ヴァーチャルハイドライド |
D | |
セガ | 7.1 | |
95/4/28 | 5800 | |
サターンの記念すべきRPG第1作が・・・これかい。猫も杓子もバーチャルだった時代の遺物。 実写のキャラクターがCGの箱庭世界を探検するというのは面白い。志は高いのだが、技術がついていっていないため、画面は粗く、動きはがたがた。サターン後期の技術力で金かけて作ってたら名作になったかもしれない。主人公の後姿があまりにもカッコ悪いのは何とかしてほしい。何しろそれを見ている時間がプレイ時間の99%なのだから。 パスワードによって世界が変わるって・・・乱数のシード入力してるだけでしょ。スコアなんてまったく意味無し。 |
ブルーシード 〜奇稲田秘録伝〜 |
B | |
セガ | 7.4 | |
95/6/23 | 5800 | |
高田裕三の漫画のゲーム化。ゲーム中には経験値稼ぎやレベルアップの概念が無いが、ジャケット裏に「ロープレ」と書いてあるので、一応RPGにジャンル分けした。 このゲームの肝はカードバトルで、このカードバトルが非常に良くできている。前述のように、キャラクターはレベルアップの概念が無いため、製作者がきっちり難易度バランスを取れたのだろう。どのボスもぎりぎりでうまく勝てるようになっていて、非常にスリリングで楽しめた。ネット等で調べると「運の要素が強い」などと言う人がいるが、なにをか言わんやである。極力運の要素を減らし、またカードの種類も無駄に増やすことなく、相手の戦力によってきっちり作戦を立てられるようになっている。慣れないうちはよく死ぬが、実は慣れてしまうと、ボスを含めてまずやられることはなくなる。ストーリーを楽しむ上で、バトルが邪魔にならないようにという配慮なのだろう。また強力な協力攻撃というものがあるが、私は一度も使うことがなかった。なかなか面白そうな要素ではあるが、せっかくギリギリに調整した難易度バランスが崩れてしまわないか心配なところ。 私は原作もアニメも知らないのだが、キャラクターはそれぞれが立っていていい感じ。特に主人公である紅葉は、同作者のサザンアイズのパイよりもずっと可愛らしい。声優は一緒なのだが。全13話のため、脇役が掘り下げられてはいないが、限られた容量の中でサブキャラにもできるだけ活躍させようとしていて、好感が持てる。 ストーリーは日本神話をモチーフにしたもので、ありがちかもしれないが私は結構燃えた。キャラが立っているせいもあって、最終決戦に向けて自分的にかなり盛り上がれた。「ヒルコ」というキャラの醜さっぷりには脱帽。 レベルアップの概念がないため、ダンジョンではひたすら戦闘を避けて進むことになる。そこいら辺がRPGファンには受けなかったところだろうが、私はそれもひとつのゲーム性として評価したい。敵に見つからないように遠回りしたり、ダッシュで逃げたり、逆に背後をこっそり通ったり、特殊技で敵を麻痺させたり、などなど。その分ばったり出会ってバトルが始まるとうざったくはあるが・・・。 全13話で、ボリューム的に短めではある。しかし、最初から最後までだれずに引っ張るには、これぐらで丁度いいのかもしれない。一話一話もそれほど長くなく、トップビューでの会話・探索、ダンジョン、カードバトルのバランスも丁度いいぐらい。ちょっと空いた時間に気軽にプレイできるのも美点。 紅葉のパンチラシーンがよく出てきたり、パンツ集めなるフィーチャーのせいで、ゲーム全体が馬鹿っぽくなっているのはいかがなものか(そのせいで18推だし)。草薙の最強装備なんか紅葉のパンティーだし。どうやって装備するんだ!変態仮面か!他に、画面切り替え時のローディングがかなり長いのが減点。それからカードバトル時に、ステータスアップで毎回同じアニメを見せられるのが難点。 一般的にあまり高い評価を受けてはいないが、私は少なくとも佳作であると思う。こういったゲームが数多くのクソゲーの中にひょこっと埋まっているものだから、まだまだサターンは捨てられないというものだ。 |
リグロードサーガ |
C | |
セガ | 7.4 | |
95/7/21 | 5800 | 借物 |
シャイニングフォース的なシミュレーション要素のある、つるつるレンダリングキャラのRPG。当時はすごいな〜と思ったものだ。初期の作品にしては戦闘などにいろいろ工夫があっていいのだが、ストーリーが凡百なため人々の記憶に残る作品にはならなかった。キャラクターはうまく作れているので、もうちょっと個々を活かせるようなシナリオだったらよかった。人数は多いが、システム上使用するメンバーは限られてしまうし。 |
魔法騎士レイアース |
B | |
セガ | 9.0 | |
95/8/25 | 4800 | |
アクション要素のある初期の名作RPG。グラフィックがとても美しい。画像は粗いが、ビジュアルシーンも盛沢山。ちょっとほろっとするシーンもあったりする。シナリオが進行すると読める絵日記のアイディアが秀逸。キャラは完全に子供向け。目が異様にでかくて、一見して受け付けない人も多いはず。CLAMPなら東京BABYLONやXのほうがいいのになあ。 原作があるだけあって、安直に邪神が復活したりしない分、他のどのRPGよりストーリーはいけてるかも。結局全てのキャラがエメロード姫のわがままに振り回されただけだったが。 |
真・女神転生 デビルサマナー |
B | |
アトラス | 8.8 | |
95/12/25 | 6800 | |
固定ファンの多い、悪魔合体RPG。過去の作品に比べてグラフィックが格段に美しくなった。悪魔のグラフィックも独特の味があってすばらしい。悪魔合体はやたらはまる。 ゲームの難度は高い。攻略本なしにはちょっと手におえないようなダンジョンもある。せっかくそこまではちまちまマッピングしてたのに。多分この作品が私がマッピングした最後の作品になるだろう。 ストーリーはよくある邪神復活物。最後に主人公はサマナーとして別の人間になってしまう。おいおい、本体は植物人間で、それを看病する両親はどうなる。脚本家がそんなことどうでもいいと思っているとしたら、非常に虚しい。 |
