マッシュの苦悩
第一部 ゾゾ編
オレだって兄貴みたいに女の子と付き合いたいんだよ。そりゃ〜兄貴みたいに口うまくないし、筋肉隆々のムサイ男に見えるかもしれないけど、兄貴と双子なんだぜ〜。
な〜んかオレのパーティーってみょ〜に男ばっかなんだよな〜。あの時(対オルトロス戦inレテ川)だってよ〜、ティナが足つかまれたっていうから、いいとこ見せようと思って飛び込んだら、あれだもんな〜。
行き着いた先にはシャドウにカイエンにガウだろ。ヒドイもんだぜ、全く。
そんで、や〜っとティナに会えて色々話せるとおもったら、いきなりケフカだもんな。きっと兄貴はオレがいない間に、もうティナと色々・・・・・。
まあ、バナン様居たからたいしたことにはなってないとはおもうけど・・・・・。
そんでみんなと再会してみれば、ロックはロックでセリス捕まえてる(!?)し。おまけにおまけに、そのセリスですら兄貴とフツ〜に話してるし。
「ロックに惚れちゃあいけないぜ」
「何を言う。私とて軍人のはしくれ、そう簡単に 心を動かされたりはしない!」
だって。もうセリスはこの時点で、結構兄貴の術中(!?)にはまってたりするんだよなぁ。
んで、結局ティナと一緒のパーティーで、ケフカの所へ行く(対ケフカinナルシェ雪原)ことになったんだけど、あとの二人が兄貴とカイエンだったんだよなぁ〜。
まあ、カイエンはいいとしても、兄貴。兄貴が問題なんだよな〜。張り切っていいとこ見せるか!って、意気込んで行ったんだけど、どうも必殺技より機械の方が見栄えするみたいで、ティナは兄貴の方ばっか見てる。しかも天性の才能っていうか、どうも兄貴は戦い方がうまい。オレが1人で3人倒しても、兄貴はティナがやられているのを見つけて助けたりする。感心するぜ、我が兄貴ながら。それでも、ティナはこの戦いで結構オレのこと見直してくれたみたいだし、よかったよかった・・・・・、と思ったら.、飛んで行っちまうし。やってらんねーーー!!
畜生、畜生。みんなが邪魔しやがる。でも、「くそっ、くそっ!」って言ってみても、始まらねぇ。とにかく、ティナを追うのはオレがやる。頑張るぜ!っと思ったら、またまた兄貴とカイエン。加えてシャドウのおまけつきときたもんだ。まあ、最後にアピールした者勝ちよ。オレが勝つ!!
よっし、ダダルマー撃破。大丈夫か?ティナ、今行くぞ・・・・ってまだ幻獣姿のままかよ!なに、魔導研究所?そこに行ったら、ティナと話ができんだな?よっしゃ行くかぁ、魔導研究所。
第二部 ゾゾ〜世界崩壊編
とは言ったものの、帝国大陸は海の向こうか・・・・。あ〜、考えても答え出ね〜。しかも、ロックが付き添いを申し出たはずのセリスは既に兄貴と意気投合・・・・。ホンット上手いよ、兄貴は。どうしよう、早くベクタ行かねーと。よっし、
ジドールで情報収集、情報収集。
んで、チョコボでオペラ座行こうと思ったら、兄貴はセリスと二人乗りだもんな〜。な〜んで、ああも女性をモノにできるのかねぇ?天才だよ、兄貴は。
こっから先は、しばらく割愛する。だって、ティナいねーもん。ティナ出てくるまでは、割愛!!
