らくがき帖〜音楽編


6.PFM 大阪公演 5月9日 BLUE NOTE OSAKA

 連チャンです.この日も2ndステージへ.今日は連れが有給休暇を取っていたので,昨日と同様整理券を取ってくれましたが,この日のほうが格段に人出が多い様子.
ただ,相席にはなりましたが前日と同じ席を確保.もともと最前列を選ぶ気はなかったので,希望通りのテーブルにつくことができました.

 まず,機材配置が昨日とはかなり変更があります.ドラムセットが中央の1セットになり,縦に並んでセットされていたプレモーリ用のキーボードとファブリ用のキーボードが左右に分かれて配置されていました.
昨日は音響面がかなり不満だったので,この変更はうなづけます.あとは変更した効果がバッチリ出ることを祈るのみ.

くり返しになりますが今回のメンバーは,
フランツ・ディ・チョッチョ drums/vocal
フラビオ・プレモーリ keybord/vocal
フランコ・ムッシーダ guitar/vocal
パトリック・ジヴァス bass
以上が正式メンバー.それに加えサポートメンバーとして,
ルーチョ・ファブリ violin/keybord/guitar
ピエトロ・モンテリジ drums

 開演は例によって遅れ気味.今回は20分ほど遅れでスタート.入場時から大きな歓声が上がり,メンバーが握手とハイタッチをしながらの入場.
まず,セット・リスト.当然ながら昨日といっしょです.

1.ハンスの馬車
2.幻の映像
3.ペニンシュラ
4.Out of roundabout
5.何時...何処
6.Four holes in the ground
7.Il banchetto
8.ドルチッシマ・マリア
9.プロムナード・ザ・パズル
10.Mr.9 till 5
11.Altaloma 5 till 9
12.Celebration
e-1.Liver of life

 始まってまず気づいたのは音響面が著しく改善されている点.1曲目“ハンスの馬車”でもそれは感じましたが,“幻の映像”ではよりはっきりとわかりました.プレモーリとジヴァスは昨日もいい演奏だったので違いは目立ちませんが,ムッシーダはよりいっそう演奏に集中できるせいか昨日以上の出来.さらに,ドラム・セットが1つになりましたが,ディ・チョッチョにはそんなこと関係なし.彼の全身全霊を叩きつけるかのようなドラミングは2日間とも圧倒的.そして,何より変わったのがルーチョ・ファブリのエレクトリック・ヴァイオリン.まさに“ファブリ炸裂!”と言っても良いほどの飛ばしっぷり.

 3曲目“ペニンシュラ”はムッシーダのギター・ソロですが,音響・音質の改善のためより繊細なニュアンスまで楽しめ,ムッシーダのプレーにもいっそうの冴えを感じます.
また,ディ・チョッチョはリード・ヴォーカルとしてフロントに立つと,全身を使ったパントマイムを交えながら歌うのですが(とくに“プロムナード・ザ・パズル”),今日はステージが若干広くなった分よりのびのびと表現豊かに歌っていました.
そして前日とは別物といっていいほど変化したヴァイオリン(演奏云々ではなく機材の調子が悪かった).アレンジも昨日とはうってかわってヴァイオリンを前面に押し出したものに変わっていて,昨日は裏方に徹していると感じられたファブリが今日は正規のメンバーと一歩も引けを取らない比重を占めていました(まあ元は正規のメンバーだったので不思議なことではないですね).

 観客が増えていることに加え,演奏・音響ともに絶好調だったので,1曲終わる毎に大歓声で拍手が鳴り止まないため,曲毎に演奏もストップしてしまいディ・チョッチョがしゃべろうとしてもなかなかしゃべることが出来ないような始末.
とくに“il banchetto”では最初から最後まで手拍子が鳴り響き,“ドルチッシマ・マリア”のインスト・パートですらディ・チョッチョが観客の手拍子を要求して盛り上げます.
 “Mr. 9 till 5 〜 Altaloma 5 till 9”ではムッシーダを始めメンバーのソロ・パートも昨日よりさらに切れがあり,もしかしたら演奏時間も長めだったかもしれません.ファブリの炸裂ぶりも最高潮でした.

 プレモーリとジヴァスに関してはほとんど触れていませんが,演奏自体が悪いとか凡庸と言うわけではありません.期待通りの出来なので文句のつけようがないのです.単に美辞麗句を並べても無駄なので書かないだけで,あえて書くとすればプレモーリのキーボードは“華麗で変化自在”,ジヴァスのベースは“豊かな響き,でもピシッと小気味良い”という感じです.

 そして昨日はなかった“Celebration for you”というディ・チョッチョのMCにつづいて,最後の曲“Celebration”.曲の終了と同時に大歓声.拍手も歓声も止まらないので今夜もメンバー引っ込むことなくアンコール“Liver of life”へ.
最後の退場も昨日と同じく握手攻め.ただ今日は観客が多くもみくちゃになったせいか,一人一人とゆっくり握手(とくにムッシーダ)というわけにはいかないようでした.ただムッシーダに“fantastic! much better than yesterday”と声をかけると,満足そうな顔で“thank you!”と応えてくれたのが印象的でした.そしてファブリには思わず“excellent!”と声を掛けずにはいられませんでした.

 昨日のレポでベスト・ライブ!と書きましたが.....すいません,訂正します(笑).今日のライブが今までの“ベスト”です.
この調子で行くと次の川崎でまた評価が変わるかもしれませんが,今日以上のライブはなかなか想像できません.それでも目いっぱい期待しつつ,いざ川崎へ!


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