空想科学世界ガリバーボーイ |
D | |
ハドソン | 7.8 | |
96/3/22 | 6800 | |
復活した邪神を倒して世界を救う! 復活した邪神を倒して世界を救う!! 復活した邪神を倒して世界を救う!!! 復活した邪神を倒して世界を救う!!!! もういいかげんにしてくれ! 何でRPGはいつもこうなのか?悪徳領主を倒すとか、財宝を手に入れるとか、街の武道大会で優勝するとか、いくらでも地に足のついた最終目的なんて作れるはずだ。改めてリンダの独創性に感心する。しかし、エンディングのスタッフロールには舛田省治氏の名前があった。まあ総指揮が広井王子なんでこの程度か。 アニメが原作のRPGで、PCエンジンからの移植らしい。そのため、グラフィックはひたすら地味。時々挿入されるアニメーションは、割と見れるレベル。アニメが元なため、声優はかなり豪華。しかし、キャラクターは見事にジャリ向けで、主人公とヒロイン以外は全てはずしている。リー10倍博士とか満月男爵とか宿屋なる親父とか、いったいどういうセンス?どのキャラのセリフもかなりイタく、聞いていてイライラする。しかもスキップできないし。19世紀の地中海世界をモチーフにしたというのは興味深いのだが、結局あんまり設定が活きていない。 次にシステム。驚くべきことに、キャラのパラメータがHPとMP以外見ることが出来ない。レベルアップしても当然どれぐらい成長したか分からないので、レベルアップのカタルシスは皆無。その分やたらレベルアップしやすく、ボスを倒すと平気でレベルが10上がったりする。ちなみにラスボスを倒したらレベルが57アップ(笑)。それはともかく、自分のステータスが見れないだけで、こんなに戦闘がつまらなくなるとは新発見だ。使い方が分からないアイテムがどんどん手に入るのも不愉快。 敵を倒しても金が手に入らないため、「貿易システム」で金を稼ぐのが新機軸か。しかし同じ相手に同じ物を何個でも売れるので、面白みはまるで無い。そもそも装備を買うという概念が無いので、ほとんど金など必要が無い。この貿易システムのおかげで、持ち物が必要の無いアイテムだらけになってしまい、イライラする。 オープニングで、主人公が街中で怪物の集団に襲われるシーンがある。なるほど、この世界ではたとえ街中でも怪物が出現し、住人は昼間でもびくびくしながら暮らしているのだろうな。そういう世界でのコミュニケーションや、生計の立て方や、自衛の仕方など、全く通常とは違うものだろう、などと考えさせられる。ところがゲームが始まってしまうと、最後までそんなことはおくびにも出てこない。結局オープニングのアニメーションはその場限りのものであって、ゲーム中の世界観と全くマッチしていない。結局のところ、まだゲーム界は見せたもの勝ちで、深い世界観の構築とか、縦横に張り巡らせた伏線とか、そういったものはまるでない。まだまだゲームのシナリオ、浅すぎる。 システムもキャラクターもシナリオもダメ、こんなゲームに30時間も費やしてしまって、後悔することしきり。私はこのゲームをやり始めてすぐに、ドラクエがやりたくなって買いに行ってしまったほどだ(結局買わなかったが)。 |
トア 〜精霊王妃伝〜 |
E | |
セガ | 8.5 | |
96/4/26 | 5800 | |
2DタイプのアクションRPG。経験値を稼いで成長するといった要素は無いが、ジャケットにRPGと書いてあるのでRPGなのだろう。一見丁寧に作られた良作のように見えるので、かなり期待してプレイした。なにこれ。とんでもない駄作だった。 アクションゲームにとって重要なのは、キャラクターを動かすことが楽しいかということ。このゲーム、4方向しか向けないし(移動は8方向にできる)、歩くスピードは激遅だし、ダッシュに慣性があるし、とにかく操作しているだけでイライラすることしきり。その上、段差が見た目で分かりにくい、いや全く見て分からないし、雑魚が復活するのはいいとしても、宝箱まで復活してしまうのが非常にむかつく。ユーザーフレンドリーに仕立てたつもりか?一度開けた宝箱は、開けたことが一目瞭然になっていることが大事じゃないの?おかげで、いったん進路に迷うと、同じ宝箱を何度も開けたりしなくてはならなくなる。 正直に言ってこのゲーム、いいところは一つも感じられ無い。私はこのゲームの攻略本を2種類持っているが、攻略本を見ようという気すら起きない。私は3つ目の神殿でプレイを断念したので、その先に行けば面白くなるのかもしれない。しかし今までプレイしたどのゲームよりこの先が面白かったとしても、ここまで来る間の苦痛をペイできまい。 このゲーム、サタマガでの評価も高く、見た目出来が良さそうではある。こういうゲームを評価できないと、ゲームを分からない奴と言われそうだが、私は声を大にして言う。このゲームはクソだ。クソクソ。 |
LUNAR SILVER STAR STORY |
C | |
角川書店/ゲームアーツ | 8.9 | |
96/10/25 | 6800 | |
本作はメガCD版の移植。当時は大作RPGともてはやされたものだ。私の当時の感想は「つまんない」。シナリオが全くといっていいほど幼稚だった。サターンに移植するに当たって、細部が大幅にリファインされ、かなり納得のいくものになった。また新たに描き起こされたアニメシーンも、画面は小さいながらも作画・動き・綺麗さともに優秀。 残念ながら、ゲームの大半を占める戦闘シーンが非常につまらない。AIで戦闘をコンピューターに任せることができるのだが、これが考えうる最大限の馬鹿さ加減。とにかくMPがあれば必殺技を使い、かと思えば通常攻撃が効かない相手に魔法をけちって逃げ回る始末。しかし私は面倒なので、ほとんどAIにまかせっぱなしだったが。目眩がするほど敵に色変えキャラが多いのが無性にチープ。 シナリオはよくある「女神」「辺境の魔族」「浮遊都市」「世界の危機を救う」というキーワードの組み合わせからできていて、極めて安直。