PFM 来日公演ライブ・レポート
by しんどう さん (完全版)


PFM 東京公演 5月12日 Club Citta

「至福のひととき、、、」一言で表現するとほかに見当たりません。まさしく奇跡とも言える瞬間に自分もその場にいた! とにかく「PFMが来る!」この情報こそ奇跡に近い形で入手。その時には、すでに10日11日はSoldOut。 何とか最終日をGet !! 

中学時代にロックから入り、イエス、ピンクフロイド、ELP、キングクリムゾン達のプログレの洗礼を受け、ふとしたきっかけで弟から教えてもらったPFM、、、
かれこれ20年前からずっと親しんできた私の宝でした。71年のデビューから数えるとなんと30年以上も昔! たとえいつの時代に聴いたとしても、褪せることない失われないプログレシッシヴィティ、いや、プログレだ、POPだ、フォークだ、クラシックだという様な音楽のジャンル分けそのものがが何の意味ももたない。そんな気がしたコンサートでした。

Jet LagならぬTime Lagで伝説の初来日の様子は知るべくもありませんでしたが、当時のコンサートに行ったはずであろう年代の方、また、自分の子供にその素晴らしさを伝えて、明らかに親子で来ている人たち、どこで知ったのかやってきている陽気なイタリアン達、多分ごく最近PFMを知った10代20代のファン。幅広いファンの年代層でした。
約10分遅れで始まった至福の時間、スモークの中からのメンバー登場、会場からの多くのどよめき、拍手喝采、私は鳥肌が立ってしまいました。

若かりし頃の姿は写真でしか知りません。最近の姿はライブ2枚組のジャケットから
「んー、いい味出してる!」という認識でした。さすがに50代ともなると、しっとりじっくり聴かせるタイプのコンサートになるのかな? 曲もひょっとして最近のもの中心? なんて思ってたりもしましたが、(実は最近の作品も大好き!)一発目の ハンスの馬車 でそんなばかな思いはぶっとびました! 

セットリスト詳細は、ほぼCTLさんのレポートにある通りだったと思います。全ての楽曲に、メンバー全員の確実な技術に裏付けされた余裕の演奏が感じられ、少しも色褪せてない、いやさらに円熟味を増しているという実感でした。3人がそれぞれヴォーカルパートを持つのもPFMの魅力です。聞くところによると、大阪公演や東京初日は音響が今ひとつだったみたいですが、当日はそんな不満はありませんでした。音圧もものすごく感じられ(スウエーデンのアネクドテンの1St CDを初めて聴いた時を思い出した!) 十分満足の行くものでした。ただ個人的には、楽曲によってはヴォーカルパートの音をもう少し拾って欲しかったかな?

静から動・動から静、緻密さ、叙情性、メロディ、構成力、次の想像ができない展開、、、ずっと感じていたPFMの音楽性、そのライブなんて死ぬまでにありえないと思っていただけに、実際目の当たりにした幸せを噛み締めました。周りの人たちも1分1秒も聞き逃さない、そんな感じでした。私もプログレのプの字も知らない家内を連れて行ったのですが、横目で確認するととても満足の様子。んー、ひとつの嫁さん孝行! 

なんと言ってもPFMはアンサンブルの魔術師、どんなにハイテンションな曲も一糸乱れないリズムパート、CDだけでは知りえない視覚的な感動もありました。特にディ・チョッチョッのパフォーマンスは時にユーモラスで、聴衆を楽しませよう、というより「楽しもうぜ! みんな!」って感じでよかったです。
フランコ・ムッシーダのプレイ中に天を見上げての恍惚の表情、プレモリの知性あふれる(?)表情、スキンヘッドとはまったく関係のないルーチョ・ファブリの神業ヴァイオリン、個人的にはジヴァスの渋いベース! 最高でした。男から見てもセクシーと感じるプレイでした。んー、アレア時代のジヴァスも見たかったな! あと絶対に叶わない夢だろうけど、実際にメロトロンの演奏があったなら、更に幽玄・優美・甘美などといった情感も味わえるんだろーな。

2部構成の曲順も良かったのではないでしょうか。10分間の休憩でしたが、男性トイレにあんな長い行列が出来てるのを私は初めて見ました!?
個人的に Maestro della Voceが大好きで、会場全体での「アーアアー!」(文字にすると間抜け(?))のかけ声、ベース光ってたぞー!! さらにSi puo fare でノリに拍車がかかり、最後のAlta Roma 5 till 9 ! なんとウイルアムテル序曲までやるとは!! 
ここでほぼ会場全員の PFM !  PFM !  PFM ! の連呼。チョッチョッが「アンコールを3曲やるぜ!」のあと、ムッシーダが間髪を入れずに「4, 5, 6, 7, 8, なーんてね!」はご愛嬌でした。でも、1. Impressioni di Settembre  2. Celebration  3. Four holes in the ground の3曲はアッという間だった気がします。誰もがこのまま時間が止まればいい、そう思ったに違いありません。

こうして私の「至福の時間」も終わりを告げました。ただ、当日はあらゆる角度からのビデオ収録(WOWOWさん、早くスケジュール確定してー)、更にはCDプレス、DVDの声もあります。この至福の時間が永遠のものとなる?   
みんなで多いに期待して待ちましょう!! ありがとうPFM ! チャオ!


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