「靖国神社散策オフ会」レポート

参加者:スウ様、みちる様、くら様、きな様、yui様、lemonglass様、八方美人男(順不同)


◆◆ なぜに「靖国神社」か? ◆◆

 今にして思えば、坪内祐三さんの書いた『靖国』という本に、私が興味を示したことが、すべてのはじまりだった。
 そのときはちょうど、同じ著者の『文学を探せ』の書評をアップした頃だったのだが、そのときに靖国神社のことを書いた本があることを知った私が、そうしたことを何気に掲示板に書くと、けっこういろんな方から反響があり、「これはぜひ読まなくては」と思って読み終えたころ、みちるさんからちょうど靖国神社を訪問した、という報告が。

 『靖国』読み終えたら、靖国神社オフなんてどうですか?

 なんて言われてしまった私が、「これはひょっとして面白いかも」と思ったのは間違いない。そのときちょうど『靖国』を読み終えていたこともあり、またこれまで靖国神社に一度も行ったことがなかった、ということもあって、これを機会にみんなで靖国神社へ行こう、という気持ちへと大きく心が動いた。

 かくして2002年4月13日、「靖国神社散策オフ」なる、奇妙奇天烈なオフ会が企画されたわけである。


◆◆ 「小石川後楽園」で自然を満喫 ◆◆

 私が考えていた以上に、参加者が集まってくれて、とりあえずホッとするのもつかの間、例によって、甘いもの好きな私が「どこかの甘味処にも寄りたい」と欲を出したり、また靖国神社だけでは味気ないので、他にもまわれるところがあれば行ってみよう、と提案した結果、飯田橋にある「小石川後楽園」というところにも寄ることになったりと、なんだかんだでスケジュールが決定し、さて当日、待ち合わせ場所であるJR飯田橋駅構内の「カフェ・ド・エドモント」前で待つことしばし、最初にlemonglassさんがご到着。

 待ち合わせ場所が駅の外にあると思われていたlemonglassさんの言葉に、ちょっと失敗したか? と不安になるものの、その後きなさん、みちるさん、くらさん、yuiさんと続々と集合してくれてとりあえずひと安心。目印である単行本版『靖国』も、功を奏してくれたみたいだ。
 最後に、当日も午前中はお仕事だったというスウさんも到着して、さっそく「小石川後楽園」へと向かう。道すがら、スウさんの仕事のことで少し話をする。今日は会社の研修だったそうだが、「自己啓発」扱いで代休にはならないそうな。ちなみに私の職業は出版取次である。

 小石川後楽園に到着そうそう、まだ中にはいっていないのに、何人かの方がさっそく頭上を見上げて感心していた。このまま入り口近くをぐるっと回って終了にしようか、などと冗談をまじえつつ、いよいよ公園のなかへ。
 小石川後楽園は、普通の公園とは違い、入場料が必要になるのだが、中はさすがに手入れが行き届いた、いかにも庭園といった趣のある公園だった。はいってすぐ東京ドームの白い屋根が見えてしまったりするのだが、ひさしぶりにいろいろな自然を見てまわる、という行為は、あるいは大きな贅沢かもしれない、などとふと思う。

 清水観音堂跡まで来たところで、オフ会そのものにも初参加というスウさんの提案で、それぞれ自己紹介を済まし(lemonglassさんはこの時点でハンドルネームを「Le」さんに変名すると宣言し、くらさんのときには、「ハードボイルドとミステリーは違うものなのか」などという話になった)、再び散策開始。西洋と日本のタンポポの違いについてや、たわわに実った梅から、北村薫の「円紫シリーズ」に登場する「わたし」のイメージが「梅」だと語るきなさんの話など、花や植物に関する話題で盛り上がる。
 こうして散策していて気づいたのだが、みんなそれぞれ歩く速度がずいぶん違う。みちるさんやくらさんは、たいてい先頭を行き、きなさんやLeさんは、たいてい後ろのほうを歩いている。yuiさんやスウさんはデジタルカメラ持参で、写真を撮るために立ち止まることがしばしば。yuiさんは自身のホームページによく花の写真を載せていたりするので、いつかはその成果を拝見できる日が来るかもしれない。