しかし「魔王の復活」「失われた超文明」「伝説の武器」などが出てこなかったので、ぎりぎりセーフ。かなりかすめてはいるが。 前作に全く描かれていなかった、○○が乱心した理由が今作では多少なりとも描かれているのがポイントが高い。この点こそがこのストーリーの中で一番重要な部分だと思う。残念なのは「女神」とはいったい何かがはっきりしていないこと。プレイした感じでは、エンディングの後女神の加護が無くなった大地は不毛の砂漠と化すような気がするのだが。でもそれなら15年前すでに・・・?途中から魔族が忘れ去られてしまったのも残念。 主人公パーティーの個々のキャラクターの描き方は秀逸だと思う。特にジェシカとキリー、ナッシュとミオのやり取りが面白い。その分主人公であるアレスとルーナの影が薄いような気もするが。 最後の戦いに赴くところなど非常に盛り上がったのだが、ラストダンジョンとボス達とのバトルが異様に長い(プレイ時間24時間中、ラストダンジョンに4時間)。せっかくドラマに入れ込んでいたのに、あまりにも長いバトルに素の自分に戻ってしまった。ラスボスを倒したときは「世界を救った」というより「明日も仕事だ、はよ寝よ」という感じだった。 不満もあるが、押しつけがましいほどの大作ヅラをしたグランディアより数段面白かった。これでバトルが面白かったら名作になったのだが。 |
リグロードサーガ2 |
C | |
セガ | 7.5 | |
96/11/8 | 5800 | |
フルポリゴンのSRPG。前作に比べて、必要以上にキャラが多くないこと、地形を利用した立体的な戦闘が多いことなど、改良点が認められる。 しかし、いかにもCG然としたキャラクターはどうにも愛着が湧かない。性格付けや言動もまた然り。キャラクターに関してはまだ前作の方がましだった。プレイ開始時に、一体いつになったら主人公が出てくるのかと思ってしまった(とっくに出ていた)。 ストーリーは相変わらず古代魔法文明とかカオスとかいって、もはやどうでもいい感じ。 戦闘シーンはフルポリゴンなのだが、そのせいで「遅い」「汚い」「見にくい」と、全て裏目に出てしまっている。サターンだから仕方ないことなのか・・・。ロードが多いのもテンポを悪くしている。 戦闘バランスは正直言って悪い。序盤はパーティーの人数が少ないためにやたら厳しく、仲間が増えるととたんに簡単になってしまう。序盤で攻撃魔法を使えるキャラが一人しかいないのに(しかも回復兼務)、魔法しか効果が無いキャラがぞろぞろ出てきたり、カウンターが強力すぎてこちらから手が出せなかったり(逆にこちらがカウンターばかり狙うというつまらない手もある)、せっかく新しい町に到着しても売っている武器・防具が安物ばかりだったりと、バランスの悪さが目立つ。戦闘の途中でセーブができないのも不満。逆に戦闘中は自由に退却ができ、経験値をいくらでも稼ぐことができる。しかも戦闘中にキャラがやられてもほとんどデメリットが無いので、全般的に緊張感の無いだれた戦いになってしまっている。 「技」という概念がこのシリーズ独特なもので、MPを使わない魔法のようなものか。技は勝手に覚えたり敵から盗んだり、融合して新しい技を作り出すこともできる。技の種類はかなり多いので、このゲーム世界が気に入った人は結構な時間遊べるだろう。もちろん私はそこまでしないが。 ラスボスは範囲魔法を連発してきてメチャクチャきついのだが、なぜか3度目のプレイではほとんど何もしないで棒立ち状態だった。システムの隙を突いて勝利するようで気がとがめるが、きっちりとどめは刺させてもらった。 決してクソと言うほど悪い出来ではないが、同じ30時間程度を費やすならシャイニングフォースやラングリッサーシリーズをプレイすることをお勧めする。 |
シャイニング・ザ・ホーリィアーク |
B | |
ソニック | 8.4 | |
96/12/20 | 5800 | |
メガドラのシャイニング・アンド・ザ・ダークネスの直系の子孫。あんまり話題にはならなかったが、なかなかよくできたRPG。ストーリーは相変わらずどうでもいいような内容で、感動するシーンなど微塵もなかったが、3Dダンジョンのさまざまな仕掛けが面白い。良く動く敵キャラもシャイニングシリーズの伝統か。ピクシーによる迎撃システムも、味付けとして面白い。ただこれのためにダンジョンのあちこちを調べまくる気にはちょっとなれなかったが。 |
エアーズアドベンチャー |
D | |
ゲームスタジオ | 4.5 | |
96/12/20 | 5800 | |
サターン発売初期から大作RPGとして期待されていたはずなのだが・・・。よくクソゲーサイトで面白おかしく紹介されているので、詳細はそちらを。さっき検索エンジンでいくつか見て回ったが、腹がよじれるほど笑ってしまった。 とにかく話の展開が強引かつ唐突で、全くついていけない。まるでダイジェスト版をプレイしたかのようだ。あまりにシンプルすぎる戦闘・魔法・装備は哲学があってやったことだろうか?多分ただの手抜きだろう。 製作総指揮の遠藤雅伸氏ってゼビウスやドルアーガを作った人でしょう。こんなクソゲー作って過去の栄光に泥を塗っていいのか? 美術や音楽はそれなりに見るべきところもあると思う。シナリオのクソさだけはなんとも。 最初にキャラクターの名前をつけることができる。「おまかせ」にすれば用意された名前の中から選ぶことができる。私はデフォルトの「ヘンリー」にしたつもりが、ゲーム中盤で「ベンリー」になってることに気がついた。 中古で購入したが、説明書の切り取り線が切られていなくて良かった。 |
天外魔境 第四の黙示録 |
C | |
ハドソン/レッドカンパニー | 8.4 | |
97/1/17 | 6800 | |
