「なりゆきのマンガ喫茶オフ会」レポート
またの名を「甘味処で甘いもの食べ尽くそうオフ」(笑)

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◆◆ 第3章 「高野フルーツバー」のバイキング ◆◆

 そうこうしているうちに、いよいよ「高野フルーツバー」の予約時間が近づいてきたので、一同移動開始。
 ダンナ様と子供たちに夕食をつくらなくてはならない、とのことで、きょん1さんとはここでお別れすることになる。本人もあまり喋りたりていないご様子なので、非常に残念なのだが、なんといっても、新宿を代表する甘味処。その盛況ぶりは常々聞き及んでいるだけに、GW中に予約なしで入るのは難しい(「高野フルーツバー」のバイキング予約は、17:30から)と判断せざるをえなかった。きょん1さん、「高野フルーツバー」はまた、次の機会、ということでお許しください。

 新宿高野ビルの地下1階から5階へ、そのとき、看板を見てはじめて気づいたのだが、「フルーツバー」とは別に、「フルーツパーラー」というのもあるんですね。「高野フルーツバー」を意識しはじめたのは、今回残念ながらオフ会不参加になってしまったじゅりさんの、甘いもの系の紹介にあったからなのだが、今昔の掲示板を見なおしてみると、しっかり「高野フルーツパーラー」と書いてあったりした。「バー」と「パーラー」、良く似ているようで微妙に違うような気がする(いや、むしろかなり違う気がしてきた)が、まあここまで来てしまった以上、細かいことは気にしないようにしよう。

 店内は明るくて、そして意外に広い。入り口近くの通路側に案内されて、皆さんいよいよバイキング開始。それぞれお皿を持って、好きなものを乗せていく。「フルーツバー」というだけあって、各種フルーツのほかに、フルーツポンチ、ミニケーキ、シャーベットといった甘味もの、そしてサラダやパスタ、スープといった、ごく普通の一品料理やパンなど、まさに充実の品揃え。気分はまるで、どこかのホテルの朝食でやっているバイキングメニューだ。
 ちなみに、私はいろいろ迷ったあげく、フルーツ中心に、皿の限界に挑むかのような盛り合わせになってしまった。席に戻ってきたのは私が最後(笑)。

 それぞれが料理をつまみつつ、話は弾む。silverberryさんが、先程みとさんから返却された京極夏彦の分厚いノベルズを開いて、著者近影を見せている。そこには、柱の陰からこちらをうかがっている、変なポーズの写真が。

 「やっぱりヘンでしょ?」
 「いかにもつくっている、って感じしますね」
 「この著者近影の写真って、著者がプライベートで持っているものを使っているんですって」
 「ホントですか?」「普通の写真に比べて、全体が薄暗いから、案外ホントらしいですよ」

 そういえば、別の読書系サイトで話題になった、「ハリー・ポッター」シリーズの著者J.K.ローリングの著者近影も、『賢者の石』と『秘密の部屋』とではずいぶん雰囲気が違っていた。1作目では、いかにも子育てに疲れたオバチャン風だったのに、2作目になると、急にバッチリ化粧とかして、若返った感じになっているのだ。そのことを話すと、

 「やっぱり、お金は人を美しくするんですねぇー」

 たしかに(笑)。

 買った本をどうするのか、という話題では、みちるさんとみとさんの蔵書自慢に花が咲く。どちらもご自分の部屋に何千という本を保存していて、なかには貴重なレアものも混じっているという。以前から噂は聞いていたが、その武勇伝にはただただ圧倒。

 「コミックをブックオフに売ったとき、回収に来てくれた人に『まだあるんですか?』と呆れられて……」
 「図書目録とかもつくっていたんですけど、千三百くらいでやめてしまって……」

 おふたりとも、地震にはくれぐれもお気をつけて、と心の中で呟くしかなかった。ちなみに、私はわりと思いきって売る方。書評を書くと、わりと安心して処分できる気がする。

 以前に入ったコーヒーラウンジでさんざん本の話をしたためか、ここでの話題は、わりと本から離れたものが多かった気がする。ゆぎりさんがエビの姿焼きの皮をむくのに悪戦苦闘しているところから、テーブルマナーやフィンガーボールを飲んでしまった輩について、また学校の授業にある家庭科と技術の話、足踏みミシンの話、まだ実現していない「軽井沢オフ」の話、マニュアルの運転について、などなど。
 そして皆さんよく食べます。私もひさしぶりに「満腹」になるまで食べた。そのあいだも、話題は組立式の自動車のことになって、

 「実際につくった人の話によると、1/1プラモをつくるようなものなんですって。仕事は普通のサラリーマンなんだけど、土日だけ技術屋に変身」
 「それって『アメリカ横断ウルトラクイズ』の、優勝者に与えられるインチキ臭い景品みたいですね。一軒家を望んだ人は、丸太と土地をもらって、あとは頑張って組み立てて、みたいな」

