らくがき帖・外伝
MARILLION 来日公演の想い出
1985年12月3日 大阪厚生年金会館
今回のコンサート雑感は番外です.Crimson Ring の参加者の一人である cota
さんのサイトを覗いた際,マリリオンが詳しく紹介されていて,思い出しましたよ.マリリオンけっこう好きで聴いてたこと,おまけに来日公演にまで行ったことを.
マリリオンについては,cota
さんのHPに詳しいのでそちらを見てください.ごく簡単に紹介すると,いわゆるポンプ・ロックといわれたバンドのうちで商業的成功を収めた数少ないバンドです.楽曲の構成力,楽器の演奏レベル,メッセージ性,斬新さ等を’70年代の一線級プログレ・バンドと比較するとスケール・ダウンした印象が否めないため,”ポンプ・ロック”とひとくくりにされ一段低く見られてきたイメージがあります.まあプログレ・ファンの耳で聴くと物足りない面がありますが,’70年代のプログレを忘れて聴くとなかなかのものです.マリリオンの悲劇は,日本にプログレ・バンドとして紹介され,’70年代プログレの代用品として期待されたことではないでしょうか.
この時は初めての来日公演で,彼らの最高傑作のひとつ「MISPLACED
CHILDHOOD」の成功で,日本でも人気が出て来日が実現したのでしょう.フィッシュ(初代ボーカリスト)在籍時の頂点を示すもので,アナログA面,B面がほぼ切れ目なく演奏される(楽曲の独立性はあり,大作主義とは違いますが)トータル・アルバムで,映画「オーメン」のダミアン少年に触発された内容(ジャケットはそのイメージのまんま,あまりにベタというかひねりがないですけどね^^;)のコンセプト・アルバムとなっています.シアトリカルな雰囲気といいジェネシスの流れを受け継いでいますが,もっと耽美的かつロック色を強めた印象です.
なにぶん14年前のこと,かすかな記憶を頼りに書くので正確性に欠けますが,当時の記録として少しは意味があることを祈って.
表紙 裏表紙
(フルサイズで取り込めるスキャナーがなくて申し訳ないです.)
まず,パンフレット.日本公演だけでなく,その年の公演リストが載ってるのが資料性があっていい.
パンフを買って客席に入ると...がらがら.
まだ,開演までには時間があるからと思っていたが,客電が落ちても5割くらいか.
わたしのチケットは1階席の後ろから5列目ぐらい.
中ホールだったと思うので,2階席があったかどうかも怪しいが,とにかく空きが目立つ.
後ろの席で待っていた連中が一斉に前の席にダッシュ.
わたしも途中で人が来ないことを祈って負けじとダッシュ.
結局,ややステージの左よりでしたが,前から10列目ぐらいの席に座れ,最後までゆっくりそこで堪能できました.
コンサートのセットは「MISPLACED
CHILDHOOD」を全曲やったこと,アンコールが定番の2曲だったこと以外は,あやふやですがあえて列挙.
オープニングから,ASSASSING,FORGOTTEN
SONS 他3,4曲を演奏.
その後「MISPLACED CHILDHOOD」全曲演奏.
PSEUDO SILK
KIMONO-KAYLEIGH-LAVENDER-BITTER SUITE-HEART OF LOTHIAN-WATERHOLE-
LORDS OF
BACKSTAGE-BLIND CURVE-CHILDHOOD END-WHITE
FEATHER
ここで本公演終了.
アンコールは定番のGARDEN PRTY,MARKET SQUARE
HEROES
演奏自体はクリムゾンのような完成度を期待してはいけません.でも,フィッシュの舞台栄えする動きが一連のジャケットの雰囲気を再現した舞台装置とあいまって,なかなか楽しめたのを憶えています.
客は少なかったけど,客席の反応も良く満足しました,
最後はお約束のグッズ・コーナー.基本的に誰のコンサートでもパンフ以外のグッズは買わないんですが,この時は1STアルバムをもっていなかったし(&若くてウブだったし),LP買うとメンバー全員のサイン色紙もらえるので購入決定.
これがサイン色紙.フィッシュのサインがかわいい.
全体的にいいコンサートという印象が残っています.2度目の来日は行けなかったけど,この記録書いてるうちにホガース’Sマリリオンも見てみたくなりました.