メガドラにファンタシースターあればPCエンジンに天外魔境あり、といった位置付けのRPGであるが、次世代機になってセガハードにも天外が登場した。かなり大作感をあおっていたようだが、プレイ感は「普通のRPGかなあ」という程度。決してつまらなくは無いが取り立てて面白いところも無い、評価に困るソフトだ。 ムービーはフルサイズで画質も良く、結構ふんだんに盛り込まれている。敵キャラに色替えは無く、それぞれ独自のアニメパターンを持っていたり、登場キャラや舞台の設定もかなり作りこまれている。プレイヤーの松明によって柱の影が動いたり、色々技術的にも頑張っている。そこいらはやっぱり「労力をかけた大作ソフトだな」という気はする。プレイ時間は30時間強で、私が飽き始めるギリギリの時間でちょうどいい。 問題点としては、RPGのプレイ時間の多くを占める戦闘が面白くないこと。まずはいちいちアニメーションするのでタルイし、自他の攻撃でメッセージスキップのためにボタンを押す回数がやけに多いのも面倒くさい。戦闘〜経験値&金稼ぎ〜レベルアップ&装備の買い替え、あたりのサイクルがあまりバランスよく調整されていないため、その点ドラクエと比べて戦闘の楽しさがはっきり劣る。敵がフィールド上で視認出来るので、戦いたくないときは逃げ回ることが出来るのは便利か。 次にキャラクター。皆悪くは無いが、今ひとつ魅力が薄いか。主人公の雷神は童顔のクセにやけに台詞だけ熱く、違和感あり。舞台がアメリカのクセに雷神とか夢見とか禅剛とか、漢字キャラばかりなのはどうかと思う。日系キャラがアメリカを救うという皮肉なのか?ラスボスの声を森本レオが演じている。話題作りのためのキャスティングだろうが、抑揚の無いボソボソしたしゃべり方が、意外にラスボスの知的な不気味さと合っていて好印象。その他マントーとかDr.MとかTVマンとか、どうにも馬鹿みたいなキャラはゲームの格を引き下げてはいないか。 ストーリーは、まあいつもの復活した邪神を倒して世界を救うというもの。もはやRPGのストーリーになど期待しないことにした。ところで、薬物によって太らされた人間や機械に改造された人間が、ボスを倒すだけでたちまち元に戻ってしまうという幼稚な展開はそろそろ止めにして欲しいのだが。 最後まで「第四の黙示録」という意味が分からなかったのだが、第二第三の黙示録ってなんだ?地獄の黙示録と賭博黙示録か? ここから下は全くの余談の与太話なので、興味の無い方は見ないほうがいいかも。 ゲーム中で、キャラクターに名前を付けるイベントが発生する。適当にカーソルを動かしたら「ふぇ」だったので、戯れにそれで始まる恥ずかしい単語を入力してみた。そしたらなんと横山智佐がその単語を発声してくれてビビッた。しかもそのイベントのあと、「ふぇ○○○・・・いい名前だよね・・・やさしくってあったかくって・・・口にするだけで元気になる」とか「ジョンもオトナになるんです・・・ありがとう!ふぇ○○○」とか言われて大笑い。くだらない内容でスマソ。 |
ドラゴンマスターシルク |
D | |
データム・ポリスター/ギミック ハウス | 8.7 | |
97/3/28 | 6800 | |
ウイザードリィタイプの、3Dダンジョンを探索していくRPG。 描画はスムーズでスピーディー、便利なAI、ボタン一発で体力全快、などなど、ユーザーフレンドリーな点が評価できる。またおちゃらけたストーリー、キャラクター達の掛け合いが楽しい。パーティーの仲間が「アカ・アオ・キ」なんてイージーなところからして笑える。 では面白いゲームかと言うと、正直言ってタルイ。何よりもまず、ダンジョンがいきなり50×50などと物理的サイズがでかすぎる。オートマッピング方式だが、マッピングには表示されない状況(カギがないと空かないドア、ワープ、アイテムの位置など)が多くて、後でマップを見てもさっぱり分からない。特に、普通に通り抜けられる通路がマップ上では通れないように表示されるところが多く、マップを見てもどう行ったらいいのか全然分からないのがキツイ。8方向に移動できるのも面倒なだけだ。私はこのゲームの攻略本を持っているが、それを見ながらでもやたら分かりにくく、かったるくてやってられない。改めてソウルハッカーズの出来のよさが身にしみた。 戦闘がやたらのんびりしているのも良くない。AIが便利なのでまかせっきりにできるのは便利だが、そのおかげで緊張感がなく、時間ばかり浪費するように感じてしまう。 このゲーム、キャラクターとかイベントとかは本当に楽しいと思う。既存のRPGを茶化したような展開は非常に新鮮だ。上述のマップの問題と戦闘シーンの問題、それさえちゃんとしていればサターンRPGの1・2位を争う存在になっていただろう(移植だが)。 自分できっちりとマッピングをする攻略派の人にとっては、非常に攻略しがいのある楽しいゲームかもしれない。私もかつては自分でマッピングをしたし、確かにそれを楽しんでいた。しかしやはり時代は次のステージに進んでいると思う。「作業」はなるべく手軽にして、ストーリーやキャラクターのやり取りを楽しむ、という様に。ゲームに攻略を求める人には不満があるだろうが、それはもはや不可逆な流れなのだろう。 |
マリカ〜真実の世界〜 |
C | |
ビクター/ビクターソフト | 8.9 | |
97/6/20 | 5800 | |
悪の秘密結社と戦う3人の少女を描いたRPG。作家性が強いということで期待していたのだが、かなりがっかりさせられた。 まず第一に、RPGにおいて重要なファクターである戦闘シーンがたるすぎる。毎回毎回同じとめ絵を読みにいくので、テンポが悪いことはなはだしい。ちゃんとボタンでスキップしないと戦闘が進まないのも、戦闘を面倒くさくしている。敵が無尽蔵に出てくるわけではないのが唯一の救い。 第二にキャラクター。これは好き嫌いの問題だが、人間離れした巨大な眼にナイフで削ったような輪郭。私はちょっと敬遠。リトルグレイの親戚ですか? 第三にシナリオ。登場人物の行動がとっぴで、「え、なんで今そんな行動を?」と思うことがしばしば。感情移入を阻まれた。TVシリーズのような1話完結の形を取っているが、一話一話の終わりがきちっとしていなくて、ボスを倒したらいきなり次の話になったりする。おいおい、さっきの話の結末は?と思うことしきり。それから敵のテロ軍団。敵は「真実の世界」の構築を掲げているのだが、ただ真実、真実と言うだけで、その真実とは何かが具体的に述べられない。これでは単なる狂信集団に過ぎず、プレイヤーに訴えるものが無い。 ラストも非常に不満。別にこんな後味の悪い終わり方にしなくても良かったのでは?登場人物を殺したほうが感動しますか?それからラストの2択も必要無し。単なるエンディングの出し惜しみ。 あと個人的には、ラスボスが最初っから顔を出している上、普通のおじさんであるところが嫌。もちろん意図的にそうしたんだろうけど、やっぱりラスボスはシルエットだけとか炎のような生命体でなくちゃ。 正直言って、この作品がサタマガで高評価されているのが理解できない。アキラの乳とホルモン吸いにプラス2点てところか? 一箇所気に入ったシーンが。追いつめられて「俺達だって努力すれば!」と言って向かってくるザコに対して、「自我が肥大しているわね」と冷たく言い放つ。 |
