、最初は「何だコイツ?」って感じしかしませんでしたが、
終わってみるとこれがまさかの大感動。
完全にやられました。
文句なしのbPシナリオです。
ファンタジーというより民話的な要素の強いお話ですが、しだいに人間らしさを失っていく真琴を見るのは辛かったです。
こういう「大切な人がどんどん弱っていくのをただ黙って見ているだけしかできない」お話は、かなり精神的にキますね。
そして、そんな真琴を最期まで温かく見守った主人公と水瀬親子と天野美汐…。
このシナリオの気に入ってるところは、メインに「恋愛」ではなく「家族愛」を持ってきているところです。
あと、クライマックスの演出が最っ高にすばらしかったです。
しだいに消えていく鈴の音で「消滅」を表現する演出とか、絶妙のタイミングで出てくる「水瀬家一同」のプリクラCGとか、エピローグの主人公と美汐の会話には、冗談抜きで大泣きしそうになりました。
このシナリオが見れただけでKanon買ってよかったです。
ありがとう、俺にKanon勧めてくれたY.Y君(爆)!
<水瀬秋子(みなせあきこ)>
名雪の母親で、主人公の叔母。
あまりにも若々しい外見に、つい「年齢はいくつなんですか?」と聞きたくなりますが禁句でしょう、それは。
穏やかな笑みを絶やさないおおらかな人で、たいていのことは「了承」の一言で済んでしまいます。
あゆや真琴シナリオで、その菩薩のような優しさをいかんなく発揮してくれます。
なんでこの人のシナリオがないんだー(絶叫)!
また、ジャムを作るのが得意で、中でもイチゴジャムは絶品らしいのですが、
成分不明・味は異世界という謎のジャムもレパートリーにあり、これをネタとしたマンガやSSは数知れず…。
<美坂香里(みさか かおり)>
名雪と主人公のクラスメイトで、美坂栞の姉。
病に弱りゆく栞の姿を見続けるのに耐え切れず、いつしか栞を妹として接することができなくなってしまいましたが、
栞に親しく接する主人公の姿を見て、再び姉妹の絆を取り戻すことに。
雪の降る中、泣きながら主人公に辛い胸中を告白するシーンは、Kanon屈指の名場面だと思います。
「あの子、なんのために生まれてきたの…」
この言葉に明確な答えを出せる人は、果たしているのでしょうか…?
少なくとも私にはできません。
あえて言うならば「たとえ短くても、精一杯生きていくために生まれてきたんだよ」とでも言うしかないんでしょうが、
明らかに自分より早く死にゆく人間に対して、そんな台詞を吐くことはおそらく無理でしょう。
作中の主人公も結局何も言えませんでしたが、ここは大いに共感できたシーンでした。
<倉田佐祐理(くらた さゆり)>
舞シナリオのサブキャラ…ですが、実はおまけシナリオが存在します。
…が、そんなことは関係なしでモロ好み。
無口な舞とは対照的に、朗らかで天然ボケの入った性格なのですが、なぜか舞とは大の仲良し。
お昼休みには、たいてい二人一緒に手作りの弁当を食べています。
俺にも弁当作ってください(←バカ)。
年下の主人公に敬語を使ったり、自分のことを「佐祐理」と名前で呼ぶことから、一見幼い感じがするのですが、
それは、かつて弟を失った過去の影響で、男性と普通に接することができなくなってしまい、
そればかりか自分のことも他人のようにしか見れなくなったからという、おそろしく深い理由があったのには驚きました。
…完全にお気に入り決定(←いい加減にしろ)。
<天野美汐(あまの みしお)>
真琴シナリオのサブキャラ。
かつて主人公と同じように人と化した妖狐に出会い、そしてなすすべもなく悲しい別れを迎えた過去を持っています。
その悲しい過去のため、人と接するのを拒むようになってしまいましたが、
主人公や真琴との出会いを通じて、少しずつかつての自分を取り戻し、エピローグでは自然な笑顔も出るように。
この真琴シナリオエピローグの主人公と美汐の会話は、ホントすがすがしくて気持ちいいです。
「俺たちは、同じ夢の中にいて、そこから帰ってきた人間だった」
という主人公の一言が、なんと言うか、悲しみを思い出に変えてそれを共有している証って感じがして…最高です。
<北川潤(きたかわ じゅん)>
主人公以外の唯一のCGあり男性キャラ。
転校してきたばかりの主人公にも気さくに話しかける気のいいヤツなんですが、いかんせん出番が少なすぎ。
どのシナリオでも見せ場らしい見せ場はなく、せいぜいあゆシナリオで主人公に協力してくれるシーンがある程度。
もうちょっと出番が多くてもよかったと思うんですが…。
なぜか同人誌やSSではムゴイ扱いを受けることが多い可哀想なヤツです。
私はけっこうコイツ気に入ってるんですが、やっぱりギャルゲーに出てくる脇役の男性キャラって、
この程度の扱いしかされないんでしょうかね…。