 藤棚のあるあたりは、どうやら田園をイメージしたつくりで、妙に懐かしい景色が広がっていた。あぜ道があり、れんげの花が咲いていて……。パンフレットを見ると、庭園のなかに稲田があるのはここだけだそうだ。するとあれば、本当の田圃だったんだ……。

 その後、みちるさんとハリー・ポッターの話をし、私の掲示板でも話題になったライラシリーズの話へと移る。『黄金の羅針盤』『神秘の短剣』そして『琥珀の望遠鏡』とつづく、フィリップ・プルマンのこのシリーズは、えらく評判の高いファンタジーとして知ってはいたが、みちるさんもずいぶんとお気に入りな様子なので、「これは要チェックだ」という思いをひそかに強めたりする。じつは『ダレン・シャン』シリーズのほうも、気になってはいたのだが……。

 みちるさんの話では「5時間は遊べる」ということだったが、だいたい1時間程度で散策は終了。最後は公園入り口で見事な花を咲かせていた牡丹の前で(私には花札のイメージがあったりする)記念撮影。


◆◆ とりあえず小腹がすいたので…… ◆◆

 帰り道、リチャード・パワーズの新刊についての話をくらさんから聞いていたが、スウさんがまだお昼をとっていない、ということが判明、次に行く甘味処はできるだけ近くてランチのあるところ、ということで、このあたりに詳しいみちるさんに案内してもらった。「コージーコーナー」は残念ながら満席だったが、その近くのお店は席が空いており、そちらでひと息つくことに。
 それぞれ注文を済ませ(ウェイトレスさんがメモもとらずに注文を聞いていたことに感心していた矢先、やっぱり確認に来た、というエピソードあり)、落ち着いたということもあって、流れは自然と物々交換の時間へ。yuiさんからは、この前掲示板でも話題になった「書泉」の栞と、リクエスト書評の『鍵』(乃南アサ著 講談社)の文庫本をいただいた。それは、こんなふうなものだった。

yuiさんからいただいた書泉の栞。 書泉のPBは、センスの良いものが多いです。いただいた『鍵』に掛かっていたブックカバー。

 私も負けじと、かわいいカッパ君のイラストが描かれた光文社の栞を皆さんにプレゼント。それはこんなふうなものである。

光文社の栞(時代小説タイプ)。他にも純文学タイプのものもある。

 もっとも、一番印象深かったのは、きなさんがおもむろに取り出した写真集。そこには『靖国』にもちょこっと登場する舞踏家の伊藤道郎さんの写真が載っていたのだが、前髪で顔が半分くらい隠れた、なんだか妖しい雰囲気を放つお方だった。きなさんは、今回のオフとは関係なく、たまたま以前に購入なさっていたそうだが、思わぬ偶然である。
 それから各々注文の品を突つきながらゆるゆると談話モードに。
 このときは、あまり本の話は出なかったように思う。印象的だったのは、きなさんが御夫婦で煙草喫み、ということから煙草の話になったときに、「ウチはエントツだから」というきなさんの発言を、家に喫煙用の煙突があると勘違いした、というエピソード。私は基本的には吸わないが、買ってしまうと一箱くらいは吸ってしまう。
 同じく煙草のけむり絡みで、漫画喫茶の話も出た。読んだ本をどう処分するか、ということで、ブックオフの話も出たが、ブックオフのような安売りは時代の流れだとことわったうえで、そのブックオフに関するある社会問題について話をしたときは、みなさんずいぶん驚かれていたようだった。

 4時くらいには勘定を済ませ、いよいよメインである靖国神社へと向かうことにする。

 

後半へつづく




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