爆れつハンターR |
D | |
キングレコード | 3.3 | |
97/8/8 | 5800 | |
あかほりさとる原作の漫画をRPG化。確かに見かけは、トップビューの探索画面やFFのような戦闘シーンがあって間違いなくRPGなのだが、戦闘があっても経験値も金ももらえず、成長も装備の概念も無く、戦闘はアドベンチャーゲームでの1イベントに過ぎない。RPGから成長要素を抜いたらそれはRPGじゃないと思うが、まあジャケットにRPGを謳っているので、一応こちらに載せておく。 1話完結方式で、話をクリアしたところで自動セーブされ、任意のセーブが出来ないところもいかにもRPGらしくない。その1話1話が、異様に短く、ストーリーの完成度が低い。まるで漫画のダイジェスト版であるかのようだ。全体のボリュームも乏しく、すぐに終わってしまう。1度クリアすると後日談のムービーを見ることが出来、爆れつらしいにぎやかなムービーなのだが、そんなことに容量を使わずに本編を充実させるべきでは。 18歳以上推奨なのでムービーは露出度が高いが、それを期待してプレイするようなものでもないだろう。取り敢えず素材(ムービー)があるのでそれでゲームを安直にでっち上げたという感じ。キャラゲー=クソゲーの公式は古い昔のものかとおもったが、どっこいまだ通用するソフトも多いということか(といっても昔のゲームだが)。 |
ファルコムクラシックス |
C | |
日本ビクター/日本ファルコム | 8.6 | |
97/11/6 | 5800 | |
ドラゴンスレイヤー、ザナドゥ、イースの3本立て。 ドラゴンスレイヤーとザナドゥは初プレイ。正直あんまり面白くない。両方ともまだ小一時間ほどしかプレイしていないのだが、どうにも先に進みたいという気が起きない。ダンジョンをさまよって敵に体当たりして、そんなことを何十時間もしなければいけないと思うと、どうにもプレイ意欲が湧かない。積みソフトを全て解消したら、最後までプレイして正当な評価を下したい。 イースはマークIIIで散々やったくち。でもこんなに難しかったっけ?ボスではかなり苦労させられた。プレイ時間は4〜5時間程度なので、手軽なRPGがやりたい人向き。もっとも、クレリアが○○だということに気づかないとクリア不可能。普通わかりますか?私は人に聞くまでわからなかったけど。 BGMのアレンジは悪くはないけど、私の好きなダルク・ファクトの曲がちょっとイメージと違って残念。 イースはクレリアの力で栄えたということだが、あれにそんな力があったっけ。せいぜい電気抵抗が小さいことと、殺菌能力があるということぐらいでは。 これやナムコミュージアムやカプコンジェネレーションなど、往年の名作の復刻版はいくつもあるが、いくら名作とはいえ、思い入れがないと所詮古いゲームでしかない。 |
デビルサマナー ソウルハッカーズ |
A | |
アトラス | 9.4 | |
97/11/13 | 6800 | |
女神転生シリーズ。ただし題名から女神転生の文字は消えてしまった。グラフィックやゲーム性など、前作のいいところを全て継承し、大胆なほどに難易度を下げてユーザーフレンドリーに仕立てた名作。オートマップ、どこでもセーブ可、仲魔にできる悪魔か一目でわかる、仲魔の忠誠度が簡単にあがる、などなど。 近未来のネットワーク社会を題材にしたのが興味深い。ただしあんまりストーリーに活かされていないが。結局前作と同じで邪神復活物。ネットを使って悪事をたくらむ「普通の人間」の話のほうが良かったと思う。 個性ある仲間たちも好評なようだ。「人間は二人だけ」という制約のため、ランチやシックスやらがパーティーに入ってくれないのがどうにももどかしい。 ビジョンクエストという他人に乗り移るパートがあるが、流れが途切れてしまってあまりよろしくない。 |
アルカナストライクス |
D | |
タカラ | 7.5 | |
97/12/11 | 6800 | |
流行のカードゲーム要素を取り込んだRPG。デッキを組み、その中からランダムにカードが配られるので、そのカードを使って仲間を召還したり、敵に攻撃を加えたりして、敵を倒して経験値を獲得してレベルアップしていく、というもの。 ルールだけ聞くと、カードゲームの戦略性とRPGのキャラを育てていく楽しみが味わえそうなのだが、プレイしてみれば、コマンド選択にランダムで制限のある、出来の悪いRPGにしか過ぎないことは一目瞭然。そして何より、戦闘のテンポが激悪でイライラさせられる。無駄な演出に時間を取られ、敵味方ともにどんどんキャラを召還するので、戦闘がダラダラと長引くのは必至。製作者はこの壊滅的なテンポの悪さ、どうにかしなくてはと思わなかったのか? 仲間のカードも主人公同様経験値を得てレベルアップしていくのだが、同じ仲間をずっと使いつづけてレベルアップさせていくのか、新しい強いキャラにどんどん替えていくのか、全然そこいらのゲーム設計が出来ていない。やはりそこいらは、デビルサマナーシリーズの方が遥かによく出来ている。 最後までプレイしていないので偉そうなことは言えないのだが、ストーリーはファンタジー世界を救うため、現実世界の少年が無理やり召還されるという、もう掃いて捨てるほどにありふれた陳腐なもの。