鹿児島オフ会レポート(番外編)

− あのとき、八方美人男はどこで何をしていたのか(笑) −


 ふっふっふ、来てしまいましたね。
 ここは本来のオフ会とはあまり関係のない部分なのですが、そうですか、そんなにあの日の私の行動が気になりますか。ならば……

◆◆ 雪っ!? ◆◆

 盛会のうちに終了した鹿児島オフ会の第一日目。二日目には硫黄谷温泉へと向かおう、ということで聖月さんとも話も決まっており、もともと温泉街生まれの私としては、一日目にも増して楽しみにしていたのだが、翌日目が覚めて、ふと外を見ると……。

 聖月さんからも連絡が入り、予想外の積雪のせいで、車を出すことができなくなったとのこと。まさか鹿児島まで来て、雪を見ることになろうとは……。それよりなにより、まだまだ聖月さんといろいろ語り合えるかと思っていたのに……。だが、こればかりは誰にもどうすることもできない。

 とりあえずニュースを見て、航空便はとくに雪の影響を受けていないことを確認する。それから宿の朝食をとった私は、さてこれからどうしようかといろいろ思案することになる。

◆◆ とりあえず、鶴丸城跡へ ◆◆

 雪は午前8時半を過ぎたあたりから、少しずつ小降りになっていった。南洲館備え付けの地図をもらった私は、とりあえず「鶴丸城跡」に足を向けてみた。

●鶴丸城跡 奥には黎明館がある


●鹿児島県立図書館入り口
 鶴丸城は、薩摩藩主島津氏の居城だったが、現在は石垣と堀が残るのみとなっている。聖月さんの話では、薩英戦争の際につけられた銃弾の跡がまだ残っているという。

 奥には「黎明館」と呼ばれる歴史資料館があったが、じつは私の本能は、黎明館よりも、その横に建っている「鹿児島県立図書館」のほうに向かえと指示してきていた(笑)。
 うう、たしかに本に囲まれていれば幸せな私だが、何も旅行しているときにまで図書館に惹かれなくてもいいんじゃないのか? などと思いつつ、けっきょく誘惑には勝てず、図書館へと足を向けることになったのだ。

 県立、である。市立ではない。そのことを誇るかのように、図書館の中は広かった。少なくとも、私の住んでいる町の図書館よりは、何倍もデカい!

 本当は、こういう場所ではまず郷土コーナーを見ることにしているのだが、方言ライブラリのコーナーは受付に申請しなければならないようだったので、とりあえず棚をめぐり、気になった本を何冊か手にし、空いた席に座る。休日に席がたくさん空いていて、ゆっくり本を読むことができる――私の住む町の市立図書館では、休日ともなれば開館前から席取りのために人の列ができ、なかなか落ち着いて本を読むこともままならない、という状況で、非常にうらやましく思った次第である。
 さて、たいして時間もなかったのだが、私が読んだ本は、以下のとおり

●『本の話をしよう』(長田弘著 晶文社)
 詩人であり、『本という不思議』など、本に関するエッセイを書いている長田弘が、江國香織や落合恵子といった作家と、本のことを語りつくすという内容。何もかもが新しいものへと買い換えられていくなか、「本」、それも絵本といった児童向けの本だけが、古いままの形で人とともに残っていく唯一のものではないか、という著者の見解には、いろいろ考えさせられるものがあった。

●『ほんの一冊』(いちいひさいち著 朝日新聞社)
 これはほとんど四コママンガが目当て(笑)。おそらく世界初の、四コママンガで書評をしてしまった本。

◆◆ ふたたび「ブックジャングル」へ ◆◆

 帰りの航空機まで、まだしばらく時間がある。それまで、昨日も行った書店「ブックジャングル」をもう一度見ておこうと思い立ち、ふたたび外へ。
 「ブックジャングル」は、ホテルの二階のスペースを利用してつくられた書店である。ここには昨日も行ったのだが、あくまで待ち合わせの場、ということもあって、あまりじっくりと店内を見ることはかなわなかった。しかし、あらためて店内を見回して、その広さに圧倒された。「もともとはホテルの宴会場だった」という聖月さんの言葉を思い出したが、それにしても広い。

 そしてそんな書店の片隅には、噂の「本のことども」の特選コーナーが! 聖月さんのサイトで二重丸をつけているお勧め本が、リアルの書店で買うことができる、という面白い企画だが、私が見に来たときは、ここの写真にあるような張り紙はなく、しかも棚の下は「文芸社」のコーナーに。はたしてこのコーナー、これからどうなってしまうのか、先行きに一抹の不安を感じずにはいられない。

 それにしても、先程の図書館といい、この「ブックジャングル」といい、この町はなぜこれほどまでに本に関して恵まれた環境を保っているのだろう(ちなみに、この町には「ジュンク堂書店」まであった)。現在の行政に、よほどの本好きがいるのか、それともこれも、薩摩人気質というものの表れなのか……。ともあれ、本好きの私が時間までおおいに楽しんだことは、言うまでもない。

 鹿児島市城山町、良い町でした。雪に降られて予想外の時間を過ごすことになりましたが、何もかもが東京を中心にして動いていく今の日本のあり方は限界に来ている、という昨日の室積さんの言葉を、あらためて考えさせられる機会でもあったと考えている。

●ブックジャングル入り口


●これが噂の・・・!

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