らくがき帖〜音楽編


14.Hatfield and the North   川崎公演  2005年10月1日 CLUB CITTA

事のついでに軽い気持ちで参加.
まあ,動機が動機だけにそれなりに楽しめましたから,個人的には満足しました.
が,内容そのものは正直疑問符が付く点も多々.

当日は開演30分ぐらい前に会場入り.
グッズ類はパンフレット(写真集?)と関連CD...たぶんT-シャツもあったかな?
パンフレットは2500円也.
内容に比してこの値段というのはアレなんですが,公演終了後のサイン会の入場券も兼ねているのでこの値段設定なのでしょう.
わたしは”ミーハーなおのぼりさん”なので躊躇なく購入(笑)

わたし自身は特別入れ込むこともなくの〜んびりと待機.
自分の心理状態のせいかもしれませんが,なぜか会場も普段以上にのんびりした雰囲気.
で,スタッフの開演挨拶もミスがあったり,メンバーの入場も三々五々だったりと,緊迫感や盛り上がりに欠けること甚だしいオープニングで開演.


今回の来日メンバーは以下の4人.
Richard Sinclair (bass,vo)
Pip Pyle (drums)
Phil Miller (guitar)
Alex Maguire (keybord)



最初の1,2曲.かなりだるい雰囲気.
とくにギターのPhil Millerは曲の前後でチューニングをくり返して(これは最後まで直らなかった),曲間が異様に間延び.
演奏自体も今ひとつというか今二つぐらいというか...
keyのMaguireはそれなりに頑張ってましたが,やはりDave Stewartの代わりという印象があるせいか違和感は残ります.
Richard SinclairとPip Pyleに関してはとくに不満はなかったんですが,音のみで観衆を唸らせるというタイプではないですからね.

バンド全体の出来としては数曲演奏するうちに上向いてきて,合間にキラッと光る部分があったり,けっこうテンションが上がってきたなと感じさせるよな終わり方したりと,期待がアップするのですが...
そのたびにチューニングや機材の微調整が入り,オマケにその間に観客向けのMCがあるわけでもなく,ちょっと盛り上がってはまた醒めてのくり返し.

なんかライブを楽しんでいるというより,ライブ・レコーディングの現場を見学しているような雰囲気.
確かに今回の煽り文句が”クラブ・チッタ ライブ・レコーディング・シリーズ”とかだったので,その通りだといえばその通りなんですけどね(笑)

ライブは2部構成で,途中に20分ぐらいの休憩をはさんで演奏時間は2時間ちょっとぐらい.
2部の方が少し調子は良くなったみたいでしたが,ライブ全体としてみれば総合点はお世辞にも素晴らしい出来映えとは言えませんでした.

とは言っても,Pip Pyleのドラミングは比較的良かったと思いますし,Richard Sinclairのベースも予想以上に良い感じでした.
Sinclairに関してはヴォーカルは(年齢的な問題で)もっと苦しいのかなと思ってましたが,予想以上に声も出ていてがっかりせずに済みました.
ただ,Phil Millerは,う〜ん,何というのか...
もともとテクニックが売りのギタリストではないと思うので,技術的なことを過度に気にしても仕方がないでしょう.
事実,何曲かは興が乗ってくると,(テクニックとはまた別の次元で)良い感じに高揚感が得られる場面もありました.
しかし,あれだけチューニングに手間取ったり,手際が悪かったりすると,本来は楽しめるものも十分には楽しめないですわ.

肩の力を抜いて,ラフな感じで,クラブで楽しんで演奏してる...

そんな雰囲気で全編を押し通してくれたらもっともっと楽しめたんでしょうがねぇ.
前述したように,如何せんレコーディング現場の見学をさせられているような段取りの悪さが返す返すも残念でした.

掛け声をかけるほど興奮もしなかったのですが,特別不満たらたらと言うほどでもなかったので,最後の曲が終了しても静かに拍手拍手.
何となくアンコールもどきの演奏があって,あっさり終了となりました.
まあ,さしたる盛り上がりもなく進んだので淡泊な印象が残りましたが,演奏時間は2時間以上あったはず.そんな感覚はまるでなかったんですけどね(笑)

俗物のわたしはもちろんサイン会にも参加.
Richard Sinclairはすごく丁寧なサインをしてくれたし,まあ目出度し目出度しだったかな?


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