羊のような角の生えた主人公も、とても魅力があるとは思えない。1枚絵の町のグラフィックも、「取り敢えずRPG流行ってるんで作ってみました」というファミコン時代のチープさだ。 実はこのゲームには秘密がある。「アルカナストライクス」、並び替えると「アナカストイクラスル」=「穴貸すと幾らする」、つまり、ゲームに見せかけて実は援助交際の募集のアナグラムだったのだ!な、なんだってー! 別解 ・「アスイラクカストナル」→「明日イラクかすとなる」→イラクでの核爆発を予言→第三次世界大戦勃発→人類は滅亡する! ・「イルカナクスアトラス」→「イルカ無くすアトラス」→地図上(地球)からイルカがいなくなる→地球規模の環境破壊→人類は滅亡する! ・「クライストアナルカス」→「クライストアナル貸す」→キリスト教圏で同性婚の容認→出産人口の減少→人類は滅亡する! ・「アイスルカナトクラス」→「愛する加奈と暮らす」→XBOX版「加奈〜妹〜」の発売を予言!→予言外れる・・・。 |
プリンセスクラウン |
C | |
アトラス | 9.4 | |
97/12/11 | 5800 | |
巷では評価が高いが、普通のアクションRPG。但し操作性は普通以下。メガドラのレンタヒーローのアクションパートのほうが面白かった。ロード回数も多すぎる。右行ってロード、左行ってロードでは疲れてしまう。ロード基準法ってないのか。 シナリオは極々平凡だが、キャラクターが可愛らしい。主人公が敵にさえも「○○○様」とか言ったりするのがちょっといい。誰か私を様付けで呼んでくれる人募集中。 アイテムが沢山出てくるが、攻撃魔法と回復アイテム以外はほとんど必要ない。 戦闘は操作性が悪くていらいらするが、必殺技でフィニッシュするのがえらくお気に入り。 主人公でクリアするとサブキャラのシナリオが出現し、それをクリアしないとエンディングにはならない。根性のない私はそこで無期延期。 ところで、グラドリエルもエリエルも悪になると巨乳になる。巨乳は悪か?私は善だと思うぞ。 追加:やっと全キャラクリア。残り3キャラのシナリオはやたら短かい。プロセルピナ編がキャラといい内容といい面白かった。やっぱり巨乳。時間をかけたのであまり悪口を書きたくなくなってしまった・・・。 |
グランディア |
C | |
ゲームアーツ/ESP | 9.4 | |
97/12/18 | 7800 | |
ゲームアーツが4年の歳月を費やした大作RPG。でもつまらない。 このゲームを「王道のRPG」と評する人がいるが、「王道」とは?「マンネリ」のことか? 街やダンジョンがすべてポリゴンで表示されている。高台からダンジョンの下の階層が見えて、なおかつそこに敵が動いていたりすると、「おっしゃ、あそこまで行ってやるぜ!」という気になれる。総ポリゴンのため、ちょっと移動が重くなっているが、まあ許容範囲ぎりぎり。ただ、戦闘終了後に必ずパーティーが上を向くので、戦闘のたびに自分がどっちを向いていたのか分からなくなることがよくある。 戦闘は、時間や敵との距離の概念が取り入れられ、なかなか戦略的。しかしボス戦以外ではあまり意識する必要はなく、ボス戦も不条理にぼこぼこにされた印象が強い。なぜなら、攻撃を当てたときにIP(行動力のようなもの)がどの程度減るのか、攻撃を終えたとき、もしくは防御したとき、自分(敵)のIPの初期値がいくつになるのか、IPの増える速度、などが今一つ明確になっていないからだ。それゆえ、きちんとした戦術を立てるよりも「う〜ん間に合うかな〜、えい攻撃」みたいな適当な攻略になってしまうことが多い。それと戦闘時の魔法や技の演出にやたら時間を食うため、何度も見るといらいらしてくる。そのためボス以外はCPUにまかせて、戦闘が始まったらチャンネルを回すことになる。まず負けることはないため楽でいいのだが、それでは戦闘の意味は?単なる時間稼ぎなのか?あとスーの「応援ガンバ」とかリエーテの「スターシンフォニー」など、子供向けの演出が私にはキッツイ。サクラ対戦のアイリス並みのキツさだ。敵の色替えキャラの多さは初代ドラクエ並み。 さて、肝心のシナリオだが、リアリティーが無い。14歳と8歳の子供が兵隊をばたばた斬り殺して進んでいくなど、とうていありえない。ほうきを調べると倒れるとか、町の人のセリフのパターンが多いとか、そんなのは小細工であってリアリティーじゃない。ジャスティンは冒険家のくせに、日誌も書かない(探検家ではないからそんなものか?)。何の用意もせずに世界の果てを登り始める。せめて霧の樹海に映る影から、壁の高さを推測するとかしてみたら?山を登るのに山頂も分からんルートも分からんじゃ、遭難するのは「コーラを飲んだらゲップが出る」くらい明らかだ。ガイアが出てきた頃から話は変になり始め、結局復活した魔王(ガイア)を倒すというありがちな話になってしまった。なぜRPGはいつも世界を救う?もっともっと現実的で魅力的な冒険が、いろいろ作れるはずだ。グランディアだって、「アレントへ行く」のが最終目的だって良かったはず。大風呂敷を広げた時点で終わっていた。 ガイアを前にしてのリーンやフィーナ、ジャスティン達の確執は何だったんだ。最初っから軍隊をガイアの中に送り込んでいたら良かったのに。結局そうしたので(本来なら大軍勢を投入すべきなのだが)、光翼人の力とか新しい道とか、まったく無意味。○○○の死も犬死に。ただ最後に生き返ったときは心底腹が立った。無意味に殺すというのと無意味に生き返らせるという2重の過ちを犯してしまった。 他にも納得がいかない点が多い。「ロストワン」といい勝負だ。 ラストのオチで、二人が生殖に励んでいたというのだけはリアリティーがあって笑えた。 一見人間讃歌に見えるシナリオだが、所詮人間など精霊(正体不明)がいなければ何もできない存在だとしか読み取れないのは、ライターの狙いなのか? キャラクターは、主人公たちの年齢が低すぎるということを除けば悪くない。ぱっと見雑魚キャラのようで、実は最後までいたラップの言動が面白い。残念なことに敵のボスに魅力が無い。バール将軍がどんな信念の下に行動していたのか、まったく見えてこない。 ガイアを倒して、ラップの両親が丸い石から丸い肉塊になるところを見たかった。 ぼろくそ書いたが、クソゲーというほどではなく、全体の作りが丁寧で、空中戦艦のところとか盛り上がったのでC評価。 |