・・・・え〜っと、どっから行こうか・・・・。
よし、ティナの幻獣界の話が終わったとこからでいいな、うん。
相変わらず、行動は兄貴と一緒。あとはカイエンにティナのいつものメンバー。
お次は封魔壁か・・・・。あそこは敵強いから、腕の見せ所だ。・・・・・・とは言ったものの、普通にやったんじゃナルシェ雪原の二の舞になる。またまた兄貴においしいとこさらわれるに決まってんだ!まあ、幸いアンデッドが多いし、聖なる攻撃はオレのオーラキャノンしかないし、なんとかなるだろ。
・・・・・・と思ったら、なんで、ティナは兄貴ばっか見るんだよ〜。おまけに、オーラキャノンより回転のこぎりの方がくらうんだよな〜。カイエンもかなり活躍してる。オレも魅せね〜と。
おっしゃ、覚えたばっかの新技を一つ、でやっ「鳳凰の舞」!どうだ、全滅かぁ?あれ、回復してるよ・・・・。
ごめん、ごめんごめんごめん、みんな。あ、ティナがジト〜っとした目でこっち見てる。おまけに、その敵を兄貴がサンビームで一掃しちまった。ティナの羨望の眼差し・・・・。
まただよ。また失敗しちまった。な〜んで、いつもこうなのかねぇ、オレは。もういやだよ〜。あ〜、くそっ。
ちくしょう ちくしょう ちくしょう ちくしょう ちくしょう ちくしょう ちくしょう ちくしょう ちくしょう
ちくちくちくちくちくちくちくちくちくちくちくしょーーーーーー。(byケフカin魔大陸)
そんなこんなで、兄貴との関係はやや険悪になってしまった。別に兄貴のことを悪く言ってるわけじゃない。立派な兄貴だとは思う。でも、ウマが合わない。なのに、みんなはやたらとオレ、兄貴、ティナの3人を組ませようとする。
まあ、戦力的にはバランスがとれているのかもしれない。<*4人目は結構まちまち。でも無視状態。(ひでぇ)>が、オレから見れば、意図的に三角関係を作ってるようにしかおもえない。「面白がってんじゃねぇか?」と思うときもある。
だがしかし、こんなことを考えていられたのも、あの日までだった・・・・・。
そう、あの日まで・・・・。
第三部
あの日から、世界は一変した。草木は枯れ、動物は次々に死んだ。オレはどこにいるのか、生きているのか死んでいるの
か、立っているのか座っているのかも分からない。そんな感覚に襲われた。
気が付くと、オレは真ん中に洞窟の入り口がある山のふもとに倒れていた。しばらくボーっとした後、オレは南に向かっ
て歩いた。大きな塔が見える町がある。ツェンだった。町の中で聞きまわってみると、色々なことがわかった。
「あの日、世界は引き裂かれた」
「あの日から、半年以上たっている」
「あの塔からは常にケフカが見張っている。もうすでに三人消された」
オレは正直絶望感でいっぱいだった。しかし、そんな絶望感も、この町で過ごしているうちに薄れていった。絶望感の
薄れに伴って、オレの中からケフカへの恨みと、戦う力が消えていった・・・・。
ある日、オレは凄まじい轟音で目を覚ました。宿の主人に
「何かあったんすかぁ?」と尋ねると、
「ケフカが、ケフカがぁーー・・・・」
外に出ると、近所のヴィンセント君の家が今にもくずれそうになってる。
「中に子供がぁーー!!」
ヴィンセント君の母親は必死にそう叫んでいた。オレはとっさにくずれかけの家の下に入って、家を支えた。オレの中に力とケフカ
への恨みが戻って来た。
「くそぉぉぉぉ」
オレが精一杯の力で家を押し上げた瞬間、聞き慣れた女性の声が耳に飛び込んできた。
「マッシュ!!」
セリスだった。
「よぉ、セリス。早速で悪いんだけどよ、中の子供助けてきてくれや」
「わかったわ」
これを機に、オレはこの町を発つ事を決めた。仲間はきっと生きてる。そんな希望を胸に・・・・。
第四部 崩壊後編〜その1〜
とにもかくにもセリスと2人旅だぜい!おまけにモブリズでティナ発見。もしかして、両手に華?・・・・・とはいかな
かったけど、まあいいか。兄貴がいないと、こんなにも女の子と話せたんだ、オレ。ちょっとカンドーだ。だが、そんな喜
びも束の間であった・・・・。
・・・・悪夢は港町ニケアで起こった。「そいつ」は突如として、オレ達の前に現れた。町にいた盗賊団の頭、ジェフと
いう男だ。セリスが色々質問しても上手くかわす上に、どうも口調が「誰か」に似ている。後をつけて、フィガロ城へ。こ
ここの敵は、炎に弱いから「鳳凰の舞」の見せ所。(封魔壁ん時は・・・・くそっ!)しっかし、妙に息苦しいな。気にし
なけりゃ大したことないけど。最下層には、変な生き物がいる。だが、オレはそれ以上に変な人間を見てしまった。妙にオ
レと似てる顔、後ろに長めに結んだ髪、肩から足まであるマント。そして、その「人間」は聞き慣れた声でこう叫んだ。
「セリス、手伝ってくれよ!」
もう気分的には「はうっ!」って感じだ。
「終わった・・・・。」
オレは心でそう思いながらも、あくまで平静を装って、兄貴に声をかけた。
「兄貴、生きてたのか!」
兄貴はいつもの調子で、「私が死んだら世界中のレディーが悲しむじゃないか!そんなに失礼なことはできない!」と。
こういう台詞が似合うってのも、兄貴が兄貴たる所以なんだよなぁ〜。っていうか、セリスがうっとりした顔してる。ダメ
だぁ・・・・。まただぁ・・・・。
次はコーリンゲンかぁ・・・・。はぁ、気ぃ重も〜。パブには腐ったセッツァーがいた。でも、セリスの励ましで希望を
取り戻して、新しい飛空艇も手に入った。さぁて、いよいよ仲間探しだ!
