バアル教団について
これだけは言える。WODの本は数多くのデザイナーの手で書かれており
、必ずしも統一されているわけではない。
(近年そうでもなくなってきているようだが)
なかでもサルブリ、三つ目、ユニコーンの氏族についての記述は
あちこちに分散している。こちらには
サルブリとバアルの民のクランブック、Liberus Sanguinusなど
重要なDARK AGESの情報が欠けている。またサウロット自身
が書いたといわれるノドの書BOOK OF NODも調べる必要がありそうだ。
また現代のサバトに参加しているサルブリ反氏族(アンチトリビュ)も。
(サルブリとはラテン語で「健康」もしくは「健全な」を意味する
SALUBERに由来する。:Apparently from the Latin "saluber" meaning
"healthy" or "healthful." )
DARKAGE COMPANIONより:
バアル族の始祖はシャイタン、彼はカッパドキア族であるとも、
サルブリ族であるとも言われている。シャイタンは第一の都市の
アンテデルビアンの反乱に熱心に参加し、ノスフェラトゥの始祖
アブシミリアードと同じく、カインから不服従の罰を受け、
美しかった容貌が悪霊のようになる呪いをかけられた。
しかし彼には地獄の悪魔達の援助があり、生命力を復活して全世界
に魔神信仰を広めた。そしてクレタ島のクノッソスに迷宮を作り、拠点と
した。しかしあまりにもおおっぴらな活動に、強力な血族、ヴェントルーの
バルタザール、ブルーハーのメネラオス、セト教団のセト本人などが出馬した。
バアルの民は立てこもって首領のシャイタンを護ったので、攻めあぐねた
攻撃軍は提言を受けて、セト教団が
サントリーニ島を爆発させ、迷宮を火山の火で埋めてしまった。
バアル信者とサルブリ族の戦い
前の話とは異なり、
そもそもバアル教団とは人間の悪魔崇拝者の団体に過ぎなかったが、
ある時、サウロットがバアルの民の活動を憂えて斥候を放ったとき、
彼らはそれをいちはやく察知して捕獲し、彼らを誘惑し、拷問して
不死の賜物を奪おうとした。一人がサウロットを裏切ってバアル教団
の者に不死の抱擁を与えてしまい、斥候の一人は瀕死の状態でサウロット
に危機を伝えた。
(この出来事の「真相」がTRANSYLVANIA CHRONICLEの二巻
に書かれています。)
これが長く続くサルブリ族とバアルの民の戦争の
発端であった。この戦いでサルブリは大きく勢力を失い、トレメールと
の戦いに敗北する理由に繋がった。(魔術師トレメールにサウロットが
休眠する場所を教えたのもバアル信者だと言われている。)
BLOODY HEARTより
アステカの戦神ウィツィロポチトリの正体はクレタの戦いで傷ついた
シャイタンであり、彼は密かにサバトの成立、および最近の摂政ガルブレイス
の樹立に手を貸した。(この設定はサバトを悪魔崇拝者のものとする点で
最近の設定にそぐわない。)
TRILOGY OF REDDEATHより
サン・ジェルマン伯爵はトレメール自身にサウロットのアマランスを指嗾
した人物だが、彼の正体はセケールSekerという名前のバアル信者で、
彼はノドの書を探求して全ての吸血鬼を支配する術を見出そうとしていた。
TRANSYLVANIA CHRONICLESより
書簡という形でサウロットの秘密について最近の代表的見解が書かれている。
第二巻より:
これはDARKAGES COMPANIONの出来事で拷問にかけられて
バアル信者に転向したサルブリの裏切り者の台詞。
「サルブリ族はサウロットの実験失敗の所産に過ぎない。
バアルの民も、ひょっとするとナーガラージャも。
そしてサルブリを滅ぼそうと企てているのはサウロット。」
第四巻より:
カインはサウロットを騙していた。なぜなら彼はちっとも最初の
ヴァンパイアなんかじゃなかったから。
サウロットは東方の鬼人から秘密を盗み、その追及を防ぐために
セオリースのトレメールとかいう魔術師なる弱い人間の体
を奪うことにした。
彼が強力な意志力を持つ魔術師であったことは誤算であった。
多くの者がゲヘナをもたらす龍がドラキュラであると勘違い
していた。しかしこれはヴァンパイアの聖人、ゴルコンダの教師、
「憐れみ深き」サウロットのことだった。
結論としては、
「ゴルコンダなんか嘘っぱちだ。ヴァンパイアなんてのは
みんな邪悪で死んで当然の連中なんだよ。平安を得たけりゃ死にな。
それともメイジにでも頼んで人間にもどりゃいい。
(へっ、できねえだろう)」ということなんでしょうか?
(個人的にはムアコックの破滅話好きだし、それでもいいかとか
考えているんですが)
[2001年2月3日 20時43分6秒]