AZEL パンツァードラグーンRPG |
B | |
セガ | 9.4 | |
98/1/29 | 6800 | |
パンツァーシリーズがRPGになってしまった。サターンにはRPGが少ないからRPGを作れ!という勅命でも出たのだろうか。出来は悪くない。が、時すでに遅し・・・。 グラフィックはサターンでは最高峰と言ってもいい。ウルの遺跡など感動もの。キャラはモーションキャプチャーしていて、よく動く。が、やけに大げさな舞台芝居のような印象を受ける。ポリゴンが粗いので、どうしても視点が引かざるを得ないためだろう。 ストーリーも悪くない。某雑誌にはナウシカのパクリだと書いてあったが、それほど露骨ではないと思う。ただ、物語上重要な役目を果たすべきであったクレイメンが、あまり出番もなく、問題提起もせずに死んでしまったのは不満だ。「真上と真下・・・」とも言ってくれなかったし。 戦闘シーンは一工夫あって、FF7の100倍は面白い。エンカウント率も低めに押さえてあり、好感が持てる(それでもいらつくところはいらついたが)。3Dダンジョンでは、マップが丁寧で、出来るだけ迷わないようになっているのも好印象。ただし、一箇所攻略本を頼らなければ進めないところがあった。エンディングまでの所要時間のうち、20%近くがそこでさ迷った時間だった。 ストーリーはまあいいとして、「絶対の客人」のオチはなんだったんだろうか。あれでどっちらけた人はプレイヤーの過半数じゃないだろうか。 |
リンダキューブ 完全版 |
A | |
アスキー | 9.4 | |
98/6/18 | 6800 | 借物 |
PCエンジンからの移植だが、サターン最高のRPG。 決められた期間内に動物を集めて星から脱出するという目的からして斬新だ。世界を救うのでもなければ魔王も復活しない。伝説の武器も無い。 何しろ動物を集めるのが楽しい。ダンジョンで初めての動物を見たときは「やった!」と単純に嬉しい。初めてドラクエをやったときの楽しさを思い出す。捕まえた動物から武器や食料を作ったりもできる。ちょっと残酷な気もするが、理に適っている。ワナ、解体、卵などなど、すべての要素が無駄無くまとまっている。 シナリオも面白い。3つのシナリオがあるのだが、どれも(ストーリーがあるのは2つだが)サイコ&血まみれで私の嗜好にピッタリ。特にシナリオAのラスボスはすごかった。 キャラがまたいい。最初はどう見てもリンダもサチコも可愛いとは思えなかったのだが、話が進むに連れとても愛着を感じるようになった。主人公のケンもその母もベンも、その他名前のあるキャラ、あるいは名無しのキャラでさえ皆生き生きとして魅力的だ。産科の看護婦のセリフとか、幼なじみを見送りにきた男のセリフとか、そんなものまで心に残る。ときどき出てくる下ネタも面白い。 グラフィックもまたいい。正直言って町中のグラフィックはへぼい。しかしゲームの真の主人公である動物達は、可愛くもありグロテスクでもある、大変ハイセンスなグラフィックだ。時々挿入されるムービーシーンもとても美しい。これでCD1枚なのだから信じられない。 不満が無いではない。あまりにも自由度が高いため、何をすればいいのか分からなくなることがあった。神様の正体が○○だったというのはあまりにも唐突だ。ネオケニアが実は○○だったというのもどう考えてもおかしい。まあそんなに深く追求しても仕方ないが。 偉そうなことを書いているが、実は100匹強(全部で120匹)しか動物を捕獲できなかったことを告白しておく。 |
ルナ2 エターナルブルー |
C | |
角川書店/ESP | 8.8 | |
98/7/23 | 6800 | |
メガCDのRPGの最高傑作と謳われた作品の移植版。ネットで調べた限りは、前作をプレイした人には総じて評判が悪いようだが。 私はメガCD版はプレイしていないので、SS版の前作との比較を。 まず、ムービーがフルサイズになってかなり見栄えがすることが上げられる。 それから戦闘時のAIがかなり賢くなって、CPUに任せていても大丈夫になった。事実私は序盤から終盤まで、ボスを除いて戦闘はほとんどAI任せだった。 ダンジョンも必要以上に複雑では無く、割とさくさく進めてプレイ感は良好。どこでもセーブできるのはプレイアビリティーの向上に大きく貢献している。 戦闘で難を言えば、パーティーのうち回復魔法を持っているのが一人だけで、攻撃魔法の使い手しかステータスアップの魔法を持っていないのが、バランスが悪いと言える。ちまちま一人一人に攻撃力アップの魔法をかけるより、強力な魔法でガンガン押した方が効率がいいので、戦略的にちょっと物足りないところ。紋章や指輪を複数装備することでいろいろなメリットがある、という要素がある。戦略的に使えそうな気もするが、あまりにも指輪や紋章がごろごろ出てくるので、途中から面倒くさくなってしまった。もうちょっと洗練させて欲しいところ。 肝心のシナリオだが、一言で言えばよくある邪神復活物。だが話はそう単純ではなくて、青き星から来た謎の少女ルーシア、復活した前作のボス・ガレオン等の思惑が入り混じって、興味深いドラマを作り上げている。また、最初は人間的な感情を持たなかったルーシアが、主人公たちとの交流によって少しづつ人間性を身につけていくというプロットが面白い。特に、裸を見られて恥ずかしがるというイベントはとても上手いと思う。 主人公達のパーティーの造形も上手くできている。全般的に前作のパーティーより平均年齢が上がり、ほんのちょっぴりリアリティーを上げている。個々のキャラクターの挿話も上手くまとまっていると思う。なにかとバクチを例えに出す男回復役・ロンファとか、金にうるさい魔法使い少女レミーナなど、いいキャラ設定だと思う。