「ティナがいいだろう。」
そう言い出したのは兄貴だ。セリスも、
「そうね、居場所も分かってることだし。」
と乗り気だ。 でも、オレ的には正直微妙だ。確かにティナには仲間になって欲しいけど、戦う力が無くなったっていうし、何より兄貴がいる・・・・。どうもここ一年いい人に巡り逢えなかったらしい兄貴は、随分張り切っている。でも、ここで兄貴ペースにはまるわけにはいかない。
「反対だ!」
オレはそう言った。
「どうしてだ、マッシュ?」
間髪入れず聞き返す兄貴。
「だってさ、ティナには戦う力が無いらしいし・・・・。オレはカイエンかシャドウあたりがいいと思うんだけど・・・・。」
諦めてくれるか?・・・・甘かった。そんなことで諦めるような兄貴じゃなかったんだ。
「戦う力が無い?構わんさ。私が盾になって戦えばいい。」
ひゃ〜、すっげえ台詞。でも、兄貴だとあんまりクサく聞こえないから凄いんだよなぁ〜。
結局2対1(セッツァーは誰でもいいらしい)で、ティナの所へいくことになった。ま、しゃ〜ね〜か。
さて、またちょっと割愛しよう。他の仲間集めは省略! 相変わらずオレ、兄貴、ティナ、そしてシャドウの4人パーティーだ。よっしゃ行くぜ、瓦礫の塔!
「マッシュの苦悩」世界崩壊〜瓦礫の塔突入 完
第五部 FINAL
「すごい所ねぇ〜」
そう言ったのはティナだ。すかさず兄貴の返答。
「崩壊時に、色んなものが集まったらしいからなぁ・・・・。」
・・・・早い。返答が、だ。あ〜あ、またここでも今までと同じなのかぁ〜。
何事も無く進んでるオレ達の前にアルテマバスターが現れた。ここは腕の見せ所!・・・・苦戦したものの、なんとか撃破。おっし、行くかァ!・・・・と思ったら、
「逃・・ガ・・サ・・ン。我・・ガ・・名・・ハ・・ア・・ル・・テ・・マ」
「きゃあっ!」
振り向くと、ティナが暗い所へ引きずり込まれそうになってる。
「ミ・・チ・・ヅ・・レ。タ・・ダ・・デ・・ハ・・死・・ナ・・ヌ」
その時、ティナは確かにこう言った。いや、言ってくれた。
「助けて!マッシュ!!」
気が付くと、オレは助け出したティナを強く抱きしめていた。やや妬んだ視線を向ける兄貴。今までとは違う。横からティナを見てるしかなかった今までとは・・・・。
順調に進んだオレ達は、とうとうケフカを倒した。けど、ケフカは死に際こう言った。
「か、神とまで化した私を倒すとは・・・・。み、見事と言うしかな・・い・・な。だ、だがな、オ、オレが死ねばこの世界から魔法と幻獣が消えること・・に・・な・・る。当・・然そこのティナもなぁ!ヒャーッヒャッヒャッヒャッ(*あの笑いです)」
「外道が・・・・!」
シャドウがとどめを刺した。
「ティナ・・・・。」
オレは、ティナの左腕を握った。ティナは、そんなオレの手を両手で優しく包み、
「大丈夫よ、大丈夫だからね。」
後で兄貴に聞いた話では、その時のオレとティナは、まるで母子のような感じだったらしい。
・・・・それから三年。ロックはセリスとゴールイン。カイエンはガウとゴールイン。(冗談、冗談)リルムとストラゴスは一緒にサマサに帰った。でも、リルムは時々アウザーさんの所へ行っているらしい。シャドウは行方不明。セッツァーはファルコンで飛び回っている。モグは、ナルシェでウーマロと元気にやっているらしい。兄貴は相変わらず王様をやっている。今日は久々にジドールで集まる日。
オレは一時間ほど遅れて、兄貴と2人で行った。ロックはすっかり出来上がっていて、カイエン、セッツァー、ストラゴ
ス、リルム(!?)も酔い気味だ。
「おっ、来たでござるな。」
まず気付いたのはカイエンだ。
「よぅ、お2人さん!」
セッツァーも気付いた。暫く、近況を語った。そして、最初にこのことを聞いてきたのはカイエンだった。
「マッシュ殿、奥方はどうしたでござるか?」
「え?あぁ・・・・アイツなら買い物してから来るって・・・・。」
オレの返事は、幾分曖昧になった。
「エドガー!!」
ロックが兄貴に声をかけた。
「マッシュと彼女の仲はどうなんだぁ?」
酔っ払いの声だ。
「私が見ていて恥ずかしいくらいだ・・・・全く。」
「やめろよ!兄貴。」
兄貴を止めようとそう言ったオレに向かってリルムが、
「憎いね、この色男」
「若さ、じゃのォ」
「幸せね、彼女は。」
「イイ感じのようでござるな」
などと、リルム以外にも口々にそういってくる。
「おまたせぇ!」
その時、あいつが来た。
「おっ、ご到着だぜぇ」
セッツァーがからかうように言う。そう、ティナだ。今から3ヶ月前に、オレとティナは結婚した。
「城を出てもかまわないんだぞ。」
と、兄貴は言ってくれたのだが、フィガロで暮らしたかったオレは、ティナの同意のもとフィガロ城で、幸せな生活を送っている・・・・。
THE
END
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