 一同の笑いを誘うことも忘れない。

 こうして、「高野フルーツバー」での会食も終了。長いようで短いひとときでした。そして、もともとは「高野フルーツパーラー」であった、という事実は、そのときは私の胸の中だけにしまっておくことにした(笑)。

 

◆◆ 第4章 ドリンクバーの「マニィー二」 ◆◆

 「高野フルーツバー」を出ると、外はすっかり暗くなっていた。が、時計が指す時刻はまだ19:00。一応、私の企画したオフ会スケジュールは終了したが、皆さんなんだか名残惜しそうな雰囲気。

 「どうします? もしまだ時間が平気なら、近くの喫茶店にでも寄りますか?」

 という私の提案に、皆さん快く了解してくれて、さっそくお店探し。最終的にはビルの地下にあるドリンクバー「ケンズダイニング」へと落ち着く。
 ここのお店の雰囲気は、なんというか、非常に独特である。

 「壁紙の漢字を見ると、なんとなく中国風っていう感じはするけど」
 「でも階段の壁に貼られていたのは畳ですから、日本風でもありますよね」
 「あっちのほうはベトナムが入ってるし」

 けっきょく、アメリカなんかでよく見られる、エセ日本風の店、ということで意見が落ち着いた。
 薄暗い照明とろうそくの炎のなか、皆さんカクテルを注文していく。「お酒はお強いんですか」とのみちるさんの質問に、私はこのあいだ、みとさんが幹事で行なわれた「お花見オフ」で、あえなくダウンしてしまったことを話す。じつは、お酒はあまり強いほうではない。どうしても眠くなってしまうのだ。「でもアレは、激辛せんべいのせいですよ」というsilverberryさんのフォローが身にしみる。
 そのとき、メニューを見ていたみとさんが、「これって……」と言いながら、「マニィーニ」と印刷された個所を指差してみせた。

 「このマニィー二の「二」って、カタカナの「ニ」じゃなくて、漢数字の「二」ですよね?」

 みとさんは中国語の翻訳のお仕事をなさっているのだが、さすが、こういうところのチェックは厳しい(笑)。

 「やっぱり誤植ですよね」
 「ニと二は、私の勤める会社のパンチャーも、たまに間違えますからね」
 「いや、これは「マティー」というドリンクがふたつ出てくるんですよ」
 「となると、「マティー」というのはお茶の一種ですかね」

 なんだか、まだアルコールも入ってないのに、みんなテンションが高かったりする。

 ここでの話題は、最初、みとさんグループとsilverberryさんグループに分かれていたように思う。私はsilverberryさんたちと、主にSFに関する話で盛りあがる。本多技研の二足歩行ロボットのことや、ロケットを打ち上げる小説のこと、アトムやターミネーターのこと、種子島のロケット打ち上げ場の観光ツアーのこと、などなど。ふとみとさんサイドに耳をすませると、どうもポケモンの話をしている模様。
 そのうち、アルコールもまわってきて、なんとなくまったりモードに突入するが、中でも元気なのは、みとさんとsilverberryさん。そして話は再び「マティー二」へ。

 「仕事柄、どうしても日本語についてもこまかい所が気になってしまうんですよ」

 とおっしゃるみとさんの最近の悩みは、「勧める」「薦める」「奨める」の違いについて。現在就職活動中のゆぎりさんも、面接試験で似たようなことを聞かれたらしい。

 「理論論理の違いって、わかりますか?」

 普段、何気なく使っている日本語だが、あらためて言われてみると、いかに言葉の意味に無自覚に使っているかを痛感させられる。それから「用意」と「準備」の違いの話や、海外小説の翻訳で、ハロウィーン独特の言いまわし(Trick or treat)の誤訳について、さらには日本の慣用句についての話へと展開する。

 「これはある本に書いてあったことですけど、「引導を渡す」という表現があるじゃないですか。あれを「印籠を渡す」と勘違いしている人がいるそうですよ」

 ここでsilverberryさんが「引導ってどういう意味でしたっけ?」と訊くと、すかさずみとさんが「それはもともと仏教用語で……」と薀蓄を語り出す。その博識ぶりに、一同からどよめきの声が。

 「みとさんはいろんなことを知ってますから、突っつくといろいろ出てきて面白いですよ」
 「でも、その内容がホントに正しいのかどうか、いちいち確かめたりしないんですけどね」

 「的を射る」「気のおけない」「おっとり刀」「情けは人のためならず」などなど、本来の意味から外れてしまった慣用句の話で盛りあがったあとは、ネットストーカーやダイレクトメールといった、インターネットをやっていると誰もが突き当たる問題について意見が交わされた。

 ふと時計に目をやると、もう22:00。いい時間なのでここでおあいそ。最後は皆さんで新宿駅まで移動し、それぞれ名残を惜しみつつ、解散。
 私は埼京線の下りでひとり、オフレポについての構想を練りつつ、もしオフレポを見た人が「私もマンガ喫茶オフに参加したい」と言い出したら、はたして第2回、第3回、ということになってしまうんだろうか、などと考えていた。

 

おしまい




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