もう一人の女格闘家・ジーンはちょっと類型的か。 さて、上では誉めてばかりいるが、それではこの作品は傑作といえるのだろうか。応えは否。 私も途中までは、こんなに面白いRPGがあったのかと思ってプレイしていたのだが、ストーリーが終盤に向かうにつれて、盛り上がるべきところがもりもりテンションが下がっていってしまうのだ。特に邪神・ゾファーが復活してからは、全く凡百のRPGに成り下がってしまった。中盤あたり、ルーシアがこの世界を滅ぼそうとしていることがおぼろげながら見えてきて、逆に邪神といわれるゾファーがやけに物分りのいい知的なキャラとして描かれ、さてどんな風に話が進んでいくのかと非常に楽しみだった。ところが復活したゾファーは何の哲学も無い単なる破壊神で、正義の主人公&ルーシアvs悪のゾファーという単純な二元論になってしまった。途中までは非常にキャラが皆魅力的に見えたのに、そこまで行くとみんな薄っぺらい正義のヒーローになってしまっている。ラスボスとの闘いで、キャラが皆かっこいいことを言ってみたり、戦闘中にルーシアがいろいろ語りかけるイベントがある。たぶん感動するところなんだろうけど、そこまでですっかり醒め切った私には、単なるごたくにしか聞こえなかった。時間は前後するが、世界の崩壊に荷担した悪人達が簡単に改心してしまうのも、お子様向けで非常に物足りない。 そしてエンディング。以下はばれになるので、まだプレイしていない方は読まないでください。 ゾファーを倒したあと、ルーシアはヒイロをおいて青き星に帰っていく。つまりヒイロはルーシアにふられたわけなのだが、何をとち狂ったかヒイロは「ルーシアは一人ぼっちで僕を待っている」なんて言って、ルーシアを探しに行く。そりゃ妄想だよ、現実を直視しろヒイロ。 そしてエンディングのあとに、ルーシアを探しに行くアフターストーリーが始まる。この後日談、メガCDの頃からやたら評判がいい。ところが終盤で醒めてしまい、エンディングで呆れてしまった私はどうにもプレイする気がしない。いや何度か鞭打ってプレイしてみたのだが、どうにも面白くなく、もはやどうでもいいという感情しか起こらず、そのたびにセーブせずに電源を落とした。というわけで私は最後までプレイしていない。後日談をクリアしなければルナ2をプレイした意味がないと言う人もいるので、たぶん私のプレイ時間28時間は無意味だったのだろう。私もそう思う。 |
魔法使いになる方法 |
D | |
テイジイエル | 7.5 | |
98/8/27 | 6800 | |
「魔法を集めて魔法使いになる」という目的のRPG。小動物を虐待して成り上がる、世間一般のRPGとは一線を隔したゲーム内容はオリジナリティがあっていい。 特筆すべきはキャラクターの可愛らしさ。表情豊かに書き込まれたキャラクターの魅力は、グランディアなんぞ物ともしない。 ゲーム中の主な行動は、いくつものエリアに仕切られたフィールド内を、魔法の原料となる薬草を探して右往左往するというもの。正直、いまさら「惑星メフィウス」をやらされるとは思ってもいなかった。まあ場所のヒントが見れるので理不尽とは言えないが、それにしてもエリア間の移動時のロード時間が気になる。特に建物に出入りした時のロード時間はベラボウに長く、初めてのときはフリーズしたのかと思ってしまった。とにかく頻繁にある長いロード時間のせいで、やる気がガリガリ削られてしまう。 薬草の種類が150ぐらいあるのに、100個しか持ち物が持てない制限も痛い。システム上、全ての薬草を最低3個は持っていたいのだが、それが出来ないのは面倒至極。また、狭いながらも主人公の家は4次元的な複雑怪奇なマップで、製作者のゲーム的センスの無さがうかがえる。前を押して移動したなら、戻るときは後ろを押すのが普通では? とにもかくにも、この長すぎるロード時間は商業作品としてはアウト。それを直してから、その他いろいろ不備な点を直して、それでやっと売り物になるレベル。折角の可愛らしいキャラクターも台無しだ。 |
ファルコムクラシックスII |
C | |
日本ビクター/日本ファルコム | 9.0 | |
98/10/29 | 5800 | |
RPG(イースII)とアドベンチャー(太陽の神殿)の2本だてだが、メインはイースIIなので、RPGにジャンル分けした。 イースIIは、ずいぶんお手軽なRPG。特に詰まることもなく、5〜6時間ぐらいでさくっと終えられる。最近の時間ばかり食う超大作に食傷気味な人はプレイする価値あり。しかし、当時はこれでも超大作だったのだが。 魔法が追加されたので、レベル上げがずいぶん楽になった。しかし、レベルがある一定以上ないとボスにダメージを与えられないというのはちょっと。 キャラのグラフィックやボイスが追加されているが、いまいちな感じ。音楽CDが付録でついているが、曲は初代イースのほうが良かった。それはMIDIのHPで扱っているのが初代が圧倒的に多いことからもわかる。 太陽の神殿はクソだ。謎が圧倒的に不条理で、知らなきゃぜんぜん進めない。攻略のHPで解答を見ながら進めたが、そんなのわかるか!というものばかりだ。せっかくムービーとか追加しているのに、見れないことにはどうにもならない。 |
ウィザードリィ リルガミンサーガ |
C | |
ローカス/ソリトンソフトウェア | 9.3 | |
98/11/26 | 5800 | |
RPGの原点の移植。グラフィックは今風に美しくなり、オートセーブがオフにできる、オートマップなどプレイアビリティが向上している。しかしまあ、なんともバランスが厳しい。ゲームが軌道に乗るまでに何度リセットしたことか。レベルが上がっても全く油断は出来ない。オートセーブでプレイする人の根性には脱帽する。豪華なムービーとか、お涙頂戴とか、邪神復活に飽き飽きしてる人にはぜひプレイしてほしい。ただやってることは単純作業の繰り返しなので、ゲームとしてそれほど面白いとは言えない。当時と違って、今はもっと面白いゲームはいくらでもあるし。レベルが上がると下がるパラメータがあるのは悲しすぎる・・・。 |