Wii

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はじめてのWii

任天堂
06/12/2 4800
本体と同時発売の、リモコン同梱のミニゲーム集。収録ゲームは9本。全て「リモコンを使った特殊な操作性」がウリ。
1.シューティング(評価:△)
リモコンのポインティング機能を使用。画面に現れる標的にカーソルをあわせて撃ち落すというもの。別にゲーム自体が悪いとは思わないが、本来ならガンコンでやるべき内容だろう。ガンコンなんてファミコン時代からあったよね。ゲームの新しい体験?退化してるでしょ。
2.あのMiiをさがせ(×)
画面上に現れる漫画チックにデフォルメされたキャラクター(Mii)の顔を判別して、指示通りに探し出すというもの。これもポインティング機能を使用するが、シューティング以上にその必然性は希薄。本来ならマウスかトラックボールが最適だが、別に従来のコントローラーでも全然困らない。「ウォーリーを探せ」に全然面白さを感じられなかった私には、本ゲームもちっとも面白くない。
3.ゆびさしピンポン(×)
リモコンの位置検出機能を使用して、CPUとピンポンをする。プレイヤーがやることはピンポン玉に合わせてラケット(リモコン)を動かすだけで、打ち返しは自動でやってくれる。これ、玉が来る位置は左右中央の3箇所しかない。デジタルデバイスで操作したほうがいいのでは・・・。
4・ポーズMii(△)
空から降ってくるシャボン玉の中にポーズを取った人間がいて、それに合わせてリモコンを回転させて角度とポースを合わせて重ねればいいという、なかなか独自性のあるルール。確かにこれはWiiリモコンでなければ実現できないアイディアかもしれない。ただ、ダラダラ長いので途中で嫌になってしまうのが難点。
5.ホッケー(△)
遊園地のゲームコーナーなどによくある、エアホッケー。リモコンでパドルを動かしたり回転させたりする。これもリモコンの座標検出機能を上手く使っている。ただ、面白いかと言われると・・・。エアホッケーの、スコーンスコーンというパックがはね返る気持ち良さが全く感じられない。
6.ビリヤード(×)
ボールは9つだが、ルールはナインボールではない。リモコンを突き出すことによってキューの操作を模しているが、なんかやってて虚しくなる。ネット上では評判がいいようだが、私にとっては最悪の鬱ゲー。実際よりテーブルが小さくてポケットが大きいため、やたら玉を落としやすくなっている。だがそれをもって「面白い」というのは全く違うと思う。
7.つり(×)
なんかショボいグラフィックの釣り。どこが面白いのか、さっぱり分からない。リモコンで竿を操作するが、こんなんで釣りをした気分になれるの?サターンの釣りゲーのほうが100倍は臨場感あったけど。
8.牛ダッシュ!(×)
牛を操作して、一定時間内にカカシを倒してゴールするという、レース物の亜種。私は牛に乗ったことがないため、リモコンを左右に倒して牛を左右に移動させるということが直感的な操作なのか分からない。せめて対象物がバイクだったら・・・と思ったが、考えてみればバイクも乗ったことがない。私がXBOXのゴッサム2をプレイするとき、多分後ろから見たらおかしいほど体を左右に動かしている。それこそが本当の臨場感や一体感というヤツだろう。リモコンを傾けることが臨場感だなんて勘違いもはなはだしい。牛を操作するなら、牛の重量感だとか四つ足で地面を蹴って進む躍動感がなけりゃ全然だめでしょ。
9.タンク!(△)
バトルシティ(タンクバタリアン)をちょっと思い出させるシューティング。弾丸は壁で一回だけ兆弾するというのがミソ。ヌンチャクコントローラーで自機を、リモコンで照準を操作するという操作系になっているが、アナログレバーが2個付いているPS2やXBOXなら余裕で再現できる、むしろその方がやりやすいのではないかとも思える。
総評
どのミニゲームもそれなりに作りこまれ、高得点を目指すやり込み派の人には十分プレイアビリティの高いソフトになっているようではある。だが、どのゲームも数回プレイして「面白い!」と思えない人にとっては、まるでやる気の出ないゲーム集になってしまう。本作が面白かったらもっと他のゲームも買おうと思ったが、私にとって本作は「はじめてのWii」にして「最後のWii」になってしまいそうだ。

Wii Sports

任天堂
06/12/2 4800
5本のスポーツゲームが入った、本体同時発売の1本。収録は野球、テニス、ゴルフ、ボーリング、ボクシングと、一通り定番物が入っている。
ボーリングはなかなか面白いと思う。5本の中で一番リアルに近く、実際にボーリングをしている気分が味わえる。ピンがリアルよりやたら倒れやすかったり、ボールの軌道をそれとなく修正している辺りに、任天堂のあざとい調整が見え隠れしている。が、そのおかげで子供といい勝負が出来たりするのだから、それはそれで良しとすべきなのかもしれない。
あとの4本は、まあ雰囲気だけ感じてくださいというところか。ゴルフはともかく、テニスと野球はただ振るところだけを抽出しているため、プレイヤーの移動や守備などは全てオート。投球のスピードもしっくりこない。ボクシングに至っては、リモコンの動きとパンチの動きはかなりバラバラ。
まあいろいろ思うところもあるが、奥さんと2人の娘にウケが良かったので異例の高評価をさせていただく。私はハンデ無しで、ボクシングとボーリングで奥さんに大敗を喫した。それはこのゲーム以外では絶対に有り得ないことであり、「一般人とゲーマーの格差を無くす」という任天堂の目論見が見事に成功している。
まあ数日で誰もやらなくなってしまったが、飽きたと言うよりは、そもそもボーリングなんて毎日やりたくなるものでもないということだろう。リビングに置いておいて、たまにやりたくなったらさくっとプレイすればいい。とまあ、Wiiを買った甲斐があったのかなと思えるソフトだが、逆にもうこのソフトでWiiは十分かなという気もする。本作はまあ楽しめたが、リモコンの可能性よりはむしろ限界の方を感じさせる作品になっていないだろうか。このソフトをプレイして「もっとリモコンを使ったソフトで遊びたい」と多くの人が思っただろうか?それとも、リモコンはもういいやという風に思った人が多かったのだろうか。その答えは、遠からず数字で出